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パワサカの思い出⑤〜論功行賞


先の三冠王システムの弊害"32試合止め問題"を完全に覆す男がいた。

"オレさん"だ。

彼はのちに私が患う事となる将棋依存症(現在治療中)を発症させた張本人であり、ストイックが擬人化したような人間だ。

パワマッチで猛者たちが試合を厳選する中、彼だけはひたすらに試合をし続ける。

言うならば【試合王】だ。

彼もまたパワマッチ依存症だった。重度の。

仮にもし運営が『四冠王』として"総試合数"を追加していたなら少し風向きが変わっていたかもしれない。

オレさんは3交替制を疑うほど常にパワマッチに居た。いつ寝ているのか心底疑問だった。私も暇さえあれば潜っていたので試合数には割と自信があったが手も足も出ない数を毎シーズン記録していた。

にも関わらず成績は上位に位置しているから驚かされる。

そんな彼とひょんな事からTwitterでよく絡むようになり、きっかけは忘れたが初めてDMを交わす。同世代で音楽の趣味も合うのですぐに意気投合できた。ユーザ―企画のチーム戦【エル杯】に勇気を出して誘ったのが壁を突破するきっかけだったなと今では思う。初めての『ネット友達』だ。

住んでいる場所が離れているため会う事は難しいが、オレさんとはいつか将棋カフェで珈琲でも飲みながらジジイに囲まれて1局指す事を夢見ている。

そんなオレさんにはパワサカツイ民として『ストイック賞』を讃えたいと思う。

"ネットの友達"という矛盾にも似た不思議なワード。"友達"の概念が時代によってアップデートされたのだ。

学生時代の狭いコミュニティ内で選ばざるを得なかった友達とは違って年齢や出身、価値観も倫理観も違う、顔すらお互い知らないような関係性。

だからこそ取捨選択ができる。関心のある人のみ絡むことが出来るし、苦手な人は敬遠もできる。この歳でそんな相手と出会えたTwitterもといパワサカには感謝でいっぱいだ。

ずっとTwitterって言ってるけどそういえば"X"だったから今からしれっとXに表現を変えます。

Xをしているパワサカユーザーは数多くいる。前述の通りみな住んでいる地域も年齢も職業もバラバラだ。その中でも特に注目したいのが"職業"である。

社長に経営者、教職員やカメラマン、美容師に調理師、テレビ関係や出版関係と、みな様々な世界で生きている。パワサカをしていなければ、Xをしていなければまず間違いなく出会う事のない職種の人ばかりだ。

私がごく普通の工場勤務である事は内緒にしておこう。できれば華やかで艶やかで煌びやかな職業をイメージして頂けると有難い。

そんな多種多様なパワサカX民。

人間観察が趣味の私がこの7年間、パワサカX民を観察した中で各ジャンルに突出した方を勝手に讃えたいと思う。仲の良し悪しを度外視した独断と偏見まみれの論功行賞だ。※敬称略


◎ユーモア賞

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・ダボハゼの政
・しもやけやばたろう
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私が思う最もユーモアに富んだ人だ。笑いのツボや波長は人それぞれなので悪しからず。

面白い人は沢山いるし面白くない人も沢山いる。その中でシュールなお笑いを好む私は2人のワードセンスが頭一つ抜けていると感じる。

もはやハンドルネームすら面白く見えてくる。

ダボさんは実際にお会いして居酒屋で沖縄そばを食べた事があるがイメージ通りの礼儀正しい面白い人だった。

もし小中高が一緒ならば間違いなく同じグループで遊んでいただろうなと思う。

しもやけさんはパワサカ界隈に長らく君臨していたが、私がフォローしたのが遅かったからかパワサカをやっているイメージが皆無だった。そこがまた面白い。

本人ももう忘れているだろうが「くしゃみが出そう」というポストに対するリスクさんとのやり取りを見て1人で感心したのを覚えている。リスクさんの合いの手あってこそだが。"バズる"ポテンシャルを秘めているなと。

パワサカが終わっても2人の今後の言動に注目していきたい。


◎サクセス巧者

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・あそう
・Mocha(モカ)
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サクセスが上手いというと=ゲームが上手いと同義みたいなもので、パワサカというゲームはサクセスあってこそのゲームであり、何事もサクセスから始まる。サクセスの上手さとはパワサカをプレイするうえで最重要ポイントである。

勿論、他にも上手い人は山ほどいる。歴代10位内に名を連ねる常連は総じてパワサカが上手い人たちだ。生配信や解説動画を見ても私なんかとは『ダイヤモンドと鼻クソ』くらい差がある事は明白である。

それでも私から見て2人は"異質"だった。『先駆者』なのだ。

私は昔からパチスロの新台が出ても完全解析が出るまで手を付けなかった。かなりの"慎重派"だ。周りが目を真っ赤にして"鬼武者"や"蒼天の拳"を打つ中一人ポツンと"ひぐらしのなく頃に"や"爺夏"を打つタイプだった。そして完全解析後に満を持して参戦する。そんな中メディアよりも先に設定推測や機械割の考察なんかしてる人を見ると心底感心していた。賢い人種だなと。

モカさんは完全に『そっち側』だった。新しいシナリオが実装されるとイチ早く概要と攻略ポイント、デッキの最適解を見出す。あの解析ノートは本当に凄かった。モンスターファーム然り、どのゲームをやらせても極めるタイプだろう。花さか天使テンテン君でいう所の『ゲームの才能』があるのだと思う。

本気出せばパチスロ必勝本よりも先に設定看破できるに違いない。

フォロー当初Mochaさんの事を「モチャさん」と読んでいた事をこの場を借りて謝罪したい。

次に、あそうさん。あの人も無論『そっち側』だ。かの有名なサクチャレでの裏技『経験点ループ』を編み出したのはこの人だ。多分。違ったら申し訳ない。

特殊能力の中でいくつか存在する『同じ能力説明なのに能力名が違うもの』これが重複してコツを取得した場合、どちらか一つしか身につける事が出来ず上書きされる仕組みとなる。ここで問題が発生する。

『経験点戻ってこないのかよ問題』だ。

エリア限定で発動する金特は矛盾回避のために重複不可なのは理解できる。ただ経験点は返してもらえないだろうか?経験点が湯水のように湧き出る人達と違って私は常にひっ迫していた。1ptも無駄に出来ない。本気でバグを疑った。

経験点の還付申告を運営に申し出た事もあった。何度か。全力で無視されたが。

しかしあそうさんは違う。例えば、筋力と精神のみを稼ぎ『大和魂』と『ゲルマン魂』をループして消費するという、この"経験点が戻って来ない仕様"を逆手に取りフル活用する。これが『経験点ループ』であり、サクチャレならではの攻略法となった。初めて見た時は天才だと思った。

どのゲームにも攻略法はあって、どの攻略法にも先駆者が存在する。逆転の発想と言うべきか、固定観念に縛られない柔軟な思考を持っているのだ。あそうさんとは直接交流が無いため人となりは分からないが、パワサカいちユーザーとして勝手に尊敬し、盛り上げてくれた事に勝手に感謝している。


◎ジェントルマン

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・パーマネント
・温風絶望
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要は礼儀正しい常識人だ。

Xの界隈では一定数、非常識なDQNもいる。そりゃ勿論、当たり前だ。パワサカ民を名乗る上で一般常識試験などないからだ。それでもやはり大人である以上、ネット上で付き合う上での最低限のマナーはみな持ち合わせているだろう。

パーマさんはとにかく言葉遣いが丁寧だった。交流を深めどれだけ距離を縮めようともあくまで"ネット上"という線引きだけは怠らない。個人的なDMですら敬語を欠かさず常に丁寧な口調で返してくれる。おそらく職業柄だろう。

勿論これは皮肉ではなく賛辞である。子を持つ親として心から尊敬する。育ちが悪く言葉遣いが下品な私はどう頑張ってもパーマさんのような常識人にはなれそうにない。パーマさんの事が嫌いな奴なんておそらく『ド直毛』な奴くらいだろう。

そしてパーマさんはネット紳士でありながらパワサカでは一転、鬼の強さを誇る激猛者となる事でも有名だ。ユーザー企画の3人組で出場する1大イベント【エル杯】でおそらく一番優勝回数が多いのではないだろうか?私と組んだ時だけ負けるがきっと仲間に"目に見えないバフ"をかける不思議な力があるのだろう。

いつかダボさんとおしゃんと4人で焼肉に行く事を夢見ている。

そして今や"パワサカの顔"と言っても過言ではない温風さん。強さ、人気、面白さを兼ね備え配信者としても確固たる地位を築いている。下ネタ多めなイメージのある温風さんが"最も紳士"は違うのでは?と疑いの目を向ける者も少なくないと思う。しかし実際に会った者たちは今大きく頷いているのではないだろうか?

これも職業柄かもしれないが、とにかく礼儀正しい。育ちの良さが些細な所作から滲み出ている。挨拶一つとっても感心させられる。会えばみな納得の選出なのだ。

と、知った口を聞いているが実は私は"会った事がない側"である。完全なるイメージで勝手に讃えてしまっている。しかし自分の観察力にはある程度自信を持っている為、覆す気は1ミリもない。

温風さんとは初期のX時代から地味に交流があった。ヨミさんがサクラのようにイイねを押してくれる中、たまにリプライをしてくれたのが当時アイコンが"阿部寛だった温風さん"とグリーズマン?の後ろ姿がアイコンだった"ヤットさん"だ。どう見てもクセの強そうな2人からのリプライはSNSに対するリスクヘッジを行う上で最適な教材となった。

それにしても温風さんが"界隈最強格"になるだなんて当時は申し訳ないが全く想像していなかった。言うならば『デビュー前のあいみょんの路上ライブを見ていた古参』の感覚だ。


◎人気者

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・べた
・リスク
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説明は不要だろう。
パワサカX民のカリスマ的存在だ。

べたさんは言わずもがな、パワサカに特化したYouTuberだ。パワサカをしてきたX民の中でべたさんの動画を一度も見た事がない人はいないのではないだろうか?

サクセスをする上でどうしても立ち回りや最適なデッキが自分の思考で見出せない時に利用するツールは『ネット記事』と『YouTube』だろう。私個人の意見だが。どこでも見れるネット記事を読み、時間に余裕がある時にYouTubeを見る。

この"ネット記事"に当たるのが『GameWith』であり"YouTube"に当たるのが『べたチャンネル』だった。

YouTubeは地位を確立するのが早い者勝ちだったと思う。パワサカがリリースされて"その座"を一体何人が奪い合ったのか、何人が競い合ったのかは分からない。ただ、私が検索に『パワサカ』と入力した時に一番上に出てきたのは『べたさん』だった。

当時はべたさんの滑舌がそこまで悪くなかった気もするし、シナリオも少なくデッキもテンプレートと化していた為、かなり参考にさせて貰った。百聞は一見にしかず、実際にサクセスをする様を見た時のインプット具合はネット記事の比ではなかった。征佳や千尋谷と、べたさんのおかげで更新した選手は数多くいただろう。

気付いた時には有名なパワサカYouTuberという代名詞を獲得していただけに、末端の底辺ユーザーである私とは全くもって交流がないが、パワサカというコンテンツの活性化にかなり貢献してくれた事を勝手に讃えたい。

そして今や一部の間で圧倒的な存在感を放っているのがリスクさんだ。前のユーザー名の時から存在は認知していたがこれといって表に出るようなタイプではない印象だった。「自分はランクもレートもそこそこで誇れるものが何一つとして無く凄く中途半端だ」的な自虐ツイートを見て心底共感したのを覚えている。

あるやらかしエピソードを機に人気が爆発しMirrativで配信するたびに多くのユーザーが集まる談話室と化す事で必然的に一つの人気コンテンツが生まれる。

それが『リスクラジオ』だ。

パワサカが終わってもリスクラジオは月1くらいで続けて欲しいと願っている。第一金曜日はあいみょんの『オールナイトニッポンゴールド』がある為、それ以外ならいつでもOKだ。

私が感じるリスクさんの才能は『読解力』だ。これが誰よりもずば抜けている印象を受ける。この表現はちょっと伝わらなかったかなと思う場面でも余裕で理解してくれる。誰に対する返しも瞬発力が高く的を射ている。口調も丁寧で紳士的である。おそらく育ちの良さに加えて地頭がかなりいいのだろう。ビジュアルといい羨ましいステータスだ。

べたさんとリスクさんはグループが全く違う。"派閥"ではなく"グループ"だ。学校でいう所の"クラスが離れているが故に交わらない2人"といった感じだ。もしかすると同じクラスになれば意気投合してパワサカをよりもっと、爆発的に活性化させることが出来たのかもしれない。肝心のパワサカが無くなった今となっては夢物語となってしまったが。


◎努力家

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・ココナツ
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ココナツさんはとにかくデータ人間。
テニスの王子様でいう所の『乾』だ。

この例えはかなり自信がある。

パワマッチにおけるシュートの種類、距離、角度、様々なパターンを分析し成功確率を割り出すという、想像しただけで気が遠くなるような作業をやってのけたのだ。試行の鬼とも言える。

パワマッチでシュートを放つ際に「ここからブリリアントを右上隅に放った場合のシュート成功率は65%(クイッ)」と言っていたに違いない。

他にも黒板アートやオリジナルフライヤー等、エル杯を陰で盛り上げてくれる粋な一面もある。

私の苦手分野を補ってくれるという点でも同僚に居てくれたら絶対に相棒にしたい人である。

もしパワサカX民で高難易度のレイドに挑戦する事となれば確実にパーティーに加えるだろう。ちなみに私は外野から応援だ。


◎パワサカ大好き人間

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・オーシャンズ
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照れる必要はない。

私には分かっている。

いつかドイツに行く事があれば一緒にジャーマンポテトでも食べようではないか。



待ち合わせ場所は勿論、アムステルダムだ。




パワサカの思い出⑥に続きます✍️




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