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【人生の勝算】不幸や苦境に直面している人に、運命と真剣勝負で向き合ってほしい【要約】

この本は、不幸や苦境に直面していて、

見える景色が真っ暗だ、

という人に、ほんの少しでも

頑張る勇気を持ってもらうべく

書かれた本です。

人生のドラマの中ではしばしば、

自らではコントロール不能な何らかの

外部要因が、一見打ち手のなさそうな

試練を与えてきます。

しかし、突如立ちはだかる

壁やハンディキャップは、

努力によって必ず乗り越えられる。

本書を読んで、逆境の乗り越え方を

少しでもイメージできるようになり、

読み終わった後には、みなさん自身の

「人生の勝算」について、

思いを馳せましょう。

人は絆にお金を払う

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もともと物心ついた頃から、

前田さんの父親はいませんでした。

そして小学校2年生の時、

最愛の母親も亡くなってしまいます。

8歳にして、兄と親戚の家を点々とし、

彼の心は、割れたガラス片のように、

尖って、周りを近づけませんでした。

「裕二、
このギターやるよ。使ってないから」

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小学校6年生の時に、

親戚のお兄さんから

譲ってもらったギターが、

前田さんの経営者としての原点です。

前田さんにとって、

お金に関して不自由だったことが、

大きなコンプレックスでした。

自分の不遇な運命を変えるために、

とにかく稼ぎたい、

お金を持って、自由になりたい。

そう強く思うようになりました。

小学生の彼に最も適したお金稼ぎの方法は、

路上での弾き語りで、

道行く人からおひねりをもらうこと、

でした。

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誰かの曲をカバーするよりも、

ここでしか聴けない、

自分独自の曲を歌う方が

価値が高いと思い、演奏していました。

しかし、お客さんはほとんど

立ち止まってくれません。

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なぜこんなに一生懸命歌っているのに

立ち止まってさえくれないのだろうか?

前田さんは小学生ながら必死に考えます。

自分がお客さんだったらどうか。

通りかかるお客さんの目線で

考えてみました。

みすぼらしい感じの小学生が、

路上で知らない曲を演奏していても、

避けて歩いてしまうのではないか?

そこで、戦略を練り直し、

歌う曲をオリジナル曲から

カバー曲に切り替えました。

音楽という分野においては、

未知のコンテンツではなく、

「どこかで聞いたことのある」

既知のコンテンツにこそ

琴線を揺さぶられるのではないか?

という仮説を立てたからです。

すると確実に、

立ち止まってくれる人の数は

増えていきました。

しかし、

初月の売り上げは500円ちょっと。

ギターケースにはお金が一向に

入りませんでした。

そこから仮説・検証を繰り返すこと半年、

多い時には10万円程がギターケースに

入るようになっていました。


試行錯誤の中で分かった最も重要なことは、

「濃い常連客」を作ることです。

そのために必要なステップは

大きく分けて3つ。

⒈ 「コミュニケーション可能な範囲」
       に入ってきてもらうこと

通りかかった人が素通りできないような、ツッコミどころを自分の中にどれだけ作れるか。

⒉ 時間差でリクエストを受けること
お客さんとの絆を深めるために、「時間差でリクエストに応える」ことで、次回の約束を取り付け、一生懸命に練習して次回披露することで、1週間という時間に、強いストーリー生を持たせます。

⒊ 仲良くなったお客さんにオリジナル曲を披露する
すでに特別な絆が出来上がっているお客さんは、オリジナル曲にも耳を傾け、感動してくれます。

当初はゼロだったお客さんとの絆が、

時間をかけてゆっくりと育っていき、

決して裏切ることのない

常連客になっていきます。

正しい方法論で、十分量のアクションを

踏めば、誰もが良質な絆とコミュニティ

を生み出すことができます。

しかもこれは、エンタメ分野に限った

話ではなくあらゆるビジネスに適用でき、

価値を増幅させることができます。

1人の力では地球は動かせない

人間関係は鏡であり、

人は好意を受けたら好意を返そうとする

生き物です。

前田さんが、UBS時代にお世話になった

宇多川さんという方は、

「人を好きになる天才」でした。

ビジネスの相手はもちろん、

誰に対しても

最大の好意を持って接します。

すると、宇多川さんに好意を持った人が

逆にどんどん集まってくるのです。

その愛情の源はどこにあるのだろうかと

著者は強く疑問に思っていました。

宇多川さんは、

社内にライバルがいない状態にまで

勝ち上がった時に、悟ったそうです。

「1人でたどり着ける高みはこんなものか」

数値でイメージするなら、

1人で到達できるのは、「1」まで。

でも、チームを育てて、

みんなの力を掛け合わせれば、

「1」を「2」にも「10」にも

「100」にだってできる。

俺は「1」以上の世界を見たい。

そして、個人の欲が消えていき、

部下の育成に膨大な時間を使うなど、

チームプレー重視の働き方に変わりました。


それ以来彼は、誰からも好かれて

サポートしてもらえる環境を作ること。

自分のこと以上に周りに時間を使って、

周りを強く育てることでチームを最強にすること。

を意識し始めたそうです。

「仲間を増やせば会社全体、そして世の中、地球だって動かせるかもしれない」

「仕事で大事なのは人に好かれることだ」

「1人でできることはたかが知れている」

と、宇多川さんは何度も言っていました。

よくビジネス書では、

人に好かれる能力を磨きなさい

と説かれています。

ですが、人を好きになる力の方が

よっぽど大事です。

人を好きになることは、コントローラブル。

でも人に好かれ流かどうかは、

自分ではどうしようもありません。

コントローラブルなことに手間をかけるのは

再現性の観点からも、当然のことです。

世の中の課題の全てはモチベーションで解決できる

前田さんは、世の中の課題の全ては、

だいたいモチベーションで解決できる。

と言っています。

彼が、勝利を重ねてこられたのは、

仕事への熱量が誰よりも多かったからです。

モチベーションを生むために必要なのは、

「見極め」です。


「投資銀行で成功したのはなぜですか?」

とよく質問されるそうですが、

「頑張る」という一言で言えるそうです。

頑張るという言葉を分解すると、

「見極めて、やり切る」ということです。

どんなに熱を投下しても、「見極め」が

不十分だと、その熱は無駄になります。

これがビジネスのPDCAを回す基本です。

自分の進む道は、現時点では少なくとも

これで間違いないと言えるところまで

「見極め」作業を徹底すれば、

モチベーションは身体から湧いてきます。

人生のコンパスを持つ

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人生のコンパスは、

あらゆる物事を決める指針となります。

実りある人生を生きるうえで、

自分は何を幸せとして定義し、

どこへ向かっているのかという価値観の

言語化は、必要不可欠です。

人の心は弱く、どんなにいい環境にいても、

隣の芝生が青く見えてしまいます。


自分にとっての大切なことを選び、

決めていないと、自分以外の他者の幸せが

羨ましくて仕方がなくなるかもしれません。

選ぶ、ということは、

同時に何かを捨てることです。

人生の質を高めるのは、選択と集中です。

おわりに

自分が信じた「人生の勝算」を

持っていることが、人生の幸福度を

増幅させてくれます。

明確な根拠など、なくていいのです。

強く光り輝くコンパスを持っていれば、

どこからともなく、仲間が集まってきます。

人生のドラマの中ではしばしば、

自らではコントロール不能な何らかの

外部要因が、一見打ち手のなさそうな

試練を与えてきます。

しかし、突如立ちはだかる

壁やハンディキャップは、

努力によって必ず乗り越えられます。

みなさん自身の「人生の勝算」について、

思いを馳せましょう。

「人生の勝算」を読む


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