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私は奇跡のような瞬間をいくつも目にしてきました。

28年間、プロの家庭教師として、たくさんの親子に関わり、
私は奇跡のような瞬間をいくつも目にしてきました。

それのほとんどが、
実は私が意図していないときに起きています。

私の仕事の目的は、とにもかくにも「学力向上」であるわけだから、
それ以外のところに重きを置くわけにはいきません。

それでも、奇跡は、起こる。

私の目の前で起こる。

ちょっと話がそれます。
今の社会って情報に溢れています。
その中で生きる私たちは、母も子も、じつは、生身の人間としては、とても不器用なのですよね。

私が目の間にする親子は、
特にママ達が、「母親」という固定観念に惑います。 

あふれでたのは やさしさだった」という本を読みました。
一気に読んで、もう一回読み返えしました。

著者である寮先生が 奈良少年刑務所で、17歳から25歳の受刑者に絵本と詩の教室を行った10年の記録。
外側から見たら凶悪な犯罪者である彼らを、
寮先生は、絵本と詩を使って、彼らの内側部分を非常に深く、でも俯瞰して捉えているノンフィクション。

壮絶な幼少期を過ごした 加害者の少年たち。
でも彼らは、加害者になる前は被害者だったと寮先生は書いておられます。
親の愛情に恵まれない。
貧困の中、当たり前に受けられるはずの教育を受けられない。
壮絶な虐待をうける。

彼らは犯罪を犯す前に、被害者だったのです。

その受刑者たちは、
寮先生が行う社会性涵養プログラムを通じて、少しずつ、感情を素直に表現をし始めます。

その奇跡的ないくつもの場面が描かれています。

何か一つ、 きっかけがあるだけで
こんなにも、人間は変わるんだ。
そういう奇跡の一瞬。

私が、もし、この中に出てくる、彼らに出会うとしたら、
もっと前。
彼らが小学校の時だろうなと思います。

貧困や、発達障害、いわば、困難を抱えた子どもたちの まだ親子、母子がセットである時期。

28年間、ずっと学力向上だけを目指して突き進んできた私ですが
今年 1月から、「心育てるぱんだメソッド」という講座を始めています。

母親である私たち自身も、
実は、30年前の困難を抱えた子どもたちであることが多いのですよね。
だから、自分の子どもにも惑う。

これでいいのか?
もっとこうあるべきじゃないのか?

【母親の固定概念】に苦しんでいるママがどれだけ多いことか。

「心を育てるぱんだメソッド」は
今はママになっている かつての 子どもに、
もっと、自信をもって、自分を出して、
自分という人間を伝えていこうよ。
というプログラムです。 

わたしは、
一方で子どもたちの学力向上の最短で効率的な道を示しながら
一方でママ達のメンタルをサポートする。

母と子、お互いが、勉強を通じて、達成し、心を通じ合わせた瞬間に起こる
奇跡のような瞬間。

「ゆきりん校長の一言で変わりました。」

これまで、たくさんの方に言われてきた言葉ではあるが、
この言葉の重みを、この本を読んで一層、深く感じています。

ぜひ、一度、読んでもらいたい一冊。
もっと私にできることはないかを、
今、考えています。

https://panda-school.jp/

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