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950:短編小説シリーズ: 「ゾロと僕」シーズン2: 新たな冒険と秘密エピソード
短編小説シリーズ: 「ゾロと僕」
シーズン2: 新たな冒険と秘密
エピソード1: 神社への誘い
ゾロと一緒に暮らし始めて数か月が経った。
ヒロシの生活はすっかり変わり、日々の小さな出来事に幸せを感じるようになっていた。
ゾロはヒロシの家での生活にも慣れ、日中は庭で鳥を追いかけ、夜はヒロシの膝の上でくつろいでいる。
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ある日のこと。
いつものように庭で遊んでいたゾロが、突然何かを見つけたようにヒロシのもとへ駆け寄ってきた。
ゾロの口には、古びた小さな鈴がついた首輪がぶら下がっていた。
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首輪には「祭」の文字が刻まれており、ヒロシはどこかの神社に関連するものではないかと考えた。
ヒロシは、ゾロが何か特別なものを見つけたのだと直感した。
ゾロはまるで「ついてきて」と言わんばかりにヒロシを見つめる。
その瞳の奥に宿る不思議な光に誘われ、ヒロシはゾロの後を追うことにした。
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ゾロが導いた先には、古びた神社があった。
周囲には誰もおらず、静まり返った空間が広がっている。
ヒロシはふと、神社の奥から聞こえてくるかすかな鈴の音に気づいた。
その音はどこか懐かしく、そして不思議と心が落ち着くような感じがした。
ゾロは、その音に向かって歩き始める。
ヒロシも後を追い、神社の奥へと進んでいくと、古びた祠(ほこら)の前に立ち止まった。
そこには、一枚の古い写真が置かれており、写真にはゾロとそっくりの猫が写っていた。
驚いたヒロシは、写真の裏に何かが書かれていることに気づく。
「未来をつなぐ者、祭の守り猫」と書かれていた。
ゾロは一体何者なのか?なぜ、この古い神社にゾロが導いたのか?
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ゾロが過去と未来をつなぐ不思議な存在であることに気づき始めたヒロシは、これからゾロとの新しい冒険が待ち受けていることを感じた。そして、その冒険が自分自身の未来をも変えることになるかもしれないと。
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To be continued…