家族。
私は実家暮らしなのだが、家族に自分のことを知られないようにしているところがある。
友達と電話している時も、内容は聞かれたくないし、俳優活動をしている姿も見られたくない。
両親は俳優活動自体に否定的。
昔、母にプライバシーを侵害されて大げんかをしたことがある。
そういうことが今のこの心境に繋がっているのかもしれない。
普段なら、外出して家にいる時間が短いため、家族の存在は気にならない。
しかし、こう長期間になってくると、自分がいかにコソコソしながら暮らしていたかが分かる。
社会人になって友達とシェアルームをしたのも、その状況から脱するためだった。
しかし、私も仕事を辞めフリーターとなり金銭的余裕がなくなったため実家に戻った。
実家に守られている今、私に文句を言う権利はない。
複雑な心境である。
俳優として成功すれば、少しは家族と演劇の話が出来るのだろうか。
そもそも、両親が演劇の世界に興味がないしネガティブなイメージを持ってしまっているから、相容れる気がしない。
だから、その他の話しかしない。それでも十分平和で楽しい時間を過ごせる。
友達には理解者がたくさんいるのだからいいとも思う。
でもやっぱり、家族に一番理解してほしいという気持ちが奥底に眠っていることに、気づいてしまったような気がする。
結局、家族には、一番の味方でいてほしいのかもしれない。