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さらばJ2!また来る日まで:涙の最終戦 第38節 鹿児島ユナイテッドFC対ファジアーノ岡山

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん、こんにちは。仙太郎です。

長かったような、短かったような2024年シーズンも、これが最後の試合です。シーズン最終戦のファジアーノ岡山戦を振り返ります。

https://youtu.be/XqyVk7807bw?si=BfCDfmz55QbWRnQ7

前節のリーグ戦からのスタメン変更は4人。星、井林、藤村、山口選手が外れ、渡邉、岡本、稲葉選手、そして引退を発表した木村選手が入ります。またベンチには中原選手や有田選手等、来シーズンの契約更新がないとアナウンスされている選手が勢揃いしていて、試合開始前から胸アツになっていました。

鹿児島ユナイテッドFC対ファジアーノ岡山 スターティングメンバー

明治安田J2リーグ 第38節、鹿児島ユナイテッドFCとファジアーノ岡山の試合は、鹿児島にとって重要な戦術的成長を示す一戦となりました。この試合では、4位の強豪岡山に対して互角の戦いを見せることができた鹿児島のプレー強度と組織的な守備が光りましたが、最後の局面での得点力不足が引き続き課題として残りました。

鹿児島ユナイテッドFCは、相手ゴール前にボールを運ぶことができ、相手のミスから決定的なチャンスを作る場面も見られました。しかしながら、枠内シュートはわずか1本のみであり、この数値ではゴールを奪うのは難しいという現実を突きつけられました。攻撃の最終局面での精度や、決定力に欠ける部分が引き続きチームの課題となっています。

一方で、守備に関しては大きな成長が見られました。特に前線からのプレスが機能し、相手と互角に戦うことができていたのは好材料です。守備の強度は高く、岡山の攻撃を効果的に封じ込めることができた点は、自信となるでしょう。

14分 岡山のチャンスの場面。この時、泉森選手は必要以上に前に出ず、しかも先に動いていないのシュートに反応できる。シーズン序盤では先に動くことも多かったので、成長の跡が見られる

ビルドアップの面でも、鹿児島はワンタッチのパスを使いながら適宜ペースを変え、攻撃を組み立てることができていました。この試合では、相手の5バックを崩すために相手のウィングバック(WB)が前に出てきた際に生じる裏のスペースを効果的に利用していました。中盤の選手がそのスペースに走り込むことでチャンスを作り出し、また5-3-2のフォーメーションの脇のスペースを活用するなど、工夫が見られました。

しかし、岡山の中央3枚のセンターバック(CB)の守備強度は非常に高く、鹿児島は得点を奪うことができませんでした。岡山の守備はJ2屈指の堅さを誇り、その失点数29という数字もその堅実さを物語っています。鹿児島は、相手の戻りの速さにも苦しみました。カウンターからの攻撃を試みたものの、岡山の守備陣の戻りが鹿児島の攻撃陣の上がりよりもはるかに速く、人数も多く戻っていたため、決定的なチャンスに繋げることができませんでした。

41分 岡山の決定的な場面。ボールホルダーの体の向きだと、右サイドから駈上ってくる選手に出すと予想できる。ところがその予想を裏切り、左斜め前にスルーパスを出す
この時、泉森選手は前に出てきて、体を大きくして壁のようにし体に当ててシュートを防いだ。この前に出てくるスピードは泉森選手の優れたところ

ファジアーノ岡山は鹿児島の前プレスに対して高いDFラインの裏にロングボールを多用しました。これに対して鹿児島の泉森選手が広大なスペースをカバーし、相手の攻撃を未然に防ぐシーンが多く見られました。シーズン当初はこのような対応がうまくできず、鹿児島は苦戦していたことを考えると、泉森選手の成長は明らかでした。特に前半における岡山の決定的なチャンスを、泉森選手がスーパーセーブで防いだ場面は、この試合のハイライトの一つです。

また、鹿児島にとって惜しまれるのは、チーム戦術よりも個々の選手の戦術が目に付く傾向がある点です。これにより、選手が変わるとチーム全体の戦術も変化し、安定した成績を残すことが難しくなっています。今回の試合で見せたような組織的な守備と強度の高いプレーをシーズンを通して維持することができれば、より良い結果を期待できたでしょう。最もこれは選手が悪いわけではなく、チーム戦術があまり見られない監督に責任があると思います。

40分 鹿児島のカウンターの場面。鈴木選手がドリブルで持ち上がるが、岡山の選手の戻りが速く、4人に囲まれている。その鈴木選手にパスを出した田中選手が50m以上を駆け上がってきてシュートを打つもポストに弾かれる。ここで注目いただきたいのは、田中選手に付いてきた岡山の選手である。彼が付いてきたことで、田中選手は余裕がなくシュートを打たざるを得ず、得点にはならなかった。この岡山の戻りの速さは随所に見られた

この試合を通して見えたのは、鹿児島ユナイテッドFCが4位の岡山に対して互角の戦いを繰り広げるだけの力を持っているということです。攻撃面での最後の崩しに課題が残るものの、守備の成長やビルドアップの工夫など、ポジティブな要素も多く見られました。シーズン終盤になって、やっとチーム力に向上の兆しが見えてきただけに、もう少し早くなんとかならなかったのかというのが、率直な感想です。

これが今シーズン、最後の分析になります。3月に始まった長いシーズンでしたが、終わってみれば苦戦したにもかかわらず、短く感じました。やはりJ2は想像以上に、レベルが高く、想像以上に苦戦を強いられました。それでも応援していて楽しかったですし、選手達は頑張ったと思います。ただ戦術面での苦戦は明らかでした。そこは選手たちに申し訳なく思います。まあ、私が申し訳なく思っても、どうなんだという話なんですが笑。

38分 岡山のチャンスの場面。CKが流れてきたが、この場面でも泉森選手が前に出てきて、シュートコースを防いでいる。

長いシーズン、お付き合いいただき、また最後までお読みいただきありがとうございました。全部読まれた方って、いるんでしょうかね?
書くのも大変ですけど、読むのも大変ですよね笑。
来シーズンの開幕まで、ゆっくりお休みください。

またスタジアムでお会いし、ご挨拶させていただきました方々、ありがとうございました。同じスタジアムにいながらお会いできなかった方、また来シーズン、どこかでお会いできることを楽しみにしています。顔とネームが一致しないんで難しいんですよね。そこはご容赦ください。

それでは、最後一緒にご唱和ください笑

We are challengers!
チェストー!鹿児島ユナイテッド!


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