卵が先か鶏が先か?病棟業務もリハ職も本質が後回しになってない?!
今日はセラピスト向け、というよりは病棟で働くスタッフさんにも向けた
話を書いてみようと思います。
今の職場に限らず、複数の職場を見てきた私だからこそ書ける内容かも
しれません。
10分程度でまとめてみようと思います。
病棟業務が『卵が先か鶏が先か』になっていないか?
リハもそうですが、病棟業務、施設であればフロア業務というのは多岐に
渡りますよね。
患者さんや利用者さんの生活を支援する。病院であればそれに加えて疾患の管理をする必要が出てくる。
病院での病棟業務の一例を出すと、
・検温などのバイタルチェック
・オムツ交換
・食事介助
・検査に必要な書類処理
・検査(採血)などの実施
・入浴
パッと書いてもこれくらいある。
正直大変だと思います。リハの傍らで見ていても本当に大変そうだな、と
よく思うので、タイミングが合えば手伝ったりすることもしばしば。
ただ、これらの業務を遂行するにあたって、私が今まで経験してきた
どの職場においてもついついやってしまっていることがあるように
見受けられます。
今から書くことは看護師さんや介護職の方に怒られるかもしれませんが
事実ベースとして書くのでご容赦ください。
患者さんに対してオムツ交換をする。食事介助をする。色んな仕事がある。
それらの仕事って「患者さんのため」ですよね。
患者さんの生活支援のため。
なんだけど、どうしても業務に追われていると、これらの仕事が
『本来は患者さんのための仕事、業務』なのに、
『仕事、業務ありきでの患者さんの介助、支援』になっていないかなと。
今日のタイトルにもつけた「卵が先か鶏が先か」というのはそういうことです。
やっていることと本来の目的がひっくり返っていやしないか。
それがどの職場でも起こっていたように思うわけです。
どういうことか。
一番簡単なのはオムツ交換。
患者さんは今オムツ交換をしてほしい。でも病棟業務的にはオムツ交換の
時間はまだもう少し先。だから「もう少し待っててね。順番だから」と言うことありませんか?
今の職場に限らず、どの職場でも聞いてきたこのセリフ。
ただ、対応する看護師さんや介護士さんによってはその場ですぐ交換
してくれる。どうしてもだめな時は私もオムツ交換に入ったこともあった。
話を戻すと。
オムツ交換をしてほしい患者さん。でもそのタイミングでは行わず、
業務の順番という理由で後に回してしまう。
多岐に渡る業務を円滑に回す。限られたリソース、人員で行うためには
ある程度仕方ない面もある。
それでも、その業務を回す、という大義名分で本来の仕事の順番やその
意義を見失っていないか。そう思う理学療法士11年目の冬です。
リハ職にも言えること
これは一見すると病棟スタッフだけの問題に見えがちですが
リハ職、セラピストにも言えることかもしれない。
我々は20分1単位で仕事をする。
どうしても患者さんが多くて、セラピストが少ない職場だと
1人1単位で20単位以上(20人以上)を対応することもある。
時間に追われるとどうしても「20分だとこんなもんか」
「本当はここまでやりたいけど時間がないから、これでいい」と
どこかで納得させていること、1度はあるかと思う。
こんなことを書いている私も過去に何度もあります。
なので偉そうなことは言えないのですが。
20分と限られた時間の中で、最大限に対応しないといけないのに、
その20分という時間の枠に患者さんの症状や状態を合わせて介入してしまう。
忙しい職場だと結構ありがちだと思う。
だから今回書いたことは病棟だけに限ったことじゃない。
セラピストにも言えるし、医療や介護に関わる全ての人たちに
言えることかもしれない。
おわりに
限られた資源、人、お金。
これら限られた環境の中で最大限に患者さんや利用者さんを支援していく。
そこに職種だとかそんなのは関係ないと思う。
うまく連携して、協力しあって、患者さんたちの一助になっていけたら。
自戒の意味も込めて今回は書いてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。