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自己評価が低いのに自己愛が高く、謙遜しているようで不遜な恋愛初心者の地獄婚活マインドを描いた『傲慢と善良』を読了した

定期的に話題になり、映画化も決まった大ヒット小説『傲慢と善良』。読もうかな~~~と思いつつ日が経ってしまったのをよっと読みました。

インスタ承認欲求・婚活・恋愛・嘘…など、読む前にうっすら聞こえてきた情報からすると「ドロドロ」を想像していましたが、意外や意外、読了感はファンタジー感がありつつも爽やかでした。

タイトルはその名から察する通り、英文学ジェイン・オースティン『傲慢と偏見(プライド)』からきており、18~19世紀のイギリス階級制度と結婚のテーマから、令和日本の恋愛階級と婚活に軸足を移した物語です。

全力ネタバレで行くので嫌な方は回れ右してください。


婚活が露わにする現代の恋愛階級制度

カースト上位の男とカースト下位の女が、婚活バトルフィールドで出会った際の相互の自意識暴露が物語の主軸である。

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