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天皇賞(春)・阪神と京都の違いをラップから分析

阪神競馬場と京都競馬場の違い

阪神競馬場での長距離重賞ラップ


まずは阪神芝3200mのコースを👇
1周目を外回り、2週目は内回りを走る
外回りコースは残り600m付近から下り坂だが、内回りコースは残り800m付近から下り坂となり早めにペースが上がりやすい。
※正確には3角手前の残り1200m付近から緩やかな下り坂
ゴール前に1.8mの急坂があり、2回の急坂を上るコース。


こちらは阪神芝3200mで行われた近2年の天皇賞(春)のラップ👇

そして阪神芝3000mで行われた近2年の菊花賞のラップ👇
どちらもレース中盤に向けてラップが緩み、レース終盤に向けて加速していくM字型ラップになっている。
こうなる理由は阪神のコース形態に加え、多頭数のG1になるとスタート後のポジション争いが激しく前半のペースが落ち着きにくいため、中盤でしっかり息を入れる必要があるからと考えられる。


阪神で開催された天皇賞(春)と菊花賞の過去2年平均ラップを比較👇
あえて菊花賞のラップを1Fズラしてみると完全に一致。
つまり阪神開催の菊花賞で強い勝ち方をしたタイトルホルダーが、同じく阪神開催の天皇賞(春)でも強いことは当然の結果と言える。


しかし同じく阪神コースで開催される長距離重賞でも、阪神大賞典は傾向の異なるラップになる。
こちらは阪神大賞典の過去10年平均ラップ👇
基本的に小頭数で行われるG2だからなのか、前半のペースが落ち着きやすく道中も安定したペースで進み、レース後半にかけてジワジワとペースアップしラスト1Fの減速も少ない。

先ほどの天皇賞(春)と菊花賞の平均ラップに、阪神大賞典の平均ラップを加えるとその違いが見て取れる。



京都競馬場での長距離重賞ラップ


次に京都芝3200mを👇
外回りを1周半するコースで、3コーナーまでの距離は約400m。
3コーナーにかけては上り坂、4コーナーへかけては下り坂。
そして2回目の3コーナーへ向かうところで高低差3.9mの坂を再び上り、4コーナーにかけてまた下る。
最後の直線は平坦で約403m。


京都芝3200mで行われた天皇賞(春)の過去10年レースラップがこちら👇


過去10年の平均ラップはこちら👇
特徴としては
①7~8F目は必ずペースが大幅に落ちる(折り合い重要)
②8F以降は緩やかな加速ラップが続く
③阪神コースと比べてラスト1Fの減速幅が小さく、最後まで一定のスピード能力が求められる
ことが分かる。


そして京都芝3000mで行われた菊花賞の過去10年平均ラップ👇
やはり天皇賞(春)とリンクしやすく、前半のペースが多少速くなろうとコース形態の影響で全体的にタイトに流れ、後半にかけてはジワジワと加速し最後まで一定のスピード能力が求められる。


京都で開催された天皇賞(春)と菊花賞の過去10年平均ラップを比較👇
ここでも菊花賞のラップを1Fズラしてみると完全に一致。


そしてこのラップ、なにか見覚えが・・・
京都で開催された天皇賞(春)、菊花賞の過去10年平均ラップと
阪神大賞典の過去10年平均ラップを比較👇
※全て良馬場開催のラップを使用

ほぼ一致!🎉


まとめ


これまでの内容をまとめると
・天皇賞(春)、菊花賞のラップは同じ競馬場での開催であれば酷似しやすく、直結しやすい
・阪神大賞典のラップは京都開催の天皇賞(春)、菊花賞と酷似しやすく、直結しやすい
・阪神コースで求められるのはスタミナとパワー
・京都コースで求められるのはスタミナとスピード

そして結論
ラップの観点から今年の天皇賞(春)で重視するのは阪神大賞典組。
だが3000mを超える重賞ではラップ適性 < 長距離適性となる点は注意。




天皇賞(春)_予想

※京都で開催された2011~2020年の10年間のデータで集計


参考データ


過去の勝ち時計、上がりタイムは・・・


枠別、馬番別では・・・


人気別では・・・


所属・性別では・・・


脚質別では・・・


上がり3Fの順位別では・・・


年齢別では・・・


4角通過順位は・・・


前走クラス、前走レース別では・・・




各馬の好走ラップ ※()内は着差


前走は2着馬と1.3秒差離しての勝利で強さを見せつけるも、その日は芝レース全てで逃げ馬が勝利する馬場状態で、道悪も得意とするタイトルホルダーにとっては条件が揃いすぎた。
今回気になるのは
・京都よりは阪神の方が適性は高い(あくまで過去の好走ラップからの推測)
・前走不良馬場+斤量59キロの疲れは少なからずあっての1ヵ月間隔での出走
という2点。

とはいえラップ適性 < 長距離適性と考えているので、京都替わりで特別評価を下げる必要は無さそう。
週末に雨が降り、道悪で時計のかかる馬場になれば大きなプラス。



既に述べた通り、京都開催に戻る今年はラップ観点から阪神大賞典組を評価しているので、同レースを圧勝したジャスティンパレスが本命候補。
その前走は例年にも増して前半ペースが超ドスローだったのは評価できないが、そんな中でも番手で折り合う気性の安定感、そして後半にかけての加速ラップとスピード能力は京都コースに求められる適性を見せた。

高速決着の菊花賞を0.1秒差の3着で走れるスタミナとスピードを備え、鞍上は長距離も得意のルメール、さらに前走時+16キロからの上積みまで見込める。
これまで良馬場の経験しかないが、道悪になればラップ観点からは割引が必要。



前走は出遅れることなく前目につける競馬ができたことは収穫ではあるものの、これまでほとんどのレースで最速だった上がりタイムは3位になり、1キロの斤量差があったジャスティンパレスに0.3秒差で敗れた。
それでも叩き良化型なので上積みに期待ができ、タイトルホルダーの逃げが濃厚な今回は前走のようなドスローにはならず展開面も上向く。
長距離での成績が極端に悪い鞍上は不安点。



昨年の天皇賞(春)では鞍上を乗せずに2着、そこから2連勝で鞍上も引き続きレーンが騎乗と穴人気しそうな空気があるが、その2戦ともレベルが低いと思っているので個人的には3番人気で買えたステイヤーズSが買い時だった印象。



日本ダービー、菊花賞ではともに前に付けた馬に厳しい展開のなか3着、1着と世代の中でも高い能力を示した。
前走は菊花賞馬対決が注目されるも痛恨の出遅れ、そして不良馬場だったので度外視。
こちらも当然疲れが気にはなるが、その前走で無理をしなくて済んだことはむしろプラス材料。
ラップ的に京都は合いそうなので良馬場での開催が叶えば巻き返しに期待が持てる。



昨年の阪神大賞典くらい走れれば評価したいが年々ズブくなっている印象で、終盤にスピード能力が求められた前走では4角5番手以内に付けていた馬の中で最下位の5着。
今回の巻き返しは厳しい印象。



これまで穴を開けてきた大阪杯からのローテとはいえ、過去に好走した馬にはG1での連対実績や長距離重賞の好走歴があった馬ばかり。
能力的に、穴を開けるまでは厳しいか。



天皇賞(春)は過去に菊花賞での好走歴があった馬が異常に強い。
その点を考えると今回当てはまるのは
ディープボンド(20年4着)
タイトルホルダー(21年1着)
ディープモンスター(21年5着)
アスクビクターモア(22年1着)
ボルドグフーシュ(22年2着)
ジャスティンパレス(22年3着)

穴馬としてはディープモンスターを推奨したい。



札幌日経OPや松籟Sのラップは悪くないが、さすがに今回は能力的に足りない印象。
タイトルホルダーやアフリカンゴールドという同型馬の存在もマイナス。



前走ローテとして評価している阪神大賞典で58キロを背負いながら上がり2位の3着は高評価。
しかし前半スローペースのレースでしか好走経験が無く、前半に速いペースを作り出すタイトルホルダーとの相性は悪そうで、上位陣を崩せるとは考えにくい。




※レース当日の午前中まで変更の可能性あり


良馬場
◎ジャスティンパレス
○アスクビクターモア
▲タイトルホルダー
△ボルドグフーシュ
☆ディープモンスター

稍重~
◎タイトルホルダー
○ボルドグフーシュ
▲アスクビクターモア
△ジャスティンパレス
☆ディープモンスター
☆ディープボンド


買い目

※レース当日の午前中まで変更の可能性あり


良馬場
3連単
◎◯ - ◎◯▲△ - ◎◯▲△☆

稍重~
3連単
◎▲△ - ◎◯▲△ - ◎◯▲△☆☆

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