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都会の家畜

人の数だけゴールがあるから別にいいんだけど、願わくば、この世から完全栄養食と呼ばれる商品が無くなればいいな、と思っている。

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数日続いているメンタル不調の原因は分かっている。自炊が出来ていないからだ。料理する事・食べる事にステ振りマックスな私にとって生きる意味を取り上げられたに等しい……とはいえ、その理由は胃腸炎で胃を休めている所為なので、自業自得なのです。

買い出しに行った直後に身内に不幸があって、急ぎ冷蔵庫をカラにして(日持ちしないものほぼ食べた)帰省したり、実家の「子供はたくさん食べるもの」攻撃を受けたり、火葬場で慣れない弁当食べたりしてダウン。帰宅直後に喪服を脱ぎ捨てて、湯たんぽ抱えてうずくまってました。

焦りと、ずっと食べたかった明太子をゲットした興奮と
ラーメン食べたい欲求が融合された冷蔵庫掃除ラーメン

自分の家に戻った今も胃が痛むので1日1食ちょっとにしていますが、こういった事でストレスを受けるのは、自分がいかに1食を大切にしているかって事なんですよね。そして、それが出来ない人も多いわけで。

↑のnoteでも書いたけど、どんなにお金があっても自分が食べたいものを作って食べる能力が無いと、それを食べられないのです。だって自分が食べたいものって、自分の舌を使わないとわからないもの。専属シェフを雇えるほど稼げばいいのかもしれないけど。

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以前、私のつくるごはんを「おいしい」と言ってくれる人のうちへ行ったら、Huelという完全栄養食のボトルが20本くらい並んでいたのです。

とってもオシャレな、ヘアトリートメントみたいなボトルに入った食事のペーストです。味は?と聞いたら「ふつう」との事。ストロベリー味を1本もらって飲んでみたんだけど、ヘアトリートメントみたいな味がしました。1口でギブ。なんとか消費出来ないかと蒸しパンにアレンジしてみたいんだけど、鼻に抜けるセメント風味が耐えられず、泣く泣く捨てました……。

エサだ、これはエサです。

こういうのって、ターゲットは都会に住んでる料理したくない(技術がない、時間を割きたくない)人でしょう?例えば、発展途上国の難民や明日生きるか死ぬかわからない赤ちゃんの為に、安価で輸送しやすくて栄養が取れるものを……なんて事には意義があると思うけど、宇宙飛行士ですら食事を"楽しもう"という需要があるのに、普通に家に住んで生活している人間の食事がこれって、あまりにも貧相じゃない?仕事の効率あげて仕事以外に時間を割かない様にしてって、養鶏場の鶏と変わらない、都会の家畜じゃん。

完全栄養食作ってる人たちだって味の向上には努めてるだろうし(思ってなかったら引く)料理しない人が外食で栄養をしっかり補う事が大変なのは分かるけど、それだったら私が作った料理を食べればいいじゃない!と思うのです。(でも、Huel20本の彼みたいに、子供の頃からコンビニ惣菜ばっかり食べてたタイプの人は、手料理に価値を見出さないかもね……)

いずれにせよ、私は、ごはんを美味しく食べる時間が好きなのです。
そしてそこに同席する同志がいたら、心から嬉しいのです。

#料理 #健康 #ライフスタイル #ぱねかみの節約ごはん


UberEatsの配達を雨の日でもできる様なグッズを買いたい(具体的には、さすべえと、レインブーツと、ゴアテックスの上着)ので、何卒〜!!!