北都プロレスの歴代HWC王者について書く
今回は、8月26日の北都プロレス・コンカリーニョ大会でHWC王座戦が行われるということで、歴代HWC王者について書くことにします。
HWC王座…当時のリングアナは「HWC北海道レスリングチャンピオン」とコールしていましたが、この王座は2016年7月末に行われた「ワンデイ・シングルトーナメント」でサプライズでお披露目し、トーナメントの優勝者が初代王者となることになりました。
■初代王者 池田昌樹
8名が参加したワンデイ・シングルトーナメントで、エル・ホルネット、内田祥一を破った池田昌樹と、マーティン・ペイン、ジャングル=バードを破った梅沢菊次郎が決勝戦で激突。
池田昌樹が変形デスバレーボムを決め梅沢に勝利し初代王者になりました。
北都所属であり中心人物でもあった池田昌樹が名実ともに「北都のエース」になった瞬間だったと思います。
池田選手がベルトを巻き、今後はタイトルマッチが組まれるのか?と思いましたが、防衛戦を行うことなく翌年のワンデイ・シングルトーナメントを迎える形になりました。
■第2代王者 梅沢菊次郎
2017年のワンデイ・シングルトーナメントで、池田昌樹、大矢剛功を破った梅沢菊次郎と、マーティン・ペイン、ジャングル=バードを破ったリッキー・フジが決勝で激突。
リッキーさんの試合運びの巧さに苦戦するものの、9999をカウント2で返したところで反撃し、アルゼンチン・バックブリーカーを決めた梅沢さんが優勝し第2代王者になりました。
正直、試合に関しては呆気なさが残るものの、北都の名勝負製造機と化していた梅沢さんが北都のベルトを巻くというのは感慨深いものがありました。
このまま池田選手同様、来年のワンデイ・シングルトーナメントまで王者のままでいると思いきや…
■第3代王者 大矢剛功
2017年12月に行われたコンカリーニョ大会の入場式での両者のアピールにより、急きょ決定した梅沢さんの防衛戦。
梅沢さんが攻め込むものの、梅沢さんのラリアット狙いをグラウンド・コブラツイストで押さえ込み大矢さんが勝利し、まさかの王座移動。
大矢さんのプロレスラー生活で初のシングル王座戴冠とのことでした。
今思えば梅沢さんの体調を考えるとこのタイミングで王座を移動させるのが妥当だったのかなって気がします。
■第4代王者 池田昌樹
2018年のワンデイ・シングルトーナメントで、カツオ、ジャングル=バードを破った池田昌樹と、藤原秀旺、小仲=ペールワンを破った河原成幸が決勝で激突。
池田が河原に勝利し第4代王者となりましたが、試合後、池田選手が年内での引退を発表しました。
北都プロレス生え抜きの2人が、コンカリーニョ大会のメインを無事務めたというのは北都プロレス20年の歴史の中のハイライトというべき場面だったのでしょう。
個人的には唯一、足を運ばなかったワンデイシングルトーナメントとなっており、行かなかったことが悔やまれます。
■第5代王者 大矢剛功
北都プロレスファンの間で第5代王者は誰なのか?と一時期話題になっていました。
2019年のワンデイ・シングルトーナメントで優勝したグルクンマスクが「第6代王者」とアナウンスされたことで、一部の北都ファンから「えっ?」となりました。
引退した池田選手は第4代で、翌年のトーナメント優勝者のグルクンマスクが第6代王者で、ファンの中で「じゃあ、第5代は誰なのよ?」「グルクンマスクは第5代王者の間違いでは?」という声が上がりました。
なので、知り合いを通じて北都プロレスに問い合わせたところ、「池田選手の引退試合で勝利した大矢選手が第5代王者です」と言われたので、そのようです。
2018年12月に池田選手の引退試合が行われ、大矢さんがバックドロップで勝利しました。
しかし、その時にHWC王座戦のアナウンスはなく、勝った大矢さんも腰にHWC王座を巻くことはなく、「いつの間にタイトルマッチになったんだろう?」と今でも思っています。
■第6代王者 グルクンマスク
大矢さんが第5代王者になったものの、大矢さんが北都に参戦する機会が激減し、防衛戦を行うことなくワンデイ・シングルトーナメントを迎えることになりました。
ところが、北都の7月シリーズで負傷者が続出。河原成幸や藤原秀旺が欠場となり、当初予定されていたカードがすべて変更となり、改めてトーナメントの組み合わせが発表されたのが大会3日前くらいだったと思います。
バタバタの状態で行われたワンデイ・トーナメントでしたが、決勝戦はグルクンマスク対カツオとなります。
沖縄の団体にいた二人が北海道の団体の決勝戦で相まみえるというのは奇妙な縁だなって思います。
激闘の結果、グルクンドライバーを決めたグルクンマスクが勝利し第6代王者となりました。
その後、グルクンマスクは12月のコンカリーニョ大会で河原相手に防衛に成功し、琉球ドラゴンプロレスでダブルタイトルマッチを行い2冠王となったこともあります。
河原相手に防衛し、誰がグルクンマスクを破るのか?がテーマになるかと思いきや、ここで新型コロナが流行し緊急事態宣言が出てしまい、この流れにストップがかかってしまいます。
■第7代王者 河原成幸
緊急事態宣言の影響で2020年は12月の2大会のみの開催でタイトルマッチどころではありませんでした。
2021年は3月に釧路と札幌市東区のフットサル場「蹴」で興行を行ったものの、再び緊急事態宣言が発動されその後の大会は全て中止となってしまいました。
秋ごろに北都は活動を再開し、11月のイーワンスタジアム大会でグルクンマスク対河原成幸のHWC戦が決定します。
ダブルメインイベント第1試合として行われ、河原が開始早々仕掛けるものの、グルクンマスクがペースを掴み劣勢の展開となります。
グルクンマスクが畳掛けムーンサルトプレスを狙ったところをかわし自爆したところを河原がラッシュをかけ最後はスライディングニーを決め勝利し第7代王者となりました。
その後、河原は防衛戦を行うことなく、自転車事故で腕を負傷し2022年7月のワンデイ・シングルトーナメントでベルトを返還し、優勝者が第8代王者となります。
■第8代王者 藤原秀旺
2022年7月イーワンスタジアムで行われたワンデイ・シングルトーナメントはリル・クラーケン、ユーマ24を破った藤原秀旺と、磐城利樹、仲川翔大を破ったカツオが決勝戦にコマを進めました。
藤原秀旺ののらりくらりとした試合運びに対し、カツオが真っ向勝負で挑みますが、カウンターのドロップキックを決めた藤原秀旺が100%メロ~ンジュースを決め優勝、第8代王者となりました。
正直、藤原秀旺のことだから反則負けで早々に脱落するだろうと思っていたのですが、反則負けを選ばなかったらさすがに強い!というのがこの大会を見た時の感想でした。
その後、木藤裕次選手との10数年ぶりのシングルマッチが小樽大会で組まれ、両者の意向により急遽タイトルマッチに変更します。
試合は木藤の老獪なテクニックに藤原秀旺が大苦戦。いつも自分がやっているのらりくらりを逆に仕掛けられますが、ロマンティックを突き抜けろ!を決め逆転勝利し初防衛に成功します。
試合後、木藤がキッズリターン張りのセリフを吐き再戦をアピールしますが、藤原秀旺の答えはタッグ結成。この時のやり取りがきっかけで「LOW-GUY(ロウガイ)」を結成することになりました。
■第9代王者 カツオ
初防衛に成功した藤原は、11月のイーワンスタジアム大会でカツオ相手に2度目の防衛戦を行うことになりました。
これまた両者の意向により決まったはずです。
藤原は9月の余市大会でタッグながらカツオに敗れ、前日の妹背牛大会でもカツオに敗れ、どうなるか?と思いながら見ていました。
藤原がラフ殺法を中心に試合を組み立てていましたが、いつもよりも仕掛けが早く100%メロ~ンジュースを切り返されてカツオが反撃。
ラリアットからダイビングボディプレスを決めカツオが勝利し第8代王者となりました。
カツオはその後、2023年8月のコンカリーニョ大会でレッカ相手に防衛に成功し、9月の美幌大会では雨の降る中、小仲=ペールワン相手に防衛に成功しました。
■第10代王者 仲川翔大
2023年11月のコンカリーニョ大会でワンデイ・シングルトーナメントが行われ、試合前にカツオがベルトを返還し、優勝者が第10代王者になります。
シドニー昌太スティーブンス、磐城利樹を破ったカツオと、レッカ、ルー・ルルルを破った仲川翔大が決勝戦に進出となりました。
カツオは3大会連続で決勝進出をし、「今年こそは優勝か?」と思いましたが、カツオの強烈な攻撃を耐えた仲川が雪崩式不知火からスワントーンボムを決め第10代王者となりました。
そして、8月26日に行われる北都プロレス旗揚げ20周年記念大会で梅沢菊次郎選手相手に初防衛戦を行います。
ということで、今回は歴代HWC王者について書きました。明日のHWC王座戦がどんな試合になるか楽しみです。
仲川選手よりも梅沢さんのコンディション次第のような気がしますが、いい試合になることを祈りたいです。
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