僕のアクセサリー
アクセサリー。
そんなものなんてなくたって死にはしないのに、なぜ、そんなものを身につけるのか。
わからない。馬鹿みたい。
そんなことを心の底で思っているのに、形に魅せられて、僕は作っている。
本当の馬鹿は、僕自身。
そんな僕にだって、生きている価値を見出したくて、暗闇の中を探していた。
長い時間をかけてしまった。
この醜い僕が、人前に立つ時、足が震えるんだ。
ブルブル震える指先。
その指に絡まる石。
その石の名前は「自信」
それを身に着けていると、震える足が、ぴたりと止まった。
そうだった。
アクセサリーとは、「自信」であり、「守」であり、「力」である。
そんな抽象的な概念は、目に見えるはずもない。
けれど、それらの象徴は目に見える。
それを、僕は「アクセサリー」って呼んでいる。
だから、僕は作る。
形ではなく、そこにまつわる見えないもののために。
見えない大切なものは、見えるようにしないと、すぐさま消えてしまうものなのだから。
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