『御上先生』が教えてくれる、傷から生まれる優しさの力。
「傷付けられたこと」がもたらすもの。
それは一生残る傷です。
わだかまりは時間とともに消える。
過去のこととして手放すこともできる。
でも、
傷自体は消えない。
どう足掻いても。
三男、先日、部活動中に事故で右腕パカッと傷。
9針縫った。
それと同じ。
昔、映画『ランボー』で、ランボーが自分で腕の傷を縫うシーンがありましたが、あれも同じ。
たとえ薄くなっても
傷は消えない。
で、往々にして、こころが傷付けられた場合、痛かったくせに、自分がされたと同じように、他人や自分を、また傷付けちゃう。
うっかり。
自分でも気付かずに。
これ、私もやったし、元夫も、失恋した人も。
たぶん、みんな、やったことある。
意図せずに。
やったことないなんて、
そんな聖人君子、見たことがない。
『御上先生』の弓弦や御上のお兄さんは、
自分が傷付けられ、
弓弦は他者、お兄さんは自分を
派手に傷付けることで、
社会に変化を、革命を!
と、みんなに気付かせようとした。
気持ちは分かる。
私も同じことを考えていた。
私は、弓弦のように他者ではなく、お兄さんのように自分に向くタイプ。
たまに過っていた。
まずは、自分を傷付けた相手に対して、
（私が）死んで（私を）失わなければ、
自分（相手）がいかに人を傷付けたか
が分からないんだろうなぁって。
あるいは
（私が）死ななければ
（私が）いかに相手にとって大事な存在だったか
を、気付いてもらえないんだろうなぁって。
だいぶ傲慢だけどねー
こころの中で過ってた。
反抗期の大抵の子供が「愛情確認」のために
親を試すかのような辛辣な言動を浴びせてくるのと同じように。
「傷付けられる」のではなく「愛されたい」という気持ちが増幅して、
反抗期の子供のようなメンタリティに戻ることがあった。
そして、
究極の手段である「自分の死」をもって、
自分を傷付けてきた張本人だけでなく、
そういうことがまかり通ってしまう理不尽な社会に対しても、
気付けよ!!!
って。
ちょっと厨二病。
意識高い系。
でも、違う。
他者に気付いてもらうために自分/他者を傷付けることは、
さらなる深い傷を生むだけ。
気付くどころか、
火に油を注ぐだけ。
負の連鎖がずっと続くだけ。
だから意味ない。
Remember.
そこには 因果関係 しかない。
悪い原因や結果がさらなる悪い原因や結果を生む
だけ。
自分なんてものはない。
自分が勝手に作ってしまっている
虚像。
幻想。
だから、良循環に転じさせないと。
良い原因や結果がさらなる良い原因や結果を生む。
自分が傷付いたことで、気付けたよね？
その痛みを。
「優しい」という漢字は、
「人偏」に「憂い（うれい）」と書く。
つまり、
人の憂い（悲しみ）が分かる
ということ。
よって、あなたは、自分が傷付いたことで、その痛みが分かって、
優しい人
に近付けたんです。
優は、優れる（すぐれる）とも読みますよね？
優しい人は優れている。
あなたは、優れた人に、傷付いて気付けたことで、一歩近付けたのです。
だから、とことん
優しく優れた人
になれると良いですよね。
それが悪循環を断ち、良循環を生む。
ドラマ『御上先生』で、まさに、この
「良循環への転換」
がなされているなぁと思います。
良ドラマ😌
優しい人達で溢れてきている。
悪循環を断ち、良循環を生む人が増えると、最澄の「一隅を照らす」と同じことに。
-------------------------
最澄（天台宗宗祖/比叡山の凄い人）の一隅を照らすは、まさにこれです。
ひとりひとりが、自分の足元に光を照らすような善行を積めば、元々、自分の足元だけ照らされていたのが、徐々に、その周囲から、地域、県、国、世界へと光が広がって大きくなり、やがて、光り輝く平和な世界へとつながっていく、という考え方です。
(仏教（浄土宗）について語るときの大大大前提のお話。坊さんだけではなく、すべての人が救われる。より)
-------------------------------------------------------
戦争も、この良循環への転換ができれば良いんですけどね…
なんとも愚かな煩悩まみれの凡夫らが、私利私欲のために、戦争を仕掛け続ける。
逆手に取れないかなぁ〜
考え続ける。
いいなと思ったら応援しよう！
