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定年退職後、東南アジアにはまった 2

成田まで行ってくれるタクシーがつかまらない

 国内線遅延のため羽田で成田行きのリムジンバスに乗り遅れました。  
 JALのスタッフが二人でタクシーを止めてくれたのですが、成田行きは断られ続け、5台目くらいでようやく乗ることができました。時間的にギリギリで不安でしたが、「渋滞が少ないから大丈夫」とドライバーが心強い返事をしてくれました。
 遠距離客は歓迎されると思っていたのに、断った車が多かったのが意外でした。ドライバーによると「遠距離を往復する燃料を積んでいないから」だそうです。LPガスを供給するスタンドは少ないため途中で燃料切れになると結構大変みたいです。

 私たちが乗ったトヨタの「ジャパンタクシー」は、LPG燃料のハイブリッド車でした。ハイブリッド車はガソリンエンジンとは限らないんだと、はじめて気が付きました。

「きっと、LPGはこれが最後です。この次のタクシー仕様車はEVになりそうです。都内のLPGスタンドが激減してますから」

 彼はそう話しながら、ここに書いてはいけないような速度で成田まで爆走してくれました。タクシー仕様の割にはクッションが固く道路からの突き上げが気になりました。毎日乗っているドライバーも同じ感想を持っているようで「クラウンタクシーはとても良かった。最高のタクシーだったのに」としきりに嘆いていました。

 料金は3万5千円弱、ベトナムの5泊分のホテル代よりも高額でした。JALが負担してくれましたが、格安チケットで乗った身としては「たいへん申し訳けない」と感じた次第です。