お父さんも闘う

飲食店は時短の協力金をもらって溜飲を下げ(満足して)、劇団員はマスクをして演劇を続ける。

人々は家に閉じこもり、テレビにすがりつき、出歩く若者を悪者にして法律で取り締まれと願う。

お父さんはと言えば、まぁ生活的には困っていない。ITは比較的好調だ。旅行や飲みに行かないだけお金には余裕ができる。

しかし!

そうじゃないだろう!!

と思う。

これっぽちの病気で、出歩く自由を失い、お互いを監視し合い、効果があるのだかわからない行動を強いられてストレスを抱える。

これっぽちの病気で、世界一他人の価値観を重んじる日本が壊れつつある。

人々が誰かの価値観をリスペクトし干渉しない、しかし財布を落としても必ず交番に届くような、どこか暖かく繋がっている、欧米のそれとはまた違った居心地のよい個人主義。

お父さんはそれを愛していたが、それがたった5千人の死者数の病気で失われつつある。

いや、5千人の死者は少なくはない。

家族をなくされた人には大きなショックだろう。

しかし、この死者はたとえば事故や震災やテロでの死者とは性格が違う。

死者のほとんどが高齢者や基礎疾患のある方だ。

だから死んでもいいというわけではないが、やはり性格は異なると思うんだ。

人生の一番の不幸とは「まだ死ぬべきでは無い人の命が失われる」ことだ。

新型コロナでの5000人の死者の多くはそれではない。

親が死に、子が死に、孫が死ぬ

人生の不幸とは、この順番が狂うことだ。

だが多くのケースでこの順番が入れ替わっていない。それはやはり本当のクライシスとは違うと思うのだ。


もう少し突っ込んだ話をすると、日本人の2020年の死者数は平年と比べて1万5千人も減っている。

要はおじいちゃんもおばあちゃんも身体の悪い甥っ子も姪っ子も2020年はトータルでは死んでいないのだ。

嘘だと思ったら「日本」「 超過死亡者数」で調べてみてもらいたい。世界中の多くの国は、新型コロナで大変な死者を出した一年だったが、日本だけは死者が少なかったんだ。

そんな状況で、日本の素晴らしい文化が死んでいく。

優しく心地よい個人主義が死んでいく。

お互いがお互いを監視して、少しの遊びも許さない。ピリピリとして愛のない世界になりつつある。

ヨーロッパの人がそれこそ流血の革命で手に入れた自由というものを、日本人はまったく気にすることなく、為政者(時の政治家)に差し出す。

本当にどうしてしまったんだと思う。

「欲しがりません勝つまでは」

戦争中、そんなスローガンが謳われたが、今それを本気でやっている。

まさか日本がそんなことになろうとは・・・!

お父さんの親の世代が、「絶対にそうなってはいけない」と言っていた、お父さんが子供の頃「そんな時代が来るもんか」と笑っていた、そんな日本になってしまうとは・・・!

今の若者よ。

君らの中に、この意味がわかる人がいるだろうか。

自由の大切さが分かる人がいるだろうか?

自由は闘わなければ得られないし、維持できない。

この程度の病気で、雰囲気に飲まれ、なし崩しで失ってはいけない。

多くのお父さんお母さん世代がそれをわかっていない!

若者よ。

「自分は見知らぬ高齢者のために夢を諦めたくない!」

「将来を無駄にしたくない!」

と声を上げよう。

「部活をやりたい!」
「修学旅行に行きたい!」
「文化祭をやりたい!」

・・・そしてなにより

「マスクを取りたい!」

と声を上げよう。

それについて、世界中のだれも反論することはできない。

大人は子供のために生きているんだ。

大人もかつてその前の世代にそうやって守られてきた。

だからそれに反論できる大人はいないはずだ。

もし仮に、子供を大人の利益ために動かすようなことがあれば、そんな大人は悪魔だ。

蹴散らして生きよ!

お父さんも闘うよ!


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