(8) てんやわんやで打ちのめされた2014年
2014年は、事務所の上司である大石さんが10月に産休に入り
10月以降が事務所ひとり切り盛り時期でした。
(所長はいるww スタッフの高山さん遠方テレワーク中)
てんやわんやは10月以降で、
今回の作品紹介にはあまり影響せず、最後だけでしたww
タイトルでお越しいただいた方、まことに申し訳ございません。
今日振り返る2014年は、商業施設の依頼が多く、
比較的夢のある幻想的で惹きのあるタッチが多かったです。
現実的にというよりは、ここにわくわく楽しいものが出来る!というイメージで、
背景が描きこまれてないインパクト重視なタッチで、バリエーションも豊かに描いていました。
○音楽ホールの外観
森の中に立つホールに人が吸い寄せられているようなイメージで描きました。
確か(遠い記憶なので曖昧、、)設計事務所からラフスケッチが送られてきて、
それをもとに所長が線画を描き、着色を私が担当した作品
○八戸のまちなか広場
長きに渡り計画案を描かせていただいたうちの1枚
八戸の三社大祭の山車を展示、市民で賑わう様子を描きました。
内観パースの計画案なんて何枚描かせていただいたろうか。覚えているだけで
2018年に竣工したようです。木がたくさん使われ、夜も中が透けて見えている様子がとても綺麗でした。青森のお仕事で、この時一番遠い場所の仕事だったと思います。
○山頭火ふるさと館プロポーザル用のパース
種田山頭火をテーマとした施設で、日本各地をめぐりながら句を詠んだのが、
歌川広重と重なり、東海道五十三次からインスピレーションを受け浮世絵風なタッチで描きました。
○中国南京の大型商業施設 「南京水平方」
緑いっぱい、段々の店舗構成。弾けんばかりの色合いで表現しました。
私は俯瞰パースを担当しましたが、奥の高速の車の走った光跡に力入れすぎて、
もっと建物を目立たせたいと修正来たのは言うまでもありません、失笑
当時は見せないといけないものの優先順位が、
自分の中で確立できていませんでした。
建築パースなので、一番に見せるべきは建築ですが、
提案の種類によっては建物より賑わいを示す人物優先なこともあったり、、
順位が変わることもあるので、見極めは必要です。
にしても奥を目立たせ過ぎはいけないですね、笑
段々のところなんかは、もっと段が分かるように表現できたな。。たらればですが。奮闘していた苦い記憶を思い出します。
けれどこの提案は通り実際建築されています。「南京水平方」
プロとして言ってはいけない言葉だろうけど、
成長の機会を与えてくださった関係者の皆様と所長に感謝です。
そして、この年一番修正多かった仕事(クライアントに失礼ww)
ご無礼をお許しください。
○福岡市明治通り地区地下通路建設工事
天神ビッグバンの一環の整備工事で、いっぱい関係者がいるので、
いろんなご意見がでるわけで。
賑わいは見せながらも具体的には描かず曖昧にしたい、そこは見せたい
と出して隠しての案配が難しいww
みんな本気で良くしようという思いの中やってますのでね、
修正というより更新と言った方が良いのかな。
こちら現在工事中で完成が楽しみです。
○ざうおハーバーハウススケッチパース
糸島のざうお本店横に新たにハーバーハウスを設けるのでスケッチを依頼したいということで線画、着色までを所長がされたお仕事。ヤシの木があって、南国感~~
こういったザーッと勢いで描かれた中に、ものすごい技術が入ってるんですね。
線の勢いは、活気を表し、手前から奥と線の量で遠近を表現、
白く飛ばした色鉛筆の塗り方は、強い光を表現してます。
わたしはこれを目指してますが、描けない、泣
整えてしまうんですね。そうすると、絵がどんどん勢いを失って死んでいくんです。かといって勢いのあるままなんて出せないし、笑
長年の勘と狂いのない研ぎ澄まされた技術が必要なんですね。
ファイト、自分!
○広告用 住宅鳥瞰パース
これは住宅広告用の大石さんが描いた作品で個人的に大好きな作品です。
隅々まで見たいパースで、とても細やかに綺麗に仕上げられています。
全体の着色も植栽も建物を引き立てるように描かれています。
弊社のパースの特徴の一つに、いかに少ない手数で見せるかというのがあります。
風景画ではなくあくまで建築主体で、全体的に満遍なく描いては建築が埋もれてしまうので、点景は手数抑えてがオリジナルになっています。そんな技術のつまった作品です。
さぁ、てんやわんや本題です、笑
10月になりました。もともと来るもの拒まず精神だったわたくし。
大石さんが産休になってスタッフ減ったに関わらず、断れない性もあいまみれ、
所長の線画のスピードが上がるという(笑)良いことにも恵まれたのですが、
キャパオーバーめで後輩の高山さんと自分の首を絞めていったのですwww
2014年10月以降が一番働いた時期かなww
10月になり、営業力のある魅力的な絵を描き続けていた大石さんが
産休となった時は、どうにか引き継いでしっかりやっていかねば!と
思っていました。自分の作品で仕事を失うことが無いよう、、。
出来ないながらも意気込みだけはありました。
その時、大石さんは産休に入りながらも、
テレワークで広告用の戸建て住宅パースを手がけていました。
この戸建て住宅パースの依頼は、前回大石さんが良いショットイラストを描いて
次につながった広告会社も肝入りの案件でした。
しかし事態は急変、大石さんだいぶ早めのご出産となり、
作成中の戸建て住宅パースを引き継ぐことになりました。オヨヨ~
広告会社さんからは出来るだけ緻密に描いてくださいとの要望がありました。
担当を引き継いだこともお知らせしました。
今思えば、だいぶ不安だったことでしょう、苦笑
大石さんだったらどう描くかをずっと考えながら今までの作品を見よう見真似で作成しました。水彩で真似できるわけないし、失敗しても描き直しのきくphotoshopで作成しようと。心の中では、ずっと「所長描いて~〜」って思ってました(笑)
水彩風に葉をぼかしてという所長の指示は、あまり技術的にうまく表現できず、
B3広告がB4広告になったと言われる始末ー。あたた~~ヤってしまった。。
この時は落ち込み描けない自分に涙しました。
大石さんに申し訳ない気持ちと大石さんの技術の凄さも身に染みた一件でした。
それがこれ↓
わたしにも天才的絵の才能があれば・・・
と心ボロボロ打ちのめされた2014年年末。
脳内BGMはしんみりショパンかな。。
ご覧いただきありがとうございました。
ピーアンドエル ふじき