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運動不足のおじさんが16年前のクロスバイクをカスタムし、渋峠に挑む!の巻。

どうも、育休中の中年スキーヤー、みい太です。
今回は、内容が自転車に偏っている上に、色々な思い出もあり、すごく長くなってしまったので、興味のない方は、渋峠の雲海の写真だけでも見ていって下さい!

2024年10月27日、ついに計画を実行する時がやってきました。

いや、

自転車で渋峠スキー場まで行ってみる、っていうだけなんですけどね。
実は、昨年の夏に、一度行っているのですが、この時は色々と準備不足で、納得のいくものではなかったので、ずっとリベンジの機会をうかがっていました。

ちなみに、

昨年納得のいくヒルクライムができなかった理由1。
8月半ばということもあり、気温が高かった。
標高の高い場所とは言え、真夏ですから、汗ビッショリになりました。体力もうばわれ、渋峠にたどりついた時には、息も絶え絶え。
おまけに、もらしたんじゃないか、というくらい、ズボンも濡れていました。

昨年の夏の様子。恥ずかしながら、この格好で山頂のパン屋さんに行きました・・・。

理由2。色々と自転車に積み込み過ぎました。着替えとか、山頂のパン屋さんに行くための靴、とか、2リットルの水筒、自転車の荷台につけるバッグ、など、あれもこれもと詰め込み過ぎて、今考えると、峠を上るには重すぎでした。

理由3。自転車のタイヤをノーパンクタイヤに替えていた。実は、これが一番大きかったかもしれません。

日頃から買い物や保育園の送迎でクロスバイクを使っているみい太ですが、ノーパンクタイヤというものがある、ということを知り合いから聞いて、

パンクもしないし、空気も入れなくていいんだ!理想のタイヤじゃないか!

ということで、昨年履き替えました。
ところが、替えたはいいものの、このノーパンクタイヤ、転がり抵抗がすごく大きいんですね。
通常のタイヤが空気なのに対し、ゴムのかたまりが巻き付いているようなものなので、単純に重たい。直進安定性も低く、片手運転だとフラフラするくらいです。
通勤などで、絶対パンクしたくない、という場合はいいんでしょうけど、今回のような2000mまで上がるようなヒルクライムに使う馬鹿は、世間広しとは言え、みい太くらいなのではないでしょうか。
無知というものは恐ろしい・・・。

そんなこんなで、昨年のヒルクライムは、なんと、3時間半もかかってしまいました。草津温泉スキー場のふもとの駐車場からなので、お手軽ルート(いわゆる「ガチ勢」のサイクリストの方は、もっともっと標高の低いところからスタートするようです・・・)のはずなのに、この体たらく。苦い思い出となってしまいました。

ということで、

二度目の今回は周到に計画を練りました。

まず、荷物は極力少なくして、軽量化を図ります。今回は、横手山山頂(有名なパン屋さんがあります)には行かず、渋峠スキー場にたどり着くことだけを目標としました。

みい太愛用のクロスバイクは「FELT」というメーカーの2008年モデルの「QX95」というもの。16年前のものになります。
ママチャリに比べたら軽量ですが、最新のロードバイクに比べると重いので、荷台にくくりつけるバッグも外し、軽量化に努めました。

さて、問題のタイヤ。
ノーパンクタイヤは、ゴムの塊をホイールにつけるのに、特殊なアタッチメントが必要なようで、簡単に普通のタイヤと入れ替えるのは難しいようです。
みい太は、保育園の送迎にも自転車を使っているので、パンクの恐れがなく、空気を入れる手間もない(スポーツバイクはパンパンに空気を入れるので結構空気圧管理というのが面倒くさいのです)というのは、メリットと考え、ノーパンクタイヤも使い続けることにしました。

普段はこんな感じで「チャイルドトレーラー」という物をつけて、2人の子を保育園に送迎するのに使っています。(「チャイルドトレーラーは優れもの」参照)ノーパンクタイヤは一見普通ですが、よく見ると空気を入れるバルブがありません。

新しいロードバイクを購入しようか、とも考えましたが、安いものでも10万円はするし、置き場所もない。

そこで・・・、
新しいホイールを購入し、タイヤごと交換することにしました。保育園の送迎はノーパンクタイヤ、遠くに走りに行く時は普通のタイヤ、と使い分けられたらいいな、と思って。
ネットで調べたところ、ホイールだけであれば、一番安いもので20,000円くらいでありそうです。

ところが・・・、

よく行く自転車屋さんに相談したところ、なんと、みい太の使っているクロスバイクに合うホイールは現在ほとんど、流通していないとのこと!
正確に言うと、フレームのタイヤがはまる部分の規格が変わったらしいのです。

ネットで慌てて買わなくてよかった・・・

思えば16年前、当時最新のクロスバイクを買って、大事に乗ってきたのに、時の流れは残酷です・・・。

ただ、不可能という訳ではないようで、

手組みで、一から作ればできますけど・・・割高になっちゃいますけどね。
だそう。

要するに、ホイールとスポークを別々に買い集めて作れば、できないことはない、とのこと。
ちなみに、どれくらいになるのか、聞くと、

4万円は超えちゃうかなあ・・・

?!!!

想定の2倍以上じゃないですか!

うーん、じゃあ、やめときます・・・

時代は移ろい、古い自転車を大事に乗る人も減ってしまったんだな、と悲しい気持ちで帰路につきました。

みい太の自転車はリムブレーキと言って、昔からある、ホイールをブレーキで挟むタイプのものですが、これも今では時代遅れ。今は自動車のようなディスクブレーキが主流になっているようです。

かと言って、今履いているノーパンクタイヤで再び渋峠に挑戦するのは、もう二度とごめん・・・。

1週間くらい悩んだ末、出した結論は、

よし、ホイールを組んでもらおう!

体が元気な内に色々な体験をしておきたいし、みい太の性格上、

あの時、ホイールを買っとけばなあ・・・

とクヨクヨ考えてしまうに違いないので、ここは、思い切りました。

ということで、

あのー、先日うかがったものですが、やっぱりホイール作ってください。

と、7月の終わりに注文をしに行きました。スポークは黒が良かったんだけど、シルバーから黒になるだけで、すごく高くなるみたい(5000円以上くらい?)なので、シルバーで注文。

そして、待つこと2か月あまり。新しいホイールが届きました。

お値段46,500円!

ホイールは安い物だそうですが、別々に購入しているため、割高になり、工賃込みで、こんな高価になってしまいました。

でも、流通していないんだから、しょうがない。

このホイールで、新たな体験ができるんなら、いいじゃないですか!

と、自分に言い聞かせます・・・。

タイヤとチューブは以前使っていたものを流用しました。

新しいホイールに前に使っていたタイヤをはめました。でも、スポークがシルバーなのが気になっちゃいました。馬鹿だなあ・・・。

試しに走ってみると、ノーパンクタイヤとは、明らかに違う!

というか、以前は普通のタイヤで走っていたので、前の感覚に戻っただけのはずなんだけど、スイスイ進むではありませんか!

やっぱり空気のタイヤってすごいんだなあ。

ところが、

しばらく眺めていると、スポークがシルバーなのが気になってきてしまいました。

しまった・・・、5000円ケチるんじゃなかったかな・・・。

また、みい太の悪い癖で、寝ても冷めてもスポークの色のことばかり考えてしまいます。

馬鹿だなあ・・・。

ということで、今回は頑張って自分で塗装することにしました!

養生テープでマスキングをして、家にあった車の補修用スプレーで塗装しました。左が前輪で塗装後のもの。もう、黒ければなんでもいい、という人しかやってはいけないと思います。繰り返しですが馬鹿だなあ・・・。

そして、その勢いのまま新しいタイヤを購入してしまいました。こちらは、Amazonで一番安いと思われる、パナレーサーのクローザープラスというやつをチョイス。こうなったら、悔いのないように自分の納得のいくカスタムをして、モチベーションを高めます。

今回は、より軽い走りを求めて、少し細いタイヤにしてみました。もともとは32cという3.2㎝幅のタイヤでしたが、28cと4mm細いタイヤに。

タイヤはこんな状態で届きました。ちょっと気分を変えたくて、側面が茶色のタイヤにしてみました。

なんか、新たな気持ちで臨みたくなっちゃったんですよね・・・。

さて、

昨年の挑戦は8月の半ばでしたが、今年は既に10月末。11月には冬季通行止めになってしまう志賀・草津道路ですから、今度は寒さを心配しなくてはいけません。

決行当日、10月27日(日)の朝4:00起床。

4人の子を放置していくので、妻には事前にこの計画について説明し、許可を得ています。子どもを連れて行けるといいのですが、さすがに今回の内容だと、無理だもんなあ・・・。

身支度を整えて、早速出発!と思っていましたが、前の晩、下の子を寝かしつけていたら、一緒に寝てしまい、洗濯物を回したまま放置してしまいました・・・。

このまま出発したいところですが、今回は完全に一人の趣味。
妻の逆鱗に触れるので、洗濯物を干してから出発します。

出発時、車の外気温計は15℃。
気温は、100m上がるごとに0.6℃下がると言われているので、2000mの渋峠では、12℃下がる計算。

えーと・・・、

つまり3℃!

これは、寒い!
ということで、寒さも考慮し、パーカーとタイツを持っていきます。
グローブも指先が出ていると寒いかと思い、スキーで使っているインナーグローブにしました。
色々と準備をしていたら、出発が6時近くになってしまった・・・。

前回は草津温泉スキー場の近くの「西の河原露天風呂駐車場」に停めたので、今回もそこ。到着は7時40分でした。

草津温泉スキー場の近く、「西の河原露天風呂駐車場」。案内板には、20:30~6:30までは閉鎖、車中泊、キャンプは禁止、トイレは18:00~8:00まで使用できない、と書いてありました。でも7:50頃には、トイレは使えました。


駐車場周辺は標高1200m程度。車の気温計は11℃。
ん?・・・このままだと、渋峠は氷点下?!

若干の不安を感じながら、AM8:06にスタート!
昨年の夏は3時間半だったので、今回の目標は3時間に設定。

100mぐらい漕ぐと、やはり昨年の夏とは違って快適です。
気温も丁度いいし、タイヤもノーパンクタイヤとは比べものにならない漕ぎやすさ!
ノーパンクタイヤだと、ペダルを緩めるとあっという間に減速するのですが、今回は、スーッと進んでいく感じ。これは期待できるぞ!

よーしよーし!とうれしくなって、しばらくハイペースで漕ぎ続けていくと、頭がクラクラ・・・そうか、酸欠だ・・・。標高はスタート地点で1200m、運動不足のおじさんが平地のように動くと結構クラクラします。

右手に草津温泉スキー場の青葉山を見ながら、少しペースダウンして、一番軽いギヤで足を動かし続けます。

草津温泉スキー場の青葉山。以前は左に見えるゴンドラ駅舎から、ゴンドラでさらに上に行くことができました。2018年の白根山の噴火により、ここより上に行くことができなくなり、スキー場の規模が縮小してしまいました。スキーヤーとして残念の極みです・・・。
7年前、噴火の1年前に訪れ、ゴンドラから写真を撮っていました。奥がゴンドラ駅舎。これが見納めになるとは思いもしませんでした・・・。
今は見ることができない、草津国際スキー場(今は草津温泉スキー場)の山頂からの眺め。もっとたくさん写真を撮っておけばよかった・・・。


この志賀・草津道路は、みい太が来た時はなぜか雲海がよく見られるんですよね。みい太の運がいいのか、もしかして普通にいつも見られるのか・・・。

前回のGWの時期もきれいな雲海が見られました。

ということで、今回もお約束(?)の雲海祭り!

中間地点では、岩肌の隙間から雲海がチラッ。
視界が開けるとすばらしいパノラマ!
愛車と雲海。絵になるなあ(笑)。

こまめに写真を撮りながら登ってきているのと、タイヤを変えたのもあり、それほど疲労せずに中間地点に到着。

すると、車で来ていた人から、

すげえ・・・、自転車か・・・。

との声が。

そうだよな・・・全く興味のない人からしたら、こんな山道を自転車で上がるなんて変態だよなあ・・・。
みい太のような運動不足の中年男も、歴戦の猛者に見えたのかもしれません。

さて、再びしばらく漕いだところで、丁度スタートしてから2時間経ちました。目標タイムまで後1時間ですが、気のせいか、ゴールまで後少しのような気がします。

おかしいな・・・こんなに楽なはずはないんだけど・・・

みい太の安物のGショックの高度計も2105mを指しています・・・。

昨年の夏は意識朦朧で漕いでいたので、勘違いかなあ。
でもGショックの高度計でも「2105m」の表示。100m誤差があったとしても2000mです。

「?」を点滅させながら、漕ぎ続けると、

ありゃ、本当にゴール目前だ!

渋峠スキー場の近くの「日本国道最高地点」に到着してしまいました。

間違えようのない、「日本国道最高地点2172m」の石碑。
何度も通り過ぎたけど、近くで写真を撮ったのは初めてでした。
国道最高地点からの雲海。
映っていませんが、写真を撮ろうと車の長蛇の列ができていました。自転車でよかった!

国道最高地点からは、若干の下りなので、あっけなく渋峠スキー場に到着。

到着時刻は「10:21」!

ちょっと目を疑ってしまいました。

なんと目標を大きく上回る、2時間15分で到着してしまいました。

でも、

おそらくこれは普通のタイムで、昨年の夏が悪条件過ぎたんでしょうね・・・。5,6回休憩したと思いますし、写真もたくさん撮りましたし、特に飛ばしたわけではありません。

やっぱり、ヒルクライムにおいて、タイヤと重量と気候は重要なんだと思い知らされたみい太でした。

愛車と渋峠ホテル。

氷点下かも・・・と心配した気温も、確かに寒いですが、耐えられないほどではありません。むしろ温暖化の影響で、この時期としては、暖かい方なのではないでしょうか(気温計を持参していないので正確にはわかりません)。

ということで、滞在時間わずか7分で帰ることに(笑)。

今回の目標は「前回より早く渋峠スキー場に着くこと」なので、もう思い残すことはありません。また、来るだろうし。

10時28分にスタートし、あっという間に下って、駐車場に到着したのは11時11分。下りは43分というタイム(前回は50分)でした。

スキーアプリ「スノーウェイ」で測ってみたところ平均速度31.0㎞最高時速59.1㎞(下りのみ)と記録されていました。気持ちよかったなあ。

さて、色々な思い出もあり、随分長くなってしまいましたが、今回の渋峠ヒルクライム記、いかがだったでしょうか。

中年男の極めて個人的なリベンジは無事果たされましたが、正直、今回くらいの負荷であれば、1か月に一回くらい行ってもいいかな、と思うくらいの快適さでした(めちゃくちゃ楽、ではないですけど)。

ゼロからスポーツバイクを購入するのは、高価すぎておススメできませんが、ご自宅に眠っているロードバイクやクロスバイクがある、という方は、久々にメンテナンスして、乗ってみるというのはいかがでしょうか。

群馬方面から渋峠にアクセスする志賀・草津道路は11月半ばには通行止めになってしまうので、次回渋峠に来るのは、次のGWかな・・・。

長々と書き綴りましたが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
もう少しで本職(?)のスキーのシーズンが到来。スキー場のレビューができる!とワクワクしています。それでは!


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