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ドラマ『あいくるしい』を覚えていますか

ニューヨークの話とは少し離れるが、無性に書きたくなりスライディング。

2005年に放送された日曜ドラマ『あいくるしい』を覚えている人はどれくらいいるのだろうか。20年も前の放送と気づいて戦慄。
このドラマは大人になった今もなんだかずっと心に残り続けていて、
ふと思い出しては見返して、その強い優しさに触れる度に泣いている。

田舎に住む7人家族の話。
ナレーションも務める神木隆之介君を中心に、家族と、家族各々のストーリーを描いていくドラマ(あらすじ参照)。

放送当時は小学生だったけど、
登場人物が泣いていれば同じように涙して、嬉しい場面ではオォと喜んで、自分なりにあいくるしいの意味について考えたりなんかもして、小娘なりに入り込んで見ていた記憶。

が、大人になった今また見返すと、入ってくる情報量が全然違う・・・
かつて共感していた(と思っていた)登場人物達の涙は、
そのきっかけとなる感情がどれだけ貴重で尊いか・・・
どれだけの優しさと愛情からくるものなのか・・・
など考え出すとグッと喉が痛くなって涙がせり出してウオーーボロボロボロとなる。
また、誰しもが心に何かしらの暗がりを持っているわけだけど、それらを否定することはせず、悲観することもせず、ただただ作品全体で背中をさすってさりげなく前を向かせているような空気に安心する。
そしてもちろん20年も前の作品なので時代を感じる部分もあって、
そこにふと引っかかれるのも、あれから20年生きてきた証なのかなあなんて思ったり・・・
とにもかくにも人生経験って、心を複雑にしてしまうけど、自分の見える世界も増やしていると思えば捨てがたいものですね。(そういう話?)

そんなこんなしている所に、主題歌であるマイケルジャクソンの『ベンのテーマ』が流れるので、涙ボロボロが加速して目も当てられない顔になる。
ベンのテーマは1972年にリリースされた楽曲で、これはまだマイケルジャクソンが少年の頃。透き通った子供らしさの残る歌声と、少し陰のある綺麗なメロディーが合わさってとんでもないことになっている。
ドラマの雰囲気と合っているどころか相乗効果が素晴らしくて、こちらとしてもとんでもないこと(顔)にならざるを得ない。

ここまで涙涙とは言っているけど、
全体的に、感動を忙しなく煽ってくるようなドラマではない。
作中曲、柔らかな映像、田舎の風景、子供たちの初々しい演技、神木隆之介くんの穏やかなナレーション、心に響くおじいちゃんの言葉、登場人物それぞれからあふれ出ている愛情・・・など
様々な要素が集まって出来た穏やかな優しさが自身にクリーンヒットしてしまった、という感じだろうか・・・
これからも大切にしていきたい作品である。


・・・とこんなことがあるので、ベンのテーマを頭に流すと、必然的に日常を尊く感じる身体になってしまった。

し、階段を下がるときにミュージックステーションのアレを思い浮かべると
なんか楽しい。(そういう話?)

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