パンダ音楽祭のつくり方(3)「フェスなのにキャラクター」
パンダ音楽祭という名前、コンセプト、ゴールイメージが決まりました。これで十分ではありましたが、もうひとつ、ふつうのフェスにはあまりない物をつくることにしました。
パンダ音楽祭のキャラクターです。
狙いは2つありました。ひとつは、言葉よりさらにハッキリと、直感的にこのフェスを理解してもらうこと。そのためにコンセプトをビジュアル化しました。「ゆるい」を体現するような顔とボディ。そしてお腹にはギター。どことなく空虚な目。どこからどう見てもカッコイイ系のイベントには見えません。それでいいのです。ある意味このパンダは踏み絵。このゆるさをありだと思える人だけがその先に進むのです。
ちなみにこのパンダは知り合いの素敵アートディレクター嬢に描いてもらったのですが、腰のラインだけはいい感じのむちむち感が出るよう、僕が線を引きました(そのせいかよく体つきが似ていると言われる)。ゆるさをキープするのにはそれなりの計算が必要です。時にはちゃんとする以上の計算が。
もうひとつの狙いは、バーチャル主催者として働いてもらうこと。僕の分身となって情報を流したり、時には無駄口たたいたりぼやいたり。42歳のおっさんが言うと角が立つことも、パンダが言えば大目にみてもらえる。そんな甘いことを期待しました。主催者として大甘ですね。けれどみなさんパンダには優しい。これは間違いない。時にパンダに嫉妬するほどです。
ツイッターではこのパンダが「お腹がすいたパンダ」のように語尾にパンダをつけてつぶやきます。その正体42歳のおっさんでほんと申し訳ない。でもつぶやいてる時は身も心もパンダなので許してください。ふなっしーなどキャラクターにありがちなこの語尾芸、うざいです。うざいけど、やっぱり強いです。みんなお約束が好きパンダ。ツイッターなどSNSでのお作法についてはまた回を改めて書きます。
こうしてパンダ音楽祭のパンダが誕生しました。以来、メディアで紹介される時は「主催のパンダ」として彼に登場してもらっています。ラジオ番組に出演した時は、僕の声をパンダらしく加工してもらいました。一度目の出演のときは加工しすぎちゃって、オンエアを聴いた友人から「脱法ハーブの売人みたいだったね」と言われましたが。
次回はパンダ音楽祭の核ともいうべき、出演者とステージについてお話ししたいと思います。
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