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正しいものを正しくつくる

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書籍「正しいものを正しくつくる」に関するマガジン。 https://beyondagile.info/ https://www.amazon.co.jp/gp/product/4…
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2023年8月の記事一覧

「星座」を見出すように、事業仮説を捉える

 事業開発とは「星座」のように捉えられるかもしれない。ふとそんなことを思った。  いくつもの星の光から、意味ある形を見出すのが星座。事業作りも、いくつもの仮説から、価値ある事業モデルを見出す、という点でイメージが合う。  自分で立てた仮説や、得られる情報群から、何が価値へと繋がるのか。俯瞰して、見極めていく必要がある。やみくもに、仮説にあたっていくわけにはいかない。捉えやすいように並べて、価値の繋がりを見出す。そのために「仮説キャンバス」というフレームを利用する。  「仮

「感情」を拠り所に、その組織の歴史の「手触り」感を得る

 組織に向けた施策は「傾向と対策」が大事。過去問を解かずに受験することがないように、その組織の歴史に触れることが手がかりになる。ただし、その組織に長く居たものでなければ、これまで何があったのか、過去問の存在に気づけ無いことが多い。  例えば、アジャイルでも、デザイン思考でも、組織アジャイルでも良いのだけど、その組織にとっての新たな概念を取り入れようと考える際、焦点があたるのは「新たな概念をどう実装するか」のほうになる。  概念を運用可能なように具体的にどのように落とし込ん

「無目的」が選択肢を一つ増やす

 「無目的」を読んだ。  内容にご興味ある方は実際に読んでいただくとして(書店で少し目を通してからが良いだろう)、本書のメッセージはタイトルで始まり、そこに尽きる。無目的はわたしたちを自由にする。  仕事柄、目的そして目標を問うことが多い。WHYという言葉を目的と同義で扱い、ときにWHYのありやなしやについて迫る。他者に迫る以上に、自分自身に問いを向ける。この仕事にWHYはあるか?と。  目的がなければ私達は取るべき行動の整合先を失う。目的を見失った行動はいたく不安で、