見出し画像

台湾ルーツ旅行記 - 七日目:ポンフー最終日

今日も朝8時からバイクで移動。日焼けは別に治まってないが、引きこもってもしょうがないので。

一昨日は北から西に向かったので、今度はまず東に向かい、そこから南西に向かうことに。
昨日の夜、トンボロ現象とかいう、潮が引くと渡れるようになる島について聞いてて、それがちょうど東端にあるらしいのでまずはそこを目指すことにした。

ルートはとにかく国道を東へ移動するだけ。最初ちょっと迷ったが、一旦道に入ったらあとはまっすぐなので楽。途中の橋でドット絵の村紹介を見つけたりして思わず激写。

画像1

トンボロ現象が起きる奎壁山赤嶼地質公園のサインが見えたので国道から外れて島の東北端へ。
うわさの島は見えたが全然トンボロしてなかった。スケジュール看板があったので見てみたら、二時とか。今朝の十時だから四時間待ち…!いやいや、さすがに暇潰せないわ。そこまで見たいわけじゃないし。なにより…
観光客が多すぎる!

画像2

島への道ができてない時点でこれなら、モーゼったらもうどんなことになるやら。普通に写真撮って退散した。

戻る途中に風車につながる道を見つけたのでそっちに行ってみる。ポンフーは島だけあって海風がすごく強いのだが、それを無駄にせず、結構な数の風車が立っててマイペースにゆっくり回ってる。
風車を根本から見れただけじゃなく砂浜への隠し通路もあり、漂流ゴミだらけだけどさっきと打って変わって人が誰一人いない海岸でゴミの中にお宝ないか探したり浅瀬でやどかり探したり、吹きすさぶ強風にも負けず咲いてるハマナス…だと思いこんでて今調べたら全然違ったアサガオっぽい花の写真撮ったりしていた。

画像3

絶対誰も来ないような場所で一人の空間を楽しんでたら、釣り人かなにかわからんが、おっさんが気づいたら出現しててビビったので、一人の時間を味わうターンはおっさんに譲ってあげた。

それにしてもポンフーは、自分にとっては観光スポットよりも、ただただ人がいない道をひたすらバイクで走れるという経験の方が楽しい。下の写真のような真っ直ぐな道をなんにも邪魔されず無心で走れる。まあ、風は強いけど…

画像4

ちなみに日焼けは普通に痛いので、今日は朝から逆手でハンドル握って、腕の内側を焼くようにしている。
ただ、この時点で既に焼けてきていて気づいたのだが… 外側は普通に焼ける部分だから慣れてるとしても、肘の内側ってしょっちゅう動くところだからここが焼けると地獄の苦しみなのでは…
今更後戻りできないので逆手運転を続けるのだった。

画像16

海沿いの、風車が並ぶ道をひたすらブンブン走る。一時間位走ってもすれ違ったのはバイク一台くらい。風車のフォンフォン言う音以外はほぼ無音な道をただひた走る。
ふと横を見ると牛さんが放牧されてたりもする。

画像8

日本軍上陸記念地とかいうのがあったので行ってみたら、石碑が建てられたのが台湾歴103年とかだった。五年前て。新しいじゃん。何がきっかけだったのか。でも横っちょ見たら「日本走狗」って書いててうわー。これってアレかい、日本の台湾支配が終わって中国になったときに「犬が去り豚が来た」ってヤツかい… と思ったけどちょっと違うな。よくわからんけどまあウワーってなった。

画像5

そして奥の方に進むと、荒廃した廟が。排日とかじゃなく、単に名前がたくさん書いてある感じの、若者がやんちゃしちゃった感だったが割と複雑な気分だった。ポンフーで廃墟はたくさんあったけど、こういう荒らされ方してる場所は他には見かけなかったのに、よりによって日本軍上陸地で見ると… うーん。

画像6

でも、同じ場所にとても良いガジュマルトンネルがあり、嫌な気分も割と吹っ飛んだ。吹っ飛びすぎてバイクのミラーで自分の写真撮ったらイカすプロファイル写真になるんじゃね?と撮ってみて、当然のようにカメラしか写ってない写真になったりした。

画像7

島の東端に来たので、今度は西に移動。また国道に戻って走り続けるだけ。一昨日と違って、南側にはそこまで見るものなさそうなのと、バイクの旅って案外普通に疲れるのと、日焼けが既に痛いのもあり体力がバンバン消耗される。今日は前回で学んだのでタブレットPCは置いてきたし、最初からリュックは足の間に置いてあるので荷物は軽い。

気候の影響なのか、台湾の建築様式なのか、白い建物が多いのだが、建物だけ見るとやけに地中海っぽい。まあ、それにしては周りが草原過ぎるかもだが。

画像9

島の真ん中あたりにある空港の横を通ったりしながら、また一時間くらいどこにも寄らずにバイクを走らせ、山水というビーチで有名らしい場所に到着。

画像10

ビーチは確かにキレイだったし、実際に泳いでる人たちもいたが、自分は当然泳ぐわけではなく、休憩がてらにここらへんにあるというかき氷屋さんが目当て。
…だが、どんだけ探しても見当たらず、唯一見つけたかき氷屋さんは閉まってるというよりももう営業してなかった…
と、無駄に歩いたりしてしまい、グッタリする。

ちなみに、なぜか山水にあるホテルはめちゃくちゃラブホテルみたいなどぎつい配色でワクワクしながら激写してしまった。ここに限らないが、ポンフーの建築はどうもおかしい。建築わかってる人が訪れたら悶絶するんじゃないだろうか。

画像11

画像12

画像13

かき氷食べるからもう少し頑張るんだ!と思ってた目標がなくなり、割とやけくそに南西端への旅を再開する。最後の目的地は風櫃洞。なんか波に侵食された洞窟を風が通り抜けるときに音を鳴らすとか水が吹き上がるとかそういうの。文章に投げやり感が出てるが、実際かなり投げやり状態だった。腹減ってるし疲れたし髪は潮風でゴワゴワだし… というのは一昨日と同じだが、今日は何より腕が痛い!案の定内側も焼けて痛くなってきててもうとてもウェルダンです。

まだ三時前と、だいぶ早い時間だったが南西に到着してしまったのでもう帰る気しかなかった。ここも観光客が多いが、ジジババに混ざって日陰で座ってサボテンアイスを食べながら30分ほど休憩してから帰途に付く。

行きと違って、帰りは東端まで行かないので島の真ん中あたりを通って早めに帰り、ホテルで一旦休憩、というかまずは水シャワーで真っ赤っかな肌を冷やさないと。赤すぎる。ようやく体を冷やした後は、疲れが一気にきたのでお昼寝した。

夕飯は何度かトライするも、見つけられなかったり閉まってたりした弁当屋が開いてたので排骨飯にしてみた。おそらく「持ち帰りですか?」って聞いているであろう何度か聞いてるフレーズが相変わらずわからなくて、結局「ジャパニーズ?」「Yes, take out!」っていういつもの流れが出た。悔しい。でも食べられないよりは全然マシ。
サイドメニューを3種類選ぶタイプの弁当で、それは指差すだけだから楽勝だった。もう世の中指差すだけで全部回ればいいのに。
というわけで久しぶりの野菜。なんだかわからないけど美味。

画像15

夜は時間余ったのと、てっきりあと丸一日あると思ったら明日がフライトの日だったので、慌ててお土産を買いに行く。

ガイドブックに載っていた土産物屋行ったら、載ってるだけあって日本人に寛容だった。たどたどしい日本語+英語で対応してくれるわサンプルめっちゃ食わせようとしてくるわ、ありがたい。そこらの食堂でも同じようになればいいのに。
サボテン飴買ったら、「そうそう、これがガイドに載ってるものです!」ってバレた。謎の恥ずかしさ。
ポンフー名物だという黒糖ケーキ買っていこうと思ったら賞味期限が3日とかだったので諦めた。台湾国内用だなぁ。
残念がっていたらプレゼントだと小袋入りのをくれた。味見してみたらとても普通の黒糖蒸しケーキ。普通なのが嬉しい。こういうのでいいんだよ、こういうので。

お土産荷物をホテルに置き、もう一度街をうろつき、今度こそ!とかき氷店にがんばって入ってみる。そして注文したのがなぜか芋かき氷。アクセントに芋シロップ的なものかなと油断したら、想像以上のタロ芋100%で、さっきご飯食べたばかりなのに追いご飯みたいになって大変満腹になった。写真見ても丼飯なものにしか見えない。

画像14

味は割と美味しかったが、芋なのは変わらないのでゆっくりと時間かけて食べてた。後ろに座ったアジア人観光客が、日本人じゃなさそうなのになぜか英語で会話してて、久しぶりに理解できる言語なので色々と聞き耳立ててしまった。ちなみに男4人組で、巨大なパフェみたいなかき氷頼んでて清々しかった。

自分ちのルーツは見つけられたし、おみやげも買えたし、島も全部回ったし、肌も焼けたし、もう目的は達した。あとは無事に帰るだけ。
とは言え、明日のフライトは夕方なのでそれまで何しよう。空港に早めに行っても全然良いんだけど。
相も変わらずノープランのまま寝る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?