インナー・ワールドの目線に気づく

私はチビです。身長は154cmなのに、自分が小さいと感じたことが、ほとんどありません。平均身長が173cmのスウェーデンの公共交通で座席についたとき足がプラプラ浮いて、爪先で床に足を固定するとき、なんとなく「席が高すぎる」と不満に思うことがあります。席が無駄に大きすぎる!と感じても、自分はチビだから・・・と思ったことは、ほとんどありません。

別に自分に自信があるとか、ないとか関係ありません。自分のことは自分では見えないから、自分のインナー・ワールド(内部感覚)の目線がチビじゃないってことです。不思議なんですが、内部の私は、ガッチリした男のような視点なのです。だから、お年寄り、小さな女性、子供をみると、守ってあげなきゃとか、ゆずってあげなきゃ、と思ってしまうのです。

ある時、ガサツな動きの背の高い男が、混んだバスで横に並びました。その男は、自分の背負っているバックパックが私の目線にあることが全くわからないようでした。その男のバックパックが、いつ私の顔や目に危害を加えてもおかしくない状況でした。

私は「その人は私とは真逆なんだ」と思いました。ガサツな大きな男は、自分の体格が他人に危害を加えるとは思っていないようでした。小さな私は、バックパックをぐいと押して、そのバックが私の邪魔になったという、はっきりとわかる無言の注意をしました。すると男は、ハッとして、自分の身体を認識しました。

私の男目線は、無意識の深いところに埋め込まれたものです。私的には、魂に刷り込まれた過去世の記憶で、今生の自分の体型とは全く関係ないもの、と認識しています。良い部分と悪い部分があります。良い部分は、背の大きな人々に囲まれても、自分としては全く違和感がない(見上げているのに、その感覚が薄い)。悪い部分は、自分は「かわいい」チビ女性であることを忘れ、この人生で大いに利用しなければいけない武器(外観)をうまく利用できていないこと。

自分を知ることは、まずは、自分のインナー・ワールド目線(ガッチリ男の目線の自分)に気づくことから始まります。自分を知っていますか?

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