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車弄りのアレコレ

おはようございます、こんにわ、こんばんわ

最近まじめな話ばっかりでしたので、今回は趣味の話をということで「車弄り」について書いていきたいと思います。

「車弄り」=悪?そのイメージちょっと待って!

サムネイルで「えっ…」となった方も多数いると思いますが、初代愛車のロードスターのフロントはこんな感じにしてました。

車弄り、つまりチューニングやドレスアップですね。
皆様はチューニングやドレスアップにどんなイメージを持たれているでしょうか?
車高が低く、派手な外装パーツが装着されて、アンダーネオンやストロボ等が付いていて、爆音で走る車たちをイメージし、あまり良い印象を持たない方もいらっしゃると思います。

ですが、チューニングという言葉の意味は『調律』です。車を速くすることだけがチューニングではありません。より快適に走れるようにすること、より安全に走れるようにすることもチューニングです。
ドレスアップは『盛装(せいそう)』です。「着飾ること」=「ゴテゴテにする」だけがドレスアップではありません。

”自身の愛車を自分の感性で自分好みにカスタマイズする”

これがチューニングやドレスアップの醍醐味です。
ですが、それをすることによって他車や通行人に迷惑をかけるのはチューニングやドレスアップではなく迷惑行為です。個人で楽しむもので他人に我慢を強いるのは我儘というものです。そのあたりは重々理解の上、カスタマイズを楽しみましょう。

今回はそんな車弄りのアレコレをご紹介したいと思います。
ただし、私の趣味・趣向が反映されるので、基本的にワインディングやサーキット志向のお話がメインです。そのあたり、ご理解・ご了承下さい。

オシャレは足元から!
ここからスタート『インチアップ』

まずは『インチアップ』から
インチアップは車のドレスアップやチューニングの定番です。
ホイールを大きくして、走行性能向上とドレスアップを行う手法です。ここで間違ってはいけないのが『径の大きいホイールにする=タイヤ外径も大きくする』のではありません。タイヤ外径はそのままでホイールだけを大きくします。タイヤ外径まで大きくしてしまうと、そもそもタイヤハウス内に収まらない可能性が出てきます。仮に収まったとしても、路面の凹凸で車体が沈んだ際に干渉する可能性があり、とても危険です。なので、『タイヤ外径はそのまま』で『ホイールだけを大きな物が入るよう』に”タイヤの扁平率を純正よりも低いもの”を選んで履かせます。

インチアップのメリットは、ハンドリングが良くなったり、ブレーキ性能が高まったり、コーナーでの姿勢安定などがあげられますが、何よりも『見た目がカッコよくなる』でしょう。デメリットは乗り心地の悪化、燃費悪化、走行ノイズが大きくなる等、快適性が下がります。『見た目がカッコよくなるなら多少の犠牲は払う!』という方や『とことんスポーツ走行を楽しみたい方』はインチアップするメリットの方が大きいかもしれませんが、そうじゃない方にはインチアップはオススメしません。

SUVやクロカン系は元々タイヤもホイールサイズも大きいですが、更に存在感を出したい!という方はリフトアップ(車高を上げる)することでタイヤ外形が大きくなっても周囲に干渉しない様にし、ホイールとタイヤを大きくするドレスアップを行う方も居ます。

写真はBenzのGクラスで、60mmのリフトアップを行い、20インチのホイールに扁平率70ほどのゴツイタイヤを合わせることで圧倒的な存在感を出しています。

具体的なインチアップの例

では、具体的にインチアップする場合を見てみましょう。
例として現愛車のスイスポZC33Sで見ていきます。

純正ホイールサイズ
リム径:17インチ
オフセット:+50mm
リム幅:6.5J

純正タイヤサイズ
タイヤ幅:195mm
扁平率:45
リム径:R17

この組み合わせでタイヤの外径は607mmあります。
そしてリム幅が6.5Jです。
この607mmと6.5Jを基準にインチアップするホイールとタイヤの組み合わせを考えていきます。外径の数値やリム幅が基準を大きく超えてしまうとフェンダーなどに干渉する可能性が大きいです。なので極力超えない、超えても少量で済むようにしてホイールとタイヤの組み合わせを考えていきます。

まずは1インチアップ!18インチ
205/40R18(621mm)【+14mm】<7.5J>
215/40/R18(629mm)【+22mm】<7~8.5J>
225/40/R18(637mm)【+30】<7.5~9J>
205/35/R18(600mm)【-7mm】<7.5J>
215/35R18(607mm)【±0mm】<7~8.5J>
225/35R18(614mm)【+7mm】<7.5~9J>
245/35/R18(628mm)【+21mm】<8~9.5J>

かなりパツパツ!2インチアップの19インチ
205/35/R19(626mm)【+19mm】<7.5J>
215/35/R19(633mm)【+26mm】<7.5J>
245/30/R19(630mm)【+23mm】<8.5J>

3インチアップする猛者はいるのだろうか…20インチ
215/30/R20(637mm)【+30mm】<7~8J>

いろいろ調べてみると19インチ8Jを履かせている先駆者がいらっしゃいました。その画像を見ましたが、ローダウンも相まってかなりレーシーでかっこよかったです。その他、ZC33Sをインチアップした先人たちのお話では、タイヤハウスのサイズを考えると8Jを超えるとフェンダーからはみ出して車検NGとなるようです。8Jを超える深リムを履かせたい!という方はワイドフェンダーキットの適用も考えましょう。

また、上記に挙げたサイズはメーカーのラインナップに無い場合もあります。逆にメーカーによっては上に上げていないサイズ(185/35/R19のようなサイズ)がある場合もありますので、参考程度にお考え下さい。

タイヤ選びもカスタムの一つ!
『スポーツタイヤ装着』

以前、こちらの記事でもタイヤのお話をしましたね。

上の記事ではスポーツタイヤのお話は簡単にしかしていませんでしたが、今回はスポーツタイヤ、つまりハイグリップタイヤについてもう少し詳しく掘り下げてみましょう。

ハイグリップタイヤあれこれ

ハイグリップタイヤにも種類があります。

最上級はスリックタイヤと思います。

スリックタイヤは路面との摩擦でタイヤ表面を溶かして高い粘着性を得ることを主目的としたレーシングタイヤです。タイヤ表面を溶かすほどの摩擦熱必要なので、一般道における制限速度程度では十分に発熱させることが出来ません。そのため、競技車両やサーキット走行で使用するレース用タイヤとなります。溝が無いということは、ウェット性能がありません。なので、ハイドロが起きやすく、水分がタイヤの熱を奪うためグリップを失い“非常に危険”になります。そのため、レースシーンにおいて雨天時はスリックに少量の溝をつけたレインスリックやしっかりと溝を持たせたレインタイヤを使用します。

公道使用OKのスリックタイヤということでSタイヤというものがあります。

Sタイヤはセミスリックタイヤ、セミレーシングタイヤという別称があるタイヤで、公道走行OKながらレーシングタイヤに近い性能を持ったタイヤです。スポーツタイヤとしての最上級はSタイヤになります。
一般的に販売されているタイヤよりも溝が少なく、接地面が広いため、グリップ性能が非常に高いです。一般的なタイヤメーカー(BRIDGESTONE、YOKOHAMA、ダンロップなど)からモータースポーツ用タイヤとして販売されています。
溝があるので雨の日でも走行できますが、一般的なタイヤに比べて極端に少ないので、やはりサーキット走行などをする場合に使用するタイヤです。

その下に一般的なスポーツタイヤがあります。

有名どころでは画像にもあるYOKOHAMAの「ADVAN NEOVA」、そしてBRIDGESTONEの「POTENZA」あたりでしょうか。そのほかにもダンロップの「DIREZZA」、ミシュランの「PILOT SPORT」、グッドイヤーの「EAGLE」などがあります。こちらのタイヤのメインは一般道であり、サーキット走行も可能なタイヤといった感覚で捉えれば良いと思います。なので、ウェット性能やある程度の燃費性能も有しており、ただ「速く走るため」だけではなく、日常での使い勝手まで備えたタイヤとなっています。そのため、サーキット走行におけるグリップ性能はSタイヤよりも劣りますが、一般道を走る分には十分すぎるグリップ性能があります。

溝が増えるほど、ウェット性能が上がり、日常で使えるタイヤになります。
逆を言えば「接地面が広い方がグリップが効く」と考えて、「タイヤの溝が無くなった状態が一番グリップが良い!」と思った方。

今すぐ免許を返納しましょう。

一般道ではマンホールやグレーチング、水溜まり、落ち葉や砂などがたまった場所が至る所に存在します。そんなところを溝の無いタイヤで走った場合、まったくグリップせず明後日の方向へ飛んでいくことは間違いありません。単独で事故るならともかく、公道にいる以上周囲にはほかの車両や歩行者などが存在します。巻き込んで事故を発生させるようなことはしてはいけません。また、劣化して溝が無くなったままのタイヤを使用し続けるのは『道路運送車両保安基準違反』です。スリップサインが出たら直ぐにタイヤ交換をしましょう。

私の体感のお話

私の車遍歴は基本的にスポーツ志向なため、使用したことのあるタイヤも基本的にスポーツタイヤが多いです。

歴代の車に装着したタイヤは以下の通りです。
【ロードスター】
ファルケン「ZIEX」
ミシュラン「PILOT SPORTS」
【インテR】
ATR RADIAL「ATR SPORTS」
【320i】
PILELLI「CINTURATO P7」
※ランフラットタイヤ
【スイスポ】
CONTINENTAL「ContiSportContact5」

ロードスターのパワーとZIEXのグリップ力のバランスが良く、乗り易かったです。アライメントがとれていなかったので、片減りしてしまい、裏組(タイヤの表裏を反転させて組むこと)をしたのを覚えています。ただし、この裏組は回転方向が指定されているタイヤでは注意が必要ですし、片側減っている状態のタイヤをそのまま使用するので推奨されることではありません。
PILOT SPORTSはZIEXでのトラクション不足を解消したくてリア2本だけ入れました。エンジンパワーよりもタイヤのグリップ力の方が勝っているような感覚で、コーナリング時のリアの踏ん張りが増したので、安定感が出て乗りやすかったです。ただ、冬⇒夏の交換時に誤ってフロントに装着されたときは、FRなのにフロントが異様に引っ張るような感覚でバランスが悪く、出先でしたが飛び込みのGSで前後入れ替えをお願いしたのはいい思い出です。

インテグラでは、購入時は何を履いていたか忘れましたが、交換の際に自身としては初のアジアンタイヤとしてATR SPORTSを選択。購入時、値段が安く、口コミが良かったのがATR SPORTSでした。実際の使用感としてもドライグリップはもちろん、ウェットグリップが高く、スポーツタイヤにしては静粛性がそこそこあったので、コスパの良いタイヤだなと思いました。合うサイズがあればまたリピートするかもしれないタイヤですね。

320iは購入時に新品のCINTURATO P7を入れました。初めてのランフラットタイヤということで、口コミ等ではタイヤ自体が固いので乗り心地や静粛性は若干・・・ということでしたが、そもそも車が優秀だったので、さほど気になることはありませんでした。ワインディングをガンガン攻める様な車では無かったですが、コーナーの踏ん張りも良く、ちょっと無理をしてもタイヤが鳴くことも無く安定していた印象です。ただ、とてもタイヤ自体が重いので、交換時に持ち上げたりするのが非常に大変でした。

そして、現在はContiSportContact5を使っています。スポーツタイヤですが、転がり抵抗の削減や燃費向上などの日常性も兼ね備えたタイヤということで、日常での使い勝手は十分です。ちょっとワインディングを気持ちよく走ってもタイヤが破綻するような気配もなく、ややグリップの方がパワーに勝るような感じなので安心して走れます。ただし、高速走行時の騒音は車体側の遮音性が低いので、路面が綺麗であればさほど気になりませんが、荒れた路面だとかなり煩いです。「ゴー」とか「ガー」といった音なので、オーディオを掛けていてもそれをかき消す感じで入ってきます。気になる方はドアまわりや荷室のデッドニングが必須と思います。(私もそのうちやります。)

車高の低さは知能の低さ?
『サスペンション交換』

ホイール、タイヤときて、そのまま足回りのキモである「サスペンション」に行きましょうか。

まず、見た目の変化に大きく貢献する最低地上高!
レースカーのような低い車高にかっこよさを感じる方、モンスタートラックのように高い車高にかっこよさを感じる方、様々いらっしゃるでしょう。

自動車のサスペンションって?

自動車のサスペンションシステムには3つの種類があります。

1つ目は一般的な「機械式サスペンション」です。
コイルスプリング+ショックアブソーバーから構成されています。
地面からの入力(衝撃や振動)はコイルスプリングが吸収しますが、そこで吸収しきれない入力をショックアブソーバーが吸収しています。

2つ目は空気圧を利用する「エアサスペンション(エアサス)」です。
ショックアブソーバー+エアバッグで構成されています。
コイルスプリングの役割を空気を入れたエアバックが担うことで、地面からの入力を吸収しています。機械式に比べて乗り心地が柔らかくなります。車両のどこかにエアサス用にエア圧を調整する小型のコンプレッサーを装着する必要があります。国内外問わず、高級車に標準採用されている場合があるので、聞いたことがある方も多いかもしれません。

3つ目は油圧を利用する「ハイドロリックサスペンション(ハイドロ)」です。
ハイドロでは「空気と油の入った筒」が通常のコイルスプリング+ショックアブソーバーの役割を果たします。空気の弾性とオイルの圧力で地面からの入力を吸収しています。こちらも機械式と比べて乗り心地が柔らかくなる傾向にあります。後付けの場合は油圧コントロール専用のオイルポンプを付ける必要があります。エアサスに比べて、ハイドロは聞き馴染みが無い方も多いと思いますが、シトロエン、プジョー、メルセデスベンツ、ロールスロイスなどの一部車両で採用されていました。最近はあまり採用された車両がありませんが、アメ車がお好きな方でローライダーがボヨンボヨン跳ねる動画を見たことがある方がいらっしゃれば、それはハイドロを使用した車両です。

車高を下げるには

車高を下げる方法は大きく
・バネだけを交換する「ダウンサス
・足回り一式交換する「車高調
の2つがあります。

ダウンサスはショックアブソーバーは純正のまま、装着されているバネを純正よりも短い「ローダウンスプリング(ダウンサス)」に変更することで車高を落とします。
メリットは、交換するのがバネだけなので手軽に、低コストで車高を下げることが出来ます。
デメリットとしては、純正よりも短いバネに変更するため、バネレートが高くなりやすく、乗り心地が固くなります。また、ストローク量が減少するためショックアブソーバーへの負荷が大きくなったり、ストローク量が足りず底付きが起こりやすい。そして、自由に車高を調整することが出来ません。

画像はイメージです

車高調はショックアブソーバーを含む足回り一式を社外品に変更します。
この「車高調」とは「車高調整式サスペンション」の略称です。
メリットは車高調整という通り、製品仕様内で車高を自由に変更することが出来ます。また、最近の商品は減衰調整が標準で付いているものが多いので、乗り心地の調整も可能となっています。また、スプリングも変わるため車体のロールが抑えられるなど走行性能を上げることが出来ます。
デメリットは車高調本体や換装工賃が高いです。また、減衰調整がついていない商品では、乗り心地が悪化する可能性があります。

BLITZ社製車高調整式サスペンションキット

ショーカーなどで見られる「車体と地面が接するぐらい下げた状態」を目指したいなら、機械式サスからエアサスやハイドロへ交換した方が良いです。

エアサス装着車両での上限(上)と下限(下)

機械式サスでも車高調を入れ、バネを短いものへすれば極端な車高短にすることはできますが、乗り心地や日常での使い勝手が悪くなってしまいます。硬派な方はその路線も良いとおもいますが、懐に余裕のある方はエアサスやハイドロを導入する方が良いでしょう。
エアサスやハイドロは、空気や油の量を調整することで、地面と接するレベルまで車高を下げることも可能です。逆に、車高を上げることも可能なので、段差などを超える際にフロント部分を上げてバンパーを擦らないようにすることも可能です。スーパーカーの一部では機械式サスのスプリングの上にエアバッグを搭載し、段差を超えるときのみエアバックに空気を送ってフロントを上げる機能を有する車種もあります。
『本格的なサーキット走行も出来て、ショーカーとしても魅せたい』という欲張りな方はエアサスの方が良いかもしれません。
昔はエアサスだとサーキット走行に耐えられないという声もありましたが、最近のエアサスは構造も進化しており、本格的なサーキット走行を行っても壊れにくくなっているそうですよ。

すべての人に勧められるわけではない世界

チューニングというよりもドレスアップ方向のお話が多かったような気もしますが、今後ほかの箇所のお話もいろいろできたらと思います。

チューニングやドレスアップはすべての人にお勧めできることではありませんが、愛車を自分好みにカスタムすることも車を楽しむ一つの方法です。
ですが、装着するパーツによっては車検が通らない場合もあります。
車検に通らない車はタイヤのお話でも出ましたが、『道路運送車両保安基準違反』となります。そういった車両は「違法改造車」です。また、性能が高いからと極端な速度超過であったり、公道でドリフト行為を行う車両は「危険車両」です。
繰り返しとなりますが、「違法改造車」や「危険車両」はチューニングカーやドレスアップカーではありません。カスタムカーの文化は大事ですが、違法改造車や危険車両を助長するためのモノではありません。そういった部分をしっかりと認識してほしいという思いもあります。

だからこそ、「そういう車に乗る人たちのモラル」が問われます。
自分たちで自分の好きな事が出来る世の中を潰すようなことが無いようにしましょう。

とか言いながら、私自身ゴリゴリの改造車に乗った経験は無いので、いろんなものを読んだり見たりした知識、調べた結果を私なりにまとめたお話となりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、今回はこのあたりで終わりたいと思います。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

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