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最終回ですが夢は続きます 第34節 富山対鹿児島

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん、こんにちは仙太郎です。
いよいよ泣いても笑っても今シーズン最後の試合でした。例え鹿児島が勝ち、2位藤枝が負けても順位を逆転をすることは難しい状況でしたが、それでも選手たちは最後の最後まで全力を尽くして戦ってくれました。それでは最後の試合を振り返りましょう。

https://youtu.be/k8pffq8RrbE

先発メンバーは先週と同じです。

富山対鹿児島スターティングメンバー

試合展開は、大量得点の欲しい鹿児島が14分に先制しますが、その後は富山がボールを持って攻撃する場面が多く見られました。

14分の鹿児島先制の場面。ゾーンとマンツーマンのミックスで守る富山。ファーサイドで岡本、広瀬選手が同じ位置にいて2対1の状況から岡本選手が相手をブロックするようにして、広瀬選手がスペースへ走り出しフリーでヘディングシュートして決めた

鹿児島は以前から指摘していますが、守備フェーズで木出、五領両選手が相手の最終ラインにプレスを掛けるので、その裏のスペースが空き、そこを利用してボールが前進されます。すると鹿児島のSBと相手選手が2対1になるので数的不利になり、それをCBが外に出てきてカバーするので、ゴール前が相手選手と2対2の数的同数になり失点の可能性が高くなります。(ただし木出選手や五領選手個人を責めたい意図はなく、チームとしてどこでプレスを掛けて止めるべきか明確にすべきと言いたいだけので、誤解なきようお願いします)

前半30分の同点のFKになる直前のプレー。木出選手が前に出て来て空けたスペースにドリブルで侵入されている。木村選手が慌てて寄せるが後手を踏んでいる
仕方なく薩川選手が前に出ようとするが、その裏にできたスペースに富山の選手が二人走り込み、そこにパスがでる。岡本選手がカバーせざるを得ずファールでFKを与え同点となる。

そのため15分から30分の間に立て続けに富山にシュートを打たれます。

そして30分にFKから失点し同点に追いつかれます。この失点自体はゾーンで守る鹿児島のセットプレーの守備の弱点をつかれたので致し方無いと思いますが、CKを与える前のビルドアップの局面では先程述べた木出、五領選手が前にに出てできた裏のスペースを上手く使われて、そこをカバーした岡本選手がファールで止めて与えたFKでした。そもそも木出選手が前に行かなければこのファールはありませんでした。

富山の同点のFKの場面。Aシルバ選手がニアに走り出したので、中原選手が反応して前に出る。中原選手がいた小さなスペースに富山のCB 林堂選手が走り込み、有田選手の前で頭に合わせてゴール。とても高い打点のヘディングでしかも難しい角度を決めたのは相手ながら素晴らしかったですね。

42分の失点の場面も前プレスを掛けに行った五領選手の裏のスペースを使われてゴール前まで行かれて、そこから連続シュートを打たれて失点。逆転されたことよりも、鹿児島の守備が改善されていないことの方が問題でしたね。

42分の失点につながる場面。五領選手が前プレスを掛けて大きく空いてスペースから縦パスを通され、逆転される。この縦パスも見事でした。

試合内容を見ても、富山が主導権を握っていて、ここから逆転するのはかなり難しいと思いましたが、鹿児島に幸運が訪れます。アディショナルタイムに入った50分に富山の安藤選手が岡本選手と絡んで倒れて立ち上がるときに岡本選手に蹴りをいれて二枚目のイエローカードをもらい退場になります。この退場自体は当然なのですが、なぜかこの時岡本選手にもイエローカードが提示されます。

相手選手を倒したプレー自体にはプレー後も主審は流しているので、ファールではありません。倒れた後の行動での判定だと思いますが、岡本選手は立ち上がるときに相手の安藤選手に手をかけて立ち上がっているだけでファールになるような行動ではありません。審判が岡本選手に判定を説明しているときに肘で相手を殴るような仕草を見せていましたが、そんな動作は一切ありません。岡本選手も全く納得していない様子でした。ただ富山の安藤選手が退場になったので、それでよしという雰囲気でしたが、これが後々痛いイエローカードになるとは誰も予想できませんでした。

後半一人多くなった鹿児島ですが、相手は1点リードしているので、富山としては守り切る戦術と意志が統一されてプレーがしやすくなる面も多くなり、鹿児島にとっては結構難しい試合になりそうだなと思っていました。

ただ後半早々から鹿児島はワンタッチやツータッチのパス回しが多くなり、富山を押し込みます。こちらも以前から指摘しているビルドアップ時のタッチ数が多く、なかなかボールが進まない現象が後半はなくなりました。もちろん相手がひとり少ない状況なのですが、ひとり少ないということは前プレスも少ないということで、ボールが持てる状況にも関わらずボールを素早く回せていました。もちろん相手の人数が少ないときは、パスを回すのがセオリーなのですが、それができていてよかったと思います。

だから後半、鹿児島が逆転できたのは相手がひとり少なかったこともありますが、ビルドアップの質が向上したことが大きな原因だと思います。また木村選手が再三、逆サイドにサイドチェンジのパスを出して、サイドに張っている五領選手が相手と1対1になる状況が作れていたので、それも良かったです。後半48分に、同点になる五領選手のセンタリングもそのような形から生まれ、そのこぼれ球をロメロ・フランク選手が押し込み同点に追いつきました。後半早々に追いつけたことは、鹿児島にとって精神的に大きかったと思います。

なのでもう少し早くこういうプレーができていれば、もう少し勝点を増やすことができたのではと残念で仕方ありません。

五領選手のセンタリングに富山のCBの林堂選手が反応して競りに行くが、有田選手とSBの大畑選手と絡んでこぼれ球が林堂選手が空けたスペースに落ちた。素早く反応したロメロ・フランク選手が押し込み、早い時間帯に追いついた鹿児島

続く60分に五領選手からのFKが直接ゴールインして鹿児島が逆転します。ところが74分に富山のカウンターの場面でボールが岡本選手の目の前にこぼれてきたのでクリアしようとしたら、そこに富山の選手が先にボールに触り、岡本選手は脚を蹴る形になりイエローカードをもらいます。前半のイエローカードと含めると二枚目のイエローカードとなり退場となります。このイエローカード自体は当然の判定だと思います。ゴール前でしたしね。ただそもそも一枚目のイエローカードがおかしな判定ですので、岡本選手にとっては不運な判定となりました。審判の心理状態を考えると相手チームにレッドカード出すと、もう一方に出しやすいというというのもあります。

さらにこのカウンターのそもそもの発端は木村選手のサイドチェンジのパスをインターセプトされてのカウンターで混乱した状態でのファールだったので、岡本選手だけを責めるのはお門違いだと思います。だから二重の意味でも岡本選手にとっては不運な退場となりました。

10人対10人と荒れた試合展開になりましたが、その試合にとどめを刺したのは薩川選手でした。左サイドでボールを持ち、前にスペースが有ると見るとそのままドリブルで持ち上がります。慌ててGKが飛び出しましたが、それを浮き球のシュートでゴールに流し込み4−2。これは富山GKの齋藤選手の判断ミスでした。飛び出すならば必ず触らないと駄目ですし、触れないなら角度もないのでステイすべきでした。たえだこれで試合自体は決まり、鹿児島は最終戦を勝利で飾りました。

昇格争い自体は、藤枝が最終戦を引き分けたので、自力で勝ち点差1で昇格を果たしました。

これで一旦、鹿児島ユナイテッドFCのJ2昇格という夢は終わりました。しかし鹿児島ユナイテッドFCの夢はまだまだ続きます。また来年、面白いサッカーを見せて来年こそ、J2昇格の夢を叶えてほしいし、叶えたいと思います。

本当はこの記事のタイトルを夢の終わりとしようと思っていたのですが、最後の最後にタイトルを夢の続きとさせていただきました。今年は終わりましたが、まだまだ鹿児島ユナイテッドFCとサポーターの夢は終わりません。来年へと続きます。

34試合すべての試合の観戦記を書かせていただきました。長いようで短いような、つらいようで楽しいような8ヶ月間でした。特に今年は昇格争いも激しく、ライブで試合を見るのがつらい試合もありましたよね。

今年は念願の白波スタジアムでの観戦もできましたし、アウェイも2試合行けました。観戦記書くの結構大変なんですけど、もう今年は観戦記書けないかと思うと寂しさもあります。とりあえず1ヶ月はワールドカップ見て楽しんで、年が明ければまたしばし休憩して来シーズンへ向けた準備をしたいと思います。それまでTwitterで絡んでください。よろしくおねがいします。

1年間お付き合いいただき、ありがとうございました。また会う日までお元気で。
気力があれば、シーズン振り返りたいと思います。ではまた。

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