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Google DeepMindのImagen 2で生成する次世代AI画像ツール、ImageFX

Googleは、最新の画像生成ツール「ImageFX」をリリースしました。これは、同社のDeepMind部門が開発した「Imagen 2」モデルを搭載した、AIを活用したテキストから画像を生成するツールです。ユーザーは簡単なプロンプトを入力するだけで、驚くほど高品質な画像を生成できる新しい体験を得ることができます。

ImageFXとは?

ImageFXはGoogleのAI Test Kitchenにおける新しいツールで、ユーザーがテキストプロンプトを使用して画像を生成できるサービスです。このツールは、クリエイティブな探索をサポートするために設計されており、シンプルな操作で誰でもすぐにAI画像生成の力を体験することができます。

主な機能:

  • Imagen 2モデル: ImageFXは、Google DeepMindが開発した最新のテキストから画像への生成モデルである「Imagen 2」を使用し、従来よりもさらに高品質な画像を生成します。

  • 表現チップ: 「表現チップ」というインターフェースがあり、プロンプトに対する多様なアプローチを即座に提案してくれるので、ユーザーは簡単に異なるスタイルや要素を試すことができます。

  • 無料で利用可能: Googleアカウントさえあれば、誰でも無料で利用可能。現在は、アメリカ、ニュージーランド、ケニア、オーストラリアで利用できます。

MusicFXとTextFXの改善

MusicFXは、テキストから音楽を生成するAIツールで、昨年リリースされたものですが、今回のアップデートでさらに多彩な機能が追加されました。ユーザーは最大70秒の曲やループ音楽を生成し、ダウンロードや共有も可能です。

  • アップデート内容:

    • 高音質な音楽生成

    • より早い生成速度

    • 表現チップを使用したプロンプトの探索

TextFXは、作詞家や言葉遊びを楽しむ人向けに開発されたツールで、言葉とテキストの創造的な可能性を広げるために設計されました。昨年のリリース以来、多くのフィードバックを基にユーザーインターフェースが改良され、使いやすさが向上しています。

安全なAIツールの利用を目指して

Googleは、これらのAIツールを責任を持って開発し、利用者が安全に創造活動を行える環境を提供することに力を入れています。ImageFXMusicFXで生成された全てのコンテンツには、Google DeepMindの「SynthID」というデジタル透かしが埋め込まれています。この透かしは、生成されたコンテンツがAIによるものであることを識別するための技術で、肉眼や耳では感知できないものですが、専用ツールで識別可能です。

また、Imagen 2による画像生成は、特定の有害なコンテンツが作成されないようにフィルタリングが徹底されており、暴力的、攻撃的、または性的に不適切なコンテンツの生成を防ぐための技術的なガードレールが設置されています。

ImageFXでのプロンプト作成:クリエイティブなガイドラインと使いやすいヒント

ImageFXを効果的に利用するためには、プロンプトの作り方が重要です。特に、作りたい画像のイメージを明確に伝えるために、プロンプト内で適切な要素を指定することがポイントとなります。以下では、プロンプトの構造と、X(旧Twitter)でのユーザー「@openagi_lab」による有用なプロンプトのヒントをご紹介します。

@openagi_labからのプロンプト構成ガイド

「@openagi_lab」は、次のようなプロンプト構造を推奨しています。この構造に従えば、簡単に効果的な画像を生成できるでしょう。

プロンプト要素:

  • Goal: 作りたい画像の目標

  • environment: 環境(自然や都市など)

  • space: 空間の設定

  • state: 状態や雰囲気

  • location: 具体的な場所

  • area_features: エリアの特徴(木々や建物など)

  • structure: 構造物

  • cover: 覆われているもの(草や雪など)

  • decoration: 装飾

  • position: オブジェクトの配置

  • color: 色

  • color_variation_1, 2, 3: 色のバリエーション

  • background_color_1, 2: 背景色

  • lighting: 照明や光の状態

  • weather: 天候

  • season: 季節

  • mood: ムード

  • movement: 動き

  • sound: 音

  • scent: 香り

  • temperature: 温度

  • texture: テクスチャ

  • perspective: 視点

  • height: 高さ

  • distance: 距離

  • size_of_objects: オブジェクトのサイズ

  • placement_of_objects: オブジェクトの配置

このように、詳細なプロンプト要素を指定することで、生成された画像が希望通りのものに近づく可能性が高くなります。特に「mood」や「weather」などの要素を追加することで、より複雑で豊かな表現が可能です。

ImageFXで使える便利なプロンプト生成ツール

また、プロンプト作成をさらに簡単にするための便利なツールもいくつか存在します。これらのツールを使用すれば、プロンプトを自動生成したり、洗練された形で出力することができます。

これらのツールを活用することで、プロンプト作成がよりスムーズになり、ImageFXを使用した画像生成のプロセスが一段と向上します。

テスト

試したら、それなりにいいクオリティでした。WEBサイト制作やSNS用の画像としては十分のできです。
黄色のハイライトはメニュになっており、ワードを簡単に変更できます。かなり便利な機能です。

著者試したプロンプトと生成結果

まとめ

GoogleのImageFXは、最新のImagen 2モデルを活用し、クリエイティブな画像生成をより簡単で楽しいものにしています。表現チップによってプロンプトのバリエーションを試すことができ、初心者でも直感的に操作可能なこのツールは、クリエイティビティの拡張に役立つでしょう。また、音楽生成のMusicFXや文章創作をサポートするTextFXも、新たな機能を追加し、さらに進化しています。

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