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深呼吸がしたくなる街
しばしば通ってはいたんだけど、港南区に住むようになって5年になる。
丸山台や日限山、野庭や港南台の団地の雰囲気、流れる時間を体感するのが好きだ。だから毎日のように散歩する。
大都市では、高層棟に空を切り取られていないだけでラッキーだが、住宅街の、それぞれのお宅が緑をつくるのに熱心で、農地にも近い。漂白された街並みではないから表情も豊かだ。写真を撮っていても、まさに一期一会。毎日、異なる情景に出会える。そういうところも、ありがたい。
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しかも、住んでみると、まるで、僕がよく知る「下町」のような、押し付けがましくなく、でも、頼れる近隣の温かさが今も現役だ(どこでも、ってわけではないだろうけれど)。団地もハンディを持つ人にやさしい空間であり、野庭団地には、引き戸の玄関に、車椅子にやさしい、なだらかな長いスロープが設置されている。他の団地では、あまり見かけないものだ。
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(団地内のショッピングセンターも段差はスロープで埋めてある)
団地内の自治会に閉鎖的なコミュニティは、ほとんどない(たまにはある)。だから、いい風を浴びながら歩いていられる。朝の早い時間に歩いていると、しばしば人に話しかけられる。しつこくはない。あいさつに少し体温が重ねられる程度。
港南台の駅近くと、丸山台のいちょう坂商店街にあるモスバーガーは、経営者の方が同じなのだろうか。顔を憶えてもらえ、挨拶を交わすことがでいるほどにスタッフのみなさんは固定的で、でも、押し付けがましくなく、静かにゆとりある空間で仕事をすることができる。イマドキは珍しい常連になれる店だ。
(今、いちょう坂の店舗の方は改装休業中だが、僕は、しばしば、ここで仕事をし、SNSを更新している)
まさに「深呼吸がしたくなる街」だなと思っている。
僕のように「居職」のフリーランスにとって、これほどありがたいことはない。