サイレントヒル新展開に関わるゲーム会社について調べてみた
『SILENT HILL Transmission』でサイレントヒルシリーズに関する情報が色々でましたが、そこに出てくるゲーム会社について軽く調べてました。そのため『サイレントヒル Ascension』と『Return to SILENT HILL』は外しました。
『SILENT HILL 2』
bloober team
『Layers of Fear』や『The Medium』などのホラーゲームづくりに定評のあるスタジオ(Automaton)です。2021年に発売した『The Medium』のスタッフリストに主に関わっていますので、そこから規模感を見ていきます。結論から言いますとゲームデザイナー32名、プログラマー8名、アーティスト59名で、合計99名です。兼任されている人は何度もカウントしていますが、どれもやっている=それだけ重要な人と見なしてそのままやっています。
『The Medium』ではMobyGames曰く協力会社も含めて400人程が関わっています。『SILENT HILL 2』は、bloober teamがこのような体勢、つまり400人規模でやっていくと考えるのが自然かと思います。
ゲームデザイナー:32名
Created by:2
Executive Producers:3
Creative Director:1
Lead Designer:1
Lead Artist:1
Producer:1
Associate Producer:1
Game Designer:1
Lead Level Designers:2
Level Designers:4
Technical Level Designer:1
Writers:3
Narrative Designers:3
Proof Readers:2
Additional Game Design:3
Additional Writing:3
プログラマー:8名
Lead Programmer:1
Programmers:7
アーティスト:59名
Concept Artists / 2D Artists:5
UI Designer:1
Lead 3D Environment Artist:1
3D Environment Artists:7
Lead 3D Artist:1
3D Artists:5
Technical 3D Artist:1
Level Artists:2
3D Animation Lead:1
3D Animators:2
Technical Animator:1
Lead Cinematic Artist:1
Mocap Supervisor:1
Cinematics Artists:5
Mocap Specialists:5
Lead FX Artist:1
FX Artist:1
Lead 3D Character Artist:1
3D Character Artists:3
Additional Concept Art:2
Additional 3D Environment Art:2
Additional 3D Art:2
Additional Level Art:1
Additional Animation:2
Additional 3D Character Art:1
Additional Hair Art:1
Additional VFX:1
3D Art Interns:2
『SILENT HILL: Townfall』
No Code
まず先にグラスゴーに拠点を構える開発会社No Codeからです。彼らは公式サイトに以下の声明を載せています。
『Observation』から2倍の規模になり、Annapurna Interactiveと共に今回のプロジェクトに関わるそうですね。では具体的なその規模ですが、『Observation』のゲームデザイナー、プログラマー、アーティストに該当する職種とその人数を数えました。合計21名でした。ちなみに『SILENT HILL: Townfall』のクリエイティブディレクターとして登場したJon McKellan氏は『Observation』のディレクターです。
ゲームデザイナー:05名
Written/Directed by:1
Executive Producer:1
Lead Designer:1
Designer:1
Additional Story:1
プログラマー:03名
Lead Programmer:1
Programmers:2
アーティスト:13名
Lead Animator:1
Art Director/UI Designer:1
Environment & 2D Art:4
Character Artists:2
Additional VFX:2
Concept Art:3
21名の規模が2倍なら40名程と言えそうです。このプロジェクトは3社共同なので他も見ていきましょう。
Annapurna Interactive
販売に力を入れている会社ですが、2020年にロサンゼルスに開発スタジオを作ったそうです。
この開発スタジオが関わっている…とはどこにも書いていないですが、「3社共同」という文面でAnnapurnaが販売だけというのもちょっと変だと思います。そもそも大本のコナミが関わるプロジェクトですし。そのためこの開発スタジオも調べたい、となります。幸いにも「Annapurna Interactive」名義で販売に携わった作品がありますので、そこから
「Annapurna Interactive」名義で登場した方
過去にゲームデザイン、プログラミング、アートに関わった方
の2つの条件に当てはまる方を探しました。9名見つかりました。
Richard Lloyd Cambier(元ノーティドッグ、『The Last of US』、『Uncharted』シリーズのゲームデザイナー)
Cosimo Galluzzi(『Solar Ash』のリードアーティスト)
Nathan Gary(経歴多数、ゲームデザイナー)
Nate Grove(『Solar Ash』のアーティスト)
Chelsea Hash(『Solar Ash』のゲームディレクター)
Neale Hemrajani(『Last Stop』のストーリーコンサルタント)
Brett Lajzer(『Kid A Mnesia: Exhibition』のテクニカルディレクター
Jon McElroy(『Maquette』のシステムエンジニア)
Joshua M. Sarfaty(『フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと』のテクニカルディレクター
調べてみると、Arbitrarily Good Productionsから転職された方もいらっしゃるようです。こちらもロサンゼルスに拠点がありますから立地的には転職のハードルが抑えられています。
また、関わった作品はどれもアートにフォーカスしていたり(Maquetteなど)、個性的なゲームが多いです。販売でそれらに関わっているのですから、開発スタジオも同じバックボーンをお持ちの方を採用するのは必然的ですが。
これら2社を踏まえますと、『SILENT HIll: Townfall』は独創性に重視した、比較的小規模で密な体勢による作品になるのかなと思いました。
ちなみにコナミは自社中心の開発では最後に当たる(リマスターでは『SILENT HILL: HD EDITION』がありますが)『SILENT HILL 4: THE ROOM』以降、今も在籍していると考えられるスタッフを(ほとんど)確認できませんでした。今回は他4社の状況を知りたかったため、コナミの調査優先度は低いのですが、そんな状態です。
『SILENT HILL f』
NeoBards Entertainment
『バイオハザード レジスタンス』の開発などで知られる2017年2月設立の会社です。中心メンバーは業界歴20年、業界先進社との共同制作に関わってきたことをアピールしています。
『バイオハザード レジスタンス』でNeo Bards Entertainmentのセクションで登場した方から同じようにゲームデザイナー、プログラマー、アーティストを抜き出します。ゲームデザイナー16名、プログラマー13名、アーティスト58名の合計87名です。bloober teamと似ていますが、Game Design Teamなど〇〇Teamを使ってスタッフリストにも載せているのは気になる所です。序列をはっきりさせるのはアジア的?
ゲームデザイナー:16名
Game Producer:1
Game Director:1
Design Director:1
Lead Game Designer:1
Game Designers:6
Lead Level Designer:1
Level Designers:5
プログラマー:13名
Technical Director:1
Lead Programmers:2
Programmers:6
Lead Network Programmer:1
Network Programmers:3
アーティスト:58名
Art Director:1
Cocept Supervision:1
Concept Artists:4
Character Supervision:1
Character Artists:2
Animation Team Supervision:2
Animation Artists:1
Rigging Artist:1
Cinematic Artist:1
Environment Team Supervision:1
Environment Artists:5
Lighting Team Supervision:2
Lighting Artists:2
UI Team Supervision:1
Visual Effect Team Supervision:2
Visual Effect Artists:3
Lead Technical Artist:1
Technical Artist:1
ここからSuzhou(蘇州)Team
Suzhou Team Art Supervision:2
Environment Artists:6
Character Team Supervision:1
Character Artists:6
Props Team Supervision:1
Props Artists:5
Animators:2
Rigger:1
Technical Artists:2
感想
『SILENT HILL 2』:自社で100人程のポーランドの開発会社。大規模でホラー、技術力を示す作品が目立つ。
『SILENT HILL: Town fall』:No Codeが40名想定、Annapurna Interactiveの自社スタジオを仮定し名前が確認できるのは9名。コナミに経験者不在。独創性に重視した、比較的小規模で密な体勢による作品?
『SILENT HILL f』:自社で100人程の台湾の開発会社。序列志向。形としては『SILENT HILL 2』に似る?
気になるのは『SILENT HILL: Town fall』です。グラスゴー、ロサンゼルス、そして日本でやり取りして作品を作るのはなかなか難しいなと思っています。
そんな感想を抱きました。
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