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はたらくを自由に=フリーランス思考の人に伝えたい事

はたらくを自由に

はたらくを自由にって、なんかワードだけ見るとキラキラしてますよねぇ。いつもの決まりきった労働が、もっと自由でHAPPYで開放的なものに昇華してくれるような。働いても、働かなくてもいい自由みたいに拡大解釈させるぐらいワードが持っている勢いがあるというか笑

「はたらくを自由に」の企業・個人の受け取り方は下記みたいな感じでしょうか??

【企業側】
- 多様な人種・性別・年齢・就労体系の人材を雇用・活用しよう
- 社内での就労制度を変えよう・整えよう
【個人側】
- フリーランスになろう←★今回の話
- フレックスを活用しよう
- リモートワークしよう
- 時短勤務しよう
- 副業をはじめよう
- 働かなくてもいいんだ!

こーいった流れは今後の日本に波及する事は間違いないと思っています。この抗えない世間の流れの中で、世間の潮流に感化されて、フリーランスという選択肢を検討している方や、情報を得たい方に向けて、5年程フリーランスエンジニアとして活動してきた僕が参考になればという思いで記事を書いてみました。

実情はともかく、最近フリーランスという働き方を選択している人が増えていると体感する事、非常に多いです。そんな良いもんじゃないよって思うし、大多数の方は組織にいたほうが幸せなんじゃないかなって本気で思う。煽られてフリーランスになってから、そのギャップに大きな後悔を抱えないで欲しいし、フリーって言葉の魔力と実態に騙されないようにしてほしいから記事を書きました。

フリーランスは、全然キラキラしてない

フリーランスって言葉自体が持つイメージや、フリー=自由っていう開放感、組織に属さなくてもやっていけてる的な一匹狼のカッコよさとかから、キラキラを感じる人が多いんでしょうか?極一部の上澄みを見て憧れを抱くからでしょうか?ドクターXの影響?笑

ぶっちゃけ、僕含め、大多数のフリーランスって全然キラキラしてないし凄くもないですよ笑。結局下請けで、クライアントにお仕事貰わないと生活もしていけない人達ですよ笑。個人にブランディングを付けていくから凄そうに見えているだけなんですよって言いたい。問い詰めたい。

正社員みたいに法に守られているわけじゃないし、使えない・気に入らないと思われたら即契約切られる事も受け入れないとだし、正社員のような福利厚生はまったく無いし。外注・下請けだからって舐めてかかってくるような人や会社であれば無茶な要求や高圧的な態度で接してきたりとか。自由どころか、制限だらけです笑。まだまだ一部の意識改革が出来始めている会社さんだけが、上手にそーいう人間を取り込んで活用し始めてる気はします

上記を踏まえても、それでもフリーランスを目指してみたい方に対して、一応先輩としてアドバイスを書いてみました。

1.20代前半での転向はオススメしない

20代前半は下積みの時期で、よほど人脈やスキルが突出していないとフリーとしてやっていけない。企業に入って大きな事業を回していると、自分が優れている人間に思えてきてしまうが、あくまで組織の力だという認識を持つ事が大事で、自分を過信しない。個になった時に何もできない事に気付いても遅い。副業が可能な職場なら手を出して感触を確かめるのも良いが、所属企業の看板やネットワークを使わないで仕事を得られているかどうかも確認する。看板を外した際に、同時に仕事も外れてしまっては意味がないから。

それよりはまず今いる職場で大きな成果を出す為に必死に努力して成果を出す事が大事。成果を出す為に努力した結果、スキルも伸びて、成果を出した事が実績として書けるし、給与も増えるし、能力としての信用も人としての信用も大きくなって人脈も自然と増えていくから

2.仕事に困らない環境か

向こう一年以上、安定して仕事を獲得する事ができる環境にあるかどうか。フリーに転向してから仕事を探そうと思っていたり、仕事の供給が断続的なら、かなり精神的に辛い状況に追い込まれてもしょうがない事を覚悟する事。

仕事が切り出しづらい職種や、外部委託するのが一般的ではない土壌が整っていない職種でフリーになる場合は注意が必要。僕の場合はエンジニア業界なので、業界としてフリーランスの歴史も長く、今はかなりの売り手市場なのでスキルのある人にはまったくリスクが無いと断言しても良い状況

3.税務処理など雑務を行う覚悟はあるか

確定申告や、従業員を雇用していれば社会保険への対応などめんどくさーいやつ。節税の知識など保有しているか。今までは会社の経理が年末調整とかでゴニョゴニョやってくれてたのを自分がやる事になるから注意が必要

4.裁量がない仕事を受け入れられるか

フリーランスなんだから裁量だらけでしょ?って思う方もいるかもしれない。多くの場合、裁量なんて無いに等しい。それは勤務形態が客先常駐でも成果物納品形態でも同じ。まずフリーランスというのは、オーダーありきの仕事です。当たり前ですが、そのオーダーの範囲内でしか動けないのです。大抵の場合、何をしようかとか、どう作ろうかとかはもう既にクライアント側で決められていて、これをお願いしますという内容に着手する仕事。これが社員時代であれば、こーいう企画内容にしたいだとか、自分で提案してどのように進めていくかを自分で決める事も出来たはず。

一方フリーランスはクライアントのオーダーに沿う範囲でしか動けないし、その要望を消化していく事しか出来ないので、自分の意向を無視し続けられる人かどうか。もちろんやりたくない仕事なら請けなきゃいい話なんですが、そんな仕事だけを選択して生活していけるかどうかは業界や、その人次第でもある。多くの場合そんなに都合よくいかないのが実情。

僕の場合の事例も紹介

勤務形態
客先常駐。時間を切り売りしている。成果物納品をこなす仕事の仕方とで好きな方を選べば良いと思う。僕自身は成果物納品の方に切り替えた方が稼げるとは思うけど、今のところ客先常駐の方が自分の目指しているフリーランスの方向性に近い為、そこに拘っている。

クライアントの割合
法人100%。持論ですが、フリーランスは個人を相手にする仕事は極力やるべきではないと思っている。個人を相手にする仕事をとっかかりにするにしても、最終的にはより多くの法人顧客を抱えるべきだと思っている。

フリーランスに転向した際の年齢
27歳

何故フリーランスになったのか
勤めていた会社の上層部の間でゴタゴタがあったから嫌になり。社員も検討したが、僕の最終学歴が高卒なので、いくらスキルがあっても大手は人事レイヤーで落とされる事が多かったのでかなりの非効率を感じたから。

これは未だに謎で、人事が選考基準を非エンジニアと一緒にしちゃってる企業はかなり損してる印象。でも選考が甘い中小で働きたいとは思わなかった。現在は当時と比べて現場のエンジニアも人事と協力して選考を行うようになってきた為、上記みたいな事は少なくなってきた印象。

それから、すぐに働きたかった。社員だとジョインまで数ヶ月必要で、箱開けてみたら上司や同僚と反りが合わないみたいな時間とリスクを最小限にしたかったから。フリーなら最短2日で働けて、ミスマッチもすぐ把握でき、双方が限りなく低リスクで採用・就労できるから。

まとめ

なんかフリーランス転向阻止エントリーみたいになってしまったので、そこは強く否定したい。上記のような観点を鑑みたうえで、それでも進もうって人は社員時代とは別の景色が見えてくる事もある。給与という枠組みがない以上、青天井で報酬が受け取れる事や、自分のライフスタイルに合わせた働き方が出来るメリットもある。実際、僕の場合はフリーランスになって良かったと本気で思っている。今後、フリーとして生存・成長戦略をどう組み立てようか考える事にもワクワクしている。

今後は企業側もより柔軟な受け入れ体制を整えていくはずなので、今までよりも状況は好転すると信じたい。勤務形態に関わらず、個が希望のライフスタイルを実現しながら、組織でも正社員と同様に利益貢献できるようになっていくのが理想だなって思います。ご参考になれば幸いです!