
労災上乗せ保険のおすすめの補償内容
労災上乗せ保険は社長、会社を守る上での最後の砦になる保険。
しかし、労災上乗せ保険の中身を完璧なものにして加入している会社さんは少ないものです。
それもそのはず、この法人保険の分野は難易度が高く、保険営業マンが嫌煙する保険とも言われています。事業の理解から安全配慮義務、使用者責任、労災などの幅広い知識が必要になってきます。
今回はそんな労災上乗せ保険に加入する上で、どのようなことに注意をしたらいいか、最低限付けた方がいい補償について書いていきます。
1. 加入前の基本チェック
• 事業とリスクの洗い出し
自社や個人の業務内容に合わせ、どのようなリスクが存在するかを整理しましょう。従業員さんが何名いるのかも大事なポイントです。100人の規模と3人の規模では補償内容も変わってきます。
• 契約内容の確認
保険会社ごとに補償内容や条件は異なります。契約書や約款を十分に読み込み、疑問点があれば担当者に確認することが大事です。一見同じ補償内容でも全く違う内容なんてことはよくある話です。
2. 最低限付けた方がいい補償内容
• 使用者賠償
経営者にとっての最悪のシナリオは従業員さんが亡くなった時に遺族の方への補償金や、大きい怪我をして後遺症が残った場合のお金が足りずに訴えられることです。亡くなった従業員さんが30歳でお子さんや奥さんがいる場合は1億以上の請求が遺族の方からあります。弁護士費用も含めて、この1億以上の請求に耐えられる特約に入っておきましょう。
• 雇用慣行賠償
従業員同士のトラブル、パワハラ、セクハラに対応できる特約がこちらです。従業員さんが1人でもいる会社さんには欲しい特約です。従業員同士のトラブルだから社長や会社は関係ないなんてことにはなりません。慰謝料だけでも100万〜300万、さらには退職してから和解するまでの給料分、弁護士費用など全部合わせると400万〜500万かかってきます。急に会社の貯金から400万無くなると痛いものです。最近は特に雇用トラブルが増えてきていますので、必須の特約です。
3. その他の注意事項
• 保険料とのバランス
補償内容を充実させるほど保険料は高くなります。無理のない保険料で最大限の保障を得るために、信頼できる保険営業マンとともに設計書を作っていきましょう。
• 保険金請求の手続き
万一の事故発生時に、スムーズに保険金を請求できるかどうかも重要です。保険は入った後が大切。そこも信頼できる営業か協力してもらえる営業か大事なポイントです。
まとめ
労災上乗せ保険は、日頃の業務で見落としがちなリスクに対する備えとして非常に大事なもの。起業して10年1回も補償を見直してないなんて会社さんは多いです。また、付き合いで入ったけど、本当に知識や実績のある保険営業かは分からないなんてこともお客様からよく聞きます。
付き合いだったとしてもセカンドオピニオンのように、頼れる保険営業に話を聞いてみるのも大事なこと。
皆さんの事業が上手くいくためにも、守りの部分を一度確かめてみてください。