鼻くそ
絶対安静状態のなかで、高濃度酸素のマスクをかけられながら、一週間寝ているだけで体力は半減し、その後のリハビリが重要になってくるという話をしていた。
そのときに、現実の困った問題は、止まらなかった鼻汁が高濃度酸素マスクをかけられて中で固まってしまうのだ。
固まれば酸素は入りづらくなるし、どうしたものかと人がいないのを見計らって、マスクをずらし、血の塊のついた鼻くそをほじっていたのだが、もし自分が宇宙ステーションにいたらどうしたらよいのだろうか、対地球外生物との接触よりも自分の鼻くそのほうが重要な疑問として頭にこびりついてしまったのだった。