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自分は何をする者なのか? (再)

 自分は何をする者なのか?

 2021年を終えようとする中で、自分自身にいつもの問いかけをすることが増えてきた。自分は何をする者なのか。その回答は時々によって異なる。置かれている状況、自分の思い、また立ち位置として果たすべきことから。

 私には3つの自分がいる。

 一人目は、支援者。組織の中から、あるいは外から必要な専門性を提供し、当事者の皆さんとともに考え、ともに状況を作っていく。DXの文脈の下、いよいよもって仮説検証、アジャイルへの組織適応が求められている。自身も当事者の一員として事に臨む。大変な仕事だし、思い描くようにならないことが多い。それでも、今最も時間を費やさなければならない立ち位置である。

 二人目は、制作者。私の場合は特に、著述というクリエイティブが対象となる。支援者としての仕事の範疇でも、著述を行うことは多い。というか、組織にかけているのは様々な観点、レベルでの「ストーリー」であり、事業やプロダクト作りでも、組織改革でも、求められることになる。特にこの1〜2年は、デザイフィクションやSFプロトタイピングの流れを一端として、「ナラティブプロトタイピング」という手法の適用と確立を目指して活動している。
 一方で、まさしくの著述業(書籍執筆)も手掛けており、現在制作しているDXに関する書籍が大詰め。さらに次のテーマに取り掛かり始めるというところにある。
 著述を通じた問題解決、あるいは示唆、問い。または表現の強調、状況認識、合意形成、議論の誘発など。いずれもありえて、著述が持つ力を実感している。

 三人目は、経営者。いままでもっとも意識をしてこなかった立ち位置である。今の組織も少しずつメンバーが増えてきているが、10名足らずなのには変わりない。ただ、小さくとも、組織は組織であり、そこにいる人たちでどういう場を作っていくのかはとてつもなく重要なテーマである。
 そうしたことにこれまで少なからず向き合ってきて、また私の場合はコミュニティという違った場の形成も手掛けてきた。そして、これから先、支援者としても制作者としても、「相手に何をどのように伝えていくのか」を考え直したとき。私自身がどのような思いや理想でもって、組織という場を作ってきたのか、また作っていくのか、語れる必要があるのではないかと感じている。
 DXという文脈では、経営者と関わり、対話する機会が飛躍的に増えている。そうした場面で、私ごときが経営について語るなんて大変おこがましい。しかし、これからの組織のあり方については、語り合いたい未来がある。これまでの経営のあり方ではなくて、これからの。アジャイルな組織について。


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