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カラスはなぜ嫌われる
みなさんは、「カラス」がお好きですか?
突然そう聞かれて、あなたはどう答えますか?
ちなみに僕は、カラスが大好きです。
カラスというと、「汚い」「怖い」などの悪印象を受ける人も多いです。
鳥好きの人でも、カラスだけは嫌いという人もいます。
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今日は、カラスに悪いイメージが定着してしまった原因について、話していきたいと思います。
まずカラスといえば、「黒い」ということが浮かびます。
というよりも、それが大前提になっていて逆に頭に浮かばないかもしれません。
黒というのは、「悪」や「負」などを連想する色で、それ自体に悪いイメージがあります。
それがカラスの印象の基盤となっていると思われますが、黒には他にも
「気品」「優雅」などの良いイメージもあります。
例えば、下の写真を見てください。
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このサギは真っ黒ですが、まさに「気品」や「優雅」といった印象を受ける方が多いでしょう。
ではなぜ、同じく真っ黒なカラスは悪印象になってしまうのでしょうか?
それは、カラスが「スカベンジャー」であることが原因かと思われます。
「スカベンジャー」というのは、つまり腐肉食動物のことです。
死体があると真っ先に食べにくる「お掃除屋」で、生態系のサイクルを一つ回す欠かせない役割です。
そんな彼らが都会に来れば、食べ始めるものがあります。
それが「人間が出すゴミ」です。
自然界では必要なカラスの行動が、人間にとっては迷惑になってしまっているのです。
ちなみにカラスは毎日水浴びをしますし、食事のあとはくちばしの汚れを落とす、きれい好きな鳥です。
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晴れた日にカラスを見ると、見出し画像のように羽毛が紫色に輝いています。そこには、黒の良い印象である「気品」を僕は感じます。
実は日本では昔、カラスは「神聖な鳥」でした。
「八咫烏」という日本神話に登場する三本足のカラスの神は、「太陽の化身」とされています。
また江戸時代頃までのカラスのイメージは、現在とは正反対の「朝を告げる清らかな鳥」です。
カラスは嫌われ者ですが、人を襲うのもゴミを荒らすのも決して悪だくみしている訳ではなく、生きるために頑張っています。
それにもちろん賢いですし、よく見るとかわいいです。
カラスが嫌いという人も、この記事を読んで「カラスにもいい所あるじゃん」と思っていただければ嬉しいです。
※この記事の写真は、引用元の書いていないものはパンダ鴨撮影です。