関係性を固定しないということ
こんにちは 富樫こうこうです。
先日、かねてよりの友人が結婚しましたが、そういえば6月はジューンブライドでしたね。
新郎の出会いの話を聞けば、「私の恋から始まった結婚でした。今でも恋をしています」とのこと。まぁ大切なお二人が笑顔でいるからまぁ嬉しいっちゃあ嬉しいんですが、なんかこう「恋から始まった〜」と聞くと、ざわっとした一抹の不安が残るわけです。(二人に「お」をつけるとなんか離れた感じするよね)
「それからめでたく仲良く幸せになりました。ちゃんちゃん」って綴られないおとぎ話のその後のBAD ENDを想像しうるからで。ディズニーの映画のラストのようにお二人若くして十年後、中年後、その恋心に幻滅という終止符が暗雲が垂れ込みそうな。
数年前に気に入りすぎて映画館で5回も鑑賞した『君の名は。』。3回観たくらいのタイミングでは泣きながら「やっぱり、さいこー!」とか心で叫んでたけど、5回目はさすがにほとぼりも冷めたようで劇場内での感情の波の変化の小ささに驚きと幻滅を隠せなかったし、帰り道の後悔は半端なかった。
それと同じように、絶頂期から時間が経つごとにフラットに近づく気持ちには抗うのは難しそうだし、その恋心が感情であるならば、なんらかの意義とか理念とかに変わらないと逓減してしまうのを恐れるわけです。
でまぁ、話は長くなりましたが、今回恋の話でして、
最近はまぁこんなコロナ下なので、外へでかけることも減り、恋することも減ったのかなぁなんて思うわけですが、そもそも恋っていう感じの心が動きそうな時には、必死で「やめとけー」とセンサーを発信するのです。
恋することは決して悪いものではなく、いろんなことにやる気を見出せたり、ダイエットや筋トレなど、自分をよりよく見せようと張り切ってみたりと、心にドーピング打たれたような感じになるのは、おそらく自分にとっていい影響なんじゃないかと思います。一方、心に空いた穴を人で埋めたい欲といいますか、どうしても所有欲がでてしまうのですよね。
そうすると多分相手の感情よりも自分の感情を優先してしまうし、コントロールしたいと思ってしまうし、気に入られたいと思ってしまい他人基準で行動してしまうものです。
でも、それよりも僕は相手の人には自由であってほしいと願うパワーの方が強いため、せめぎあい悩みます。
最終的には、長くよりよい関係を結びたいので、なおさら、恋をしてしまうと視野が狭くなって接してしまうのが、心許ない。
だから恋をしたくはないし、そんな感じになったら、せめてその感情をなにより「恋」と名付けてしまうことは避けたい。
名付けてしまうことで相手の人を恋している対象としてしか見れず、関係を結んでしまうことで、「付き合っている人だから」と関係性フィルターの名のもと、相手を歪んで見てしまうことや、そもそも相手を見れなくなってしまうなどで相手をフラットに見れなくしまうのは受け入れ難い。
〇〇さん=優しい人、△△さん=親友、みたいにいちいち一面を評価したり名前をつけていかない方が向き合っている。
つまり、そもそも相手や関係に名前をつけないことでまるっと愛せるようになるなぁと。
もし、名前をつけっちゃったら相手と改訂前のその関係の意味を変えちゃっていい。
今まで付き合ったパートナーも恋から始まった関係はなかった。パートナーの言葉は変わらないから気づきにくいけど、パートナーであるという事実は変わらないけど、お互い過ごしやすいパートナーとの距離感やニュアンスは変わっていったりすることはよくある。周りの環境の変化や時間の経過によって付き合うのかたちが変わることなんてむしろ当たり前。都度都度二人で決めていくもん。最初の「ぼくらにとっての付き合うとは?」からえらく離れていても全く問題はないし、お互い納得しているなら、互いが持つ愛情度みたいなものを比べっこする必要もないし、それぞれでいい。
僕にとってあなたは安心できる存在。だけどあなたにとって私は心の穴を埋めてくれる存在と異なったニュアンスで付き合ってもいい。ただ二人で決めた白紙関係条約文なら相手がどう付き合いたいのかを知っておくことは必要。ネットで探した真の付き合い方みたいなもんを自分らに当てはめる必要なんかない。でも相手からしたら形は変わったことは言わないとわからなかったりするから時々二人で付き合うの輪郭を二人でなぞって現状の確認はした方がいい。相手から見た付き合うの形が少し変わっていることをしるともの寂しかったりもする。だけどその点検確認作業が案外楽しかったりもする。
親友なら「親友だから」、家族なら「家族だから」など関係性に名前をつけてしまうから、「親友なら〜すべき、家族だから〜しなければならない」と謎の強迫観念が湧く。
関係性の作り方は、受動的でも駆り立てられるものではなく、能動的でありたい。
だから僕は関係性を固定しない。
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