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Xデザイン学校 校外研究会 ユーザビリティテストWS

迷うならやってみる

ゴールデンウイーク、「Xデザイン学校で、ユーザビリティテストのワークショップをやります」というお知らせがあった。
会社でもユーザビリティテストを実施している部署は沢山あって、私自身被験者側になったこともあったし、これからプロジェクトでユーザビリティテストをやろうと準備をしていたこともあったので、良いチャンスだと思い参加することにした。

セミナーではなく、研究会形式とのことだったので若干尻込みした部分はあったけれど飛び込んでみて良かったと今は思っている。
相変わらず、コンフォートゾーンでぬくぬくしていることも多いけれど、少しずつ外に出ていくようになってきて自分に小さな成長を感じている(笑)

WSの振り返りやあれこれ

「ユーザビリティテストのワークショップをやる」という大きな目的と、チーム分けしか知らぬまま、久しぶりの市ヶ谷オフィスへと向かった。
ワークショップの前にチームの皆でカフェに集合し、ランチがてら自己紹介。年齢もバックグラウンドも違うメンバーではあったが、Xデザイン学校という共通点のおかげで短時間で仲良くなれた(と思っている)。

オフィスに到着し、さっそくワークショップが始まった。
まずは講義と課題説明。
昨年のベーシックコースでは詳しい講義がなかったユーザー評価の部分であったので学びも多く、本で読んだだけでは理解しきれていない部分の理解が深まった。

せっかくなので、2日間の講義で印象に残った部分を残しておく。


  • アクティビティシナリオの重要さ

    • ベーシックコースの講義でも、「アクティビティシナリオを書いておくと後の工程でも利用できる」という話を聞いていたが、いざユーザビリティテストに向けてアクティビティシナリオを書き始めたら、評価したいサイトを意識してしまい、”手順”になってしまった。

    • 人間は手順では考えない。(手順で考えがちなのは職業病…)もっとナラティブ的に書かなければならなかったと反省。

  • ユーザビリティテストで評価するのは「構造」。そして「一時的UX」が分かる。

    • アプリ(手順)とWeb/電子機器(構造)の違いについては、ベーシックコースで聞いてはいたが、アプリの評価はプロトタイプから繰り返し行うかつ、対象ユーザーが熟達者だということを学んだ。
      仕事においては、「レビュー」として画面遷移や機能仕様の確認はしていたが、ユーザビリティテスト的な観点ではきちんとできていなかったことを痛感した。

    • また、業務系のWebシステムでは、アプリとWebの両側面を持つページも多いように感じるが、そういう場合はどう評価していくのが良いのだろうか。ワイヤーフレームや、プロトタイプ、モックなど段階に応じて評価する対象を変えていくのだろうけれど、このあたり自分たちの開発スタイルに合ったやり方を模索していきたい。

  • NE比分析

    • 初めて知った評価手法だった。N:ノービス(初心者)と、E:エキスパート(設計者)の操作時間の比を出すことで、問題点の発見や、優先度づけがしやすくなる分析法である。

    • 「ここ使いづらくない?」と言われたときに内心「数回やれば慣れるでしょ」と思ってしまう時があるのだが、そういった慣れで改善可能な箇所も判別できるらしい。デザイナーがおらず、エンジニアが頑張ってUIを考えているうちの部門では、エキスパートに関しては自分自身たちでテストできるので、すぐに導入できるし意識改善にも良さそうだ。


今回のテストでは市役所HPを対象として、ユーザビリティ評価のタスク設計から実査・分析を実施した。
初日の4時間ほどでタスク設計~パイロットテストまで終わらせなければならなかったのでかなり忙しかった。

タスク設計前に課題を聞いていたのだが、「だいたいこんな感じのシナリオで、このタスクをテストする」を前提にHPを触ってみていたら、実査のときに被験者が使おうとするまでAIチャットボットの存在に気づいていなかった。しかもチームのほとんどのメンバーが。まさに、「ユーザーは見たいものしか見ない」を体感した。
ペルソナになりきって操作していたとしても、一度いろいろ触ってしまうと、ノービスと同じようにサービスに接することは難しいのだろう。

実査では、3人の方に被験者になっていただき、メンバー内でモデレーターと観察者を交代しながらテストを進めた。
モデレーターを交代することで、こういう時はこうすればよいのか!など自分がモデレーターを担当するときのヒントが得られてよかった。(被験者の小さな戸惑いを見極めて思考発話を促したり、タスクに失敗したときの対応など)
また、自分の場合、つい被験者の人に感情移入して応援したくなったり、操作している画面に集中してしまいがちなのだが、モデレーターや観察者として、ユーザーの操作画面だけに集中するのではなく一歩引いた目線で被験者全体を観察をしなければいけないと改めて学んだ。

分析は最後までできなかったので、終わり次第noteにまとめる予定。
(と書きつつ、3連休はゆっくり過ごして終わってしまった…)

おわりに

本を読んで試してみたり、経験のあるメンバーと一緒にやってみることが多いが、外に出て学ぶことで社内とはまた違った学びがあるし、前向きな人たちと一緒に学ぶことはやはり楽しい。

ユーザビリティWS楽しかった!の勢いで、研究会にも正式加入したので、このまま学びを深めていけたらと思う。

私が休日にセミナー出たいと言っても「いいんじゃない?」と夫も送り出してくれるのだが(もちろん、お土産とか前後の週でのフォローはしている)、オンライン開催で部屋に何時間もこもられているより、いっそ家にいない方がお互い気を遣わずに気楽なのかもしれない。良い作業場所を探そう。


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