スイーツブランドでのLINE活用事例のご紹介 〜小さな島の大きな想いを全国へ〜
ども、ぱんだもです。
企業/店舗のLINE公式アカウント運用支援をさせていただいております。
このnoteではクライアントであるcotoyu様でのLINE活用事例について紹介させていただきます。
9/24 追記
このnoteがLINE社の #みんなのLINEビジネス で最優秀賞を獲得いたしました!ありがとうございます!!
目次
1. cotoyu様のご紹介
2. スイーツへの想いを伝えたい
3. どう伝える?
4. 開封されれば伝わるのか?
5. エンタメが推進力を生む
6. READは90%over
7. cotoyuMissionをコミュニケーションのきっかけに、そして購買のきっかけに
8. クイズ✖️ポイントカードは正解か?
9. 会えない時間のコミュニケーションを大切にする
cotoyu様のご紹介
cotoyuは長崎県平戸市という小さな島発祥のスイーツブランドです。このnoteに登場するスイーツ画像は全部cotoyuのスイーツです。
美味しそうでしょ?
ほんとにおいしいのでぜひ召し上がってみてください。メディアにも引っ張りだこで様々な賞も受賞しています。
代表はふみさん。専業主婦だった5年前にcotoyuを立ち上げ、全国から発注が殺到する人気ブランドに育て上げました。現在は5つの事業をぶん回すスパー主婦。すごい人です。
スイーツへの想いを伝えたい
ここからが本題。
私がcotoyuの公式LINEを担当させていただいたのは今年の2月から。
平戸は過疎化が進む人口30,000人足らずの小さな島。
島の素晴らしさを残すため、デジタルを活用したブランド戦略を行う中で、オファーをいただきました。
そんな中でふみさんからのご要望。
お客様にcotoyusweetsの魅力をもっと知ってもらいたい。
コロナ禍で簡単に会えない時代になったからこそ、お客様との距離を近づけたい。
cotoyuはすでに全国にファンを抱えており、月間500個のスイーツを小さな工場から発送しています。
でもcotoyuの魅力はまだ伝え切れていない。
お客様にもっとcotoyuのことを知ってもらって、もっともっと好きになってもらいたい。
cotoyuのスイーツはインスタ映えするそのビジュアルも魅力の一つではあるんですが、最大の魅力は材料選び〜生産〜梱包・発送までに徹底的に詰め込まれたこだわり。
ふみさんがブランドを立ち上げて5年間改善を繰り返していく中で随所に散りばめられたこだわりの1つ1つが最大の魅力です。
どう伝える?
cotoyuのサイトを見れば見るほど、ふみさんの話を聞けば聞くほど、どう伝えればいいか、本当に本当に悩みました。
悩みの原因、
それはふみさんの想いの強さです。
18種類あるスイーツ全部にふみさんが想いを込めて、こだわりまくって作っています。
これをどう伝えるか。本当に考えました。
(文章だと、長過ぎて読まれない、
画像でもちゃんと伝わらない、
18種類なので伝え切れるのか。)
開封されれば伝わるのか?
LINEの魅力の一つに "開封率が高い" という点が挙げられます。
よく比較対象に挙がるのがメルマガ。
メルマガの開封率は20%前後、クリック率は2-3%らしいです。
それに対し、LINEの開封率は60%以上です。
メルマガの約2倍〜3倍。
これがLINEの大きなメリットです。
ですが、開封されればそれでいいのでしょうか?
メルマガでは開封率が20%なのに対し、クリック率は2-3%です。
つまり開封した人の中でも10人に1人しかクリックしていないのです。
さらにクリックされても最後まで読まれずに離脱されるケースもあります。
そのコンテンツが最後まで読まれるか?という指標を "READ" と呼びますが、全メディアの平均は54%らしいです。
(読了率とも言います。)
参考
新聞社サイトの平均読了率は70%/ライフスタイルサイトのスマデバ閲覧率は60%【popIn調査】
つまり100人にメルマガを送ったとしたら、20人が開封してそのうち2-3人がクリックして最後まで読むのはたった1人です。
LINEの場合は、開封率・クリック率はメルマガより高いので、開封率60%に対し、クリック率10%と仮定します。
(正しいデータ持ってる人いたら教えてください)
そうすると
100人にLINE配信した場合、60人が開封して10人がクリック、5人が最後まで読みます。
LINEを送ったとしてコンテンツが最後まで読んでくれるのはたった5%、20人に1人です。
ふみさんはお客様に「魅力を伝えたい」のであって「開封させたい」わけではありません。
単にメッセージを配信するだけでは伝わらない。
エンタメが推進力を生む
悩んで悩んで、出した結論。
クイズ × ポイントカード
実際に見ていただいた方が早いと思うので、動画を載せておきます。cotoyuのLINE公式アカウント登録者には毎月、このようなLINEが届きます。
「クイズに挑戦する」をタップすると、、、
クイズに参加するとポイントがもらえて、ポイントがたまるとプレゼントがもらえます。
クイズはcotoyuのスイーツにまつわるものばかり。
全問正解するともらえるポイントも増えるのでみなさん真剣に考えてくれていて、正答率も非常に高いです。
問題には必ず解説をつけており、その中でcotoyuスイーツへのこだわりをお伝えしています。
この仕組みはLステップというAPIを用いて作成しました。作り方を書くとあまりに長くなるので割愛します。
READは90%over
cotoyuMissionリリース後の配信数、参加者数、最後まで読んだ人数(最終問題の解説までたどり着いた人数)が下記の通りです。
READは3ヶ月平均で90%以上です。
これを一般的なメディアと同様、文章や画像で発信していたら50%程度にとどまっていたでしょう。クリック率もこんなに高くならなかったでしょう。
3ヶ月平均するとcotoyuMissionのクリック率は39.8%、READは91.9%です。100人に送ったとしたら、40人がクリックして、そのうち37人が最後まで読むことになります。(開封率は測定できてないので不明)
これはメルマガの37倍、LINEの6.4倍の効果ということになります。
(メルマガ、LINEの数字に対してはサッと調べただけなので細かい裏どりはできてませんが、それぐらいなんだなと理解していただければと思います。)
テンポよくクイズを楽しんでもらうために、クイズの難易度も調整しています。例えばこの問題。
このクイズを見たとき、「片栗粉はありえないw」とふみさんは爆笑してました。
でも、これぐらいのレベル感の方がいいんです。
クイズは解けるから楽しい。
解けないクイズは楽しくない。
でも簡単に解けすぎても面白くない。
そういう絶妙なレベル感が必要。
過去のcotoyuMissionだと
・全問正解:参加者の65%
・1問間違い:参加者の30%
・それ以外:参加者の5%
ぐらいの分布になっています。
ふみさんが作ると、スイーツ愛が溢れて激ムズのクイズになってしまうので、わたしが作ることにしました。
また、ポイント制を取り入れているので、一度参加した人のほとんどが毎月参加しています。
(ポイントカードもオリジナル)
(ランクアップカードも用意しています)
cotoyuMissionをコミュニケーションのきっかけに、そして購買のきっかけに。
cotoyuでは月に2回インスタライブをしているのですが、その中でcotoyuMissionの話題になることも多いです。
(cotoyuMissionをきっかけにお客様とのコミュニケーションが生まれる。)
また、cotoyuMissionで出題するのはそのときに旬なスイーツにまつわるクイズ。
(4月は苺のタルト)
クイズの最後にそのスイーツの購入リンクと定期便の申し込みリンクを送ることで購買につなげています。
cotoyuMissionに参加しているお客様の半数近くはcotoyuMeというサブスクリプションにお申し込みいただいています。
クイズ✖️ポイントカードは正解か?
この記事を読んで、
「よし!うちでも早速クイズ+ポイントカードを取り入れよう!!」
と思っていただいた方、本当にありがたいのですが、もう少しだけ続きを読んでください。
クイズとポイントカードの組み合わせは確かに強力なコミュニケーション手法です。あなたのアカウント実行しても高い効果が得られると思います。
ですが、
クイズだから参加してくれる
ポイントカードだから定期的に送れる
とは考えないでください。
cotoyuMissionリリース後、ふみさんからいただいたメッセージです。
この言葉に全てが詰まっています。
お客様にいかに楽しんでもらうか?
今回cotoyuMissionをクイズ形式にしたのは、お客様に楽しんでほしい、と突き詰めた結果です。
検討段階では、short動画を送るなど、他の案もいくつかありました。
ただ今回はcotoyuのお客様の属性などを考えたときにクイズが良いだろうという結論に至ったので、今の形になっているというだけです。
この企画のタイトルをcotoyuMissionとしているのも、冒頭で「今月はクイズです」という文言を送っているのも、いつでもクイズから別の企画に変更できるようにするためです。
人間は飽きる生き物です。
今楽しいからといって1年後も楽しいとは限りません。
必ずどこかで飽きがきます。
クイズに答えてもらうことが目的ではありません。
お客様にcotoyuの魅力を知ってもらうことが目的です。
そのためにお客様に楽しんでもらいながら伝える。
その手段として今はクイズを採用しているというだけです。
もしこのnoteを読んで、お客様とのコミュニケーション手法を考えたい!と感じた方がいらっしゃるのであれば、「どうしたらお客様が楽しんでくれるか?」この問題と徹底的に向き合ってください。
あなたのお客様について詳しいのは私ではなく、あなた自身です。
考え抜けばいいアイデアが必ず生まれます。
会えない時間のコミュニケーションを大切にする
cotoyu様では一部対面販売を実施しておりますが、ほとんどのお客様はWebで購入されます。
cotoyuのサイトや楽天などのモールがほとんど。
webの販売戦略がうまくいったからcotoyuのブランドは大きくなったのか?
わたしはそれだけじゃないと感じました。
cotoyuの魅力はお客様とのコミュニケーションです。
コミュニケーションというと安っぽくなってしまうんですが、ふみさんがお客様に向ける想いは本当に深いです。
商品一つ一つに手書きのメッセージを書くこともしますし、
お客様からの問い合わせも全てふみさんが返信しています。
cotoyuはEC主体という特性上、一方通行のコミュニケーションが多いです。
例え一方通行だとしても「お客様に楽しんでもらいたい」「美味しく食べてもらいたい」そんな思いはしっかりと届きます。
そして、思いを届ければいつか返ってきます。
cotoyuのアトリエがある平戸まで足を運んでくれるお客様がいます。毎回のインスタライブに参加してくれるお客様がいます。
オンラインでのコミュニケーションがオフラインのコミュニケーションの価値を高めます。
こちらのメッセージをご覧ください。
ある日、cotoyu公式LINEに届いたメッセージです。(許可をいただいて掲載しています。)
お客様が友人の体のコト(他人には言いづらい内容)まで話してくださる、今のcotoyuとお客様の間には深い絆があります。
この絆はLINEの導入により一気に深まったとふみさんは言います。
LINEでのテンポのいいやり取り。
メールのやり取りだと1往復に時間がかかるけど、LINEだと短時間で何回もラリーができる。これは皆さん体験したことがあると思います。
短い時間での言葉のやり取りはお互いの距離を一気に縮めてくれます。
まだ距離が縮まってない相手であればcotoyuMissionのようなエンタメ要素を交えたコンテンツから交流を始めてもいい。
距離の壁もない、距離が縮まってない相手とのコミュニケーションも取れる、一気に距離を縮めることもできる、LINEはそんなツールです。
このnoteを読んでくださっている方の中には店舗運営者の方もいると思います。
店舗の方々は今、本当に苦労されていると思います。
今まで当たり前のようにきてくれていたお客様が足を運んでくれなくなった。当たり前のように店でできていた会話がしにくくなった。
オフラインでのコミュニケーションが奪われました。
オフラインが解禁されるのを待つだけでなく、オンラインのコミュニケーションの場を作ってみてください。
LINEはオンラインコミュニケーションには最適なツールです。
いきなりcotoyuMissionのような複雑な仕掛けを作るのは難しいかもしれません。まずはチャットやメッセージ配信だけでもいいと思います。それだけでもお客様との交流はできます。
オンラインとオフラインは対立しません。共存します。相乗効果が生まれます。
会えない時間にコミュニケーションをとることが、会った時のコミュニケーションの価値を高めてくれます。
cotoyuの事例は1つのヒントとして参考にしていただければ幸いです。
最後に
cotoyuでは、cotoyu自慢のスイーツが毎月届く、cotoyuMeという定期便サービスを今年から始めています。
月ごとに旬のフルーツをたっぷり使ったスイーツが届きます。
8月は完熟マンゴータルト
(絶対美味しいやつやん...)
単品で購入するよりもcotoyuMeで購入した方がお得なので、スイーツ好きな方はおすすめです!
以下よりお申し込みいただけます。
単品購入はこちら
最後まで読んでいただきありがとうございました!
cotoyuのようなお客様との絆を作りたい!
お客様との距離を近づけたい!
そのためにLINEを活用していきたい!
など思っていただけましたらスキ、シェア、コメントなどいただけると本当に嬉しいです!
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