急性期から生活期まで、どのステージでも確認しておきたい〇〇力
久しぶりのnote執筆となりました。なかなか時間が確保できない生活にやきもきしております。気長に更新をお待ちいただけると幸いです。
さて、今日のテーマは
『セラピストとして急性期から生活期全てで意識しておきたい〇〇力』についてです。
早速結論から言うと『患者本人および家族や親族の介護力』です。考えたことはありますか?
患者さんは何かしらの病気、怪我に罹患します。罹患するから患者と呼ばれることになるわけで。
セラピストとしてリハ介入に関わる。
その時にまず最初に気になる、というか確認、チェック、評価するのは患者さん本人の動作能力だったり精神的な状態だったりしませんか?
実習に来ている学生さんに指導するのも、当たり前といえばそうですが、動作観察だったり分析から始まり、評価や検査について、さらには治療介入についてがほとんどだと思います。
それは間違っていない。
セラピストとしては患者さんが、どんな環境でも安全安心に動けるように、動けないのであればできるだけ安楽にかつ重篤な合併症を防げるようにしつつ活動性を確保して生活をしっかり形成していくようにする。
それが大事な仕事の1つだからです。
色んなSNSでもそういう介入についての情報を発信しているセラピストがたくさんいます。私も色々情報を拝見して参考にさせてもらっています。
でも、大事にしたいのはそれだけなのか?いや、そんなわけないですよね。
というか、いわゆる「身体機能」「精神状態」「動作能力」についての評価や検査などと、同列に大事にしないといけない。
そう個人的に思っているのが『介護力』です。
簡単に言えば、本人も含めてだけど、家族や親族、患者さんの友人なども含めて、どれだけ介護に力を使えるか。どれだけ患者さんを支える力があるか、ということです。
怪我や病気によってはほぼ元通りの生活に戻れるから介護が必要でない。そういう患者さんも多くいらっしゃいます。
しかし、昨今の高齢社会。1度の怪我や病気、手術などによって何かしらの介護が必要となり、自宅に戻られたり、施設に入られたりすることも多いですよね。
まずは患者さん本人がどれだけ動けるのか。ご自身の望む生活を送ることができるのか。そこにフォーカスするのは大事です。
でも、それと同時に「どういう介護が必要になってくるのか(そう予想されるのか)」。これを考えることが非常に大事になってきます。急性期の段階からそこは念頭に置いて介入する必要があると思います。例え短期間の介入になるとしても(最近は急性期病院は2週間前後しか入院ができないケースがほとんどなので)。
で、介護力。どんなことを考えないといけないかというと、例えば以下ののような感じかなと。
●家族構成。友人関係。
●家族の希望、意思(親族や友人についても同様)
●患者本人との関係性(ざっくりと表現するなら疎遠なのか、親身なのか)
●家族や親族、友人や知人の仕事内容
●介護に掛けれられる経済的な余裕(本人や周り両方とも)
●済んでいる家は賃貸か持ち家か(福祉用具の導入、自宅改修の関係)
●家は古いのか新しいのか
●ケアマネージャーとの関係性(これも親身か距離を置きたそうな人かどうか)
もっとたくさんありますが、まずはこれくらい。
これらを急性期から意識する必要があるし、回復期は絶対確認しておくべきだし、生活期も(以下略)。
私は新人の時から療養型の病院にいたために、この辺りの意識は結構していました。どういう経緯でここまで来たのかを把握するためには、絶対に必要な要素だったので。
生活期や回復期だけが意識していたらいい、という急性期のセラピストがもしいるとしたら、それは私は違うと断言します。急性期を私も経験しましたから。
さっきも書いた通り、急性期病院での入院期間は短い。短いから回復期や生活期に丸投げ、介護力なんて関係ない、なんてことは絶対にありません。そこを念頭にしてゴールを推測していかないと、リハ介入できません。
もし必要ないというのであれば、盲目的に起きて、立ってもらって、歩いてもらったらいい、みたいな介入をしているからなんじゃないかと邪推してしまいます。
患者さんの心身機能への介入だけで、リハビリテーションは成立しない。それは異論がないと思います。
介護力、ぜひ意識してみてください。情報収集力、コミュニケーション能力が大事になってきますよ。
今回はここまでになります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。