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イミグレーションが超極悪だった時代

今は本当にいい時代で、バリのお役所のどこに行っても高圧的な態度、話し方で接してくるお役人はいない。
ただ、僕がバリに移住した2000年代初頭は、ひどいのが多かった。
特にひどかったのが警察とイミグレーション職員であった。

日本人として生まれた娘

2003年に娘が生まれたのだが、当時のインドネシアの法律では、二重国籍が認められておらず、父方の国籍が生まれた子供の国籍だった。
必然的に娘はインドネシア人の母を持ち、インドネシアで生まれたのに父である僕の国籍、つまり日本国籍になった。
その法律も2006年に変わり、二重国籍が認められるようになったのだが、それまでは、娘も滞在ビザを取得しながら生活をしていたのである。

生まれた直後にビザを取る

バリの病院で生まれた娘はまず、日本へ出生届をだし、パスポートを取得した。
パスポート取得後に、ビザの取得になるのだがこの時のビザ取得が非常に大変だったのだ。
生まれたばかりの新生児を連れてイミグレーションに行って何度も手続きをするのだが、当時はしっかりと書類がそろっていてもいちゃもんをつけてお金をせびるのが日常化していた時代。
2004年に大統領に就任したSBY(Susilo Bambang Yudhoyono)大統領から徐々にインドネシアも汚職がなくなっていったのであるが、それ以前は本当にひどかった。

女性職員に言われた衝撃の一言

ビザ取得の過程で、個室をかまえるちょっと偉いであろう女性イミグレ職員との面談があった。
僕と、妻、そして生まれたばかりの娘を妻が抱きかかえながらの面談であった。
確かビザ取得終盤だったと思うのだが、面談の最後に
「今日、いくら持ってんだ?全部おいてきな」
という賄賂頂戴の直球が飛んできた。

中学生のときにリーゼント、そりこみ、ボンタン、短ランのビーバップハイスクールな高校生3人に囲まれて同じことを言われたことがあったけど、それ以来の「全部おいてきな」

カツアゲですよ、これって。

いやー、本当にひどい時代だったわ。

それを今思い起こすと、今はいい時代になったもんだ。

諸手続きはすべてオンライン。
汚職撲滅の張り紙が張られお役人は丁寧になった。

ちなみに、僕は有り金全部おいてきましたけどね(笑)

そんなひどい時代でもうまくやってこられたのは妻のおかげであったのは言うまでもない。

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