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自分のハンドルは、自分で握れ。

 私には愛すべき古巣があって、卒業してもう10年近くになるのにまだお呼ばれすることがいまだにある。

 戦友みたいな仲間がまだ残っていて、思い出したように声をかけてくれたりする。先日、社内の若者たちと話していてほしいと声がかかって、一に二もなく引き受けた。

 行ってみると、4年目くらいから10年選手まで揃っていた。もう私よりはるかに若いメンバーだ。戦友の女史と私が最年長。やーね。

 要は悩み相談会だった。大きな組織にいて、大きなソフトウェア開発の部分をやっていると、自分のこれからについて不安になってくる。よくある話だ。私もそんなことばかり考えていたよ。皆がそう感じるのも無理ない。私から伝えたのは2つ。

昨日、今日、明日と区別がつかなくなるくらい慣れきった日々だけは送らないように。

 こういう状態になるのはもうコンフォートゾーン(安全圏)から出ていく、別の世界に越境した方が良いという合図だから。転職しろ!というんじゃないよ。技術、開発領域、アーキテクチャ、プロセスなど、これまでと異なるところに取り組もうという話(もちろん転職もあるし、フリーランス、副業、働き方という観点での越境もある)。
 間違っても会社ガー、上司ガー、状況ガー、をエクスキューズにして「こうしているんです...」という言葉を口にしないように。自分のハンドルは自分で握る

自分にできないことがある状況、環境を自分でつくれ。

 自分ができることを数える以上に、自分のできないことを知ろう。できないことを自分の周りに置くようにしよう。イニシエより伝わる言葉は「自分が一番のへたくそであれ」だ。 そんなところでは日々が学びでしかない。

 一方で、大きな組織、大きな開発現場に3年いることは価値があるよとも話した。計画づくりやチーム運営が身についてるのは、プロダクトづくりの基礎力としてアドバンテージある。仕事をやり抜く力がある人は人から信頼もされ、必要とされる。

 時間はひとまずかかっても良い。まず、丁寧に作り切る力を養う。その上で、モノづくりのあり方として硬軟あわせ持つようになろうね、と。こうした丁寧さは後から身に着けようとしても難しいところがある。

 ただ、話した相手はとっくに3年過ぎておったがね

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