見出し画像

タイヤ選びがカーライフを変える!

おはようございます、こんにちわ、こんばんわ。

いきなりですが質問です。


《question》
貴方は「タイヤ」にどんなイメージをお持ちですか?

いきなりなんだ?と思われたかもしれませんが、
改めて聞かれるとどう答えますか?

黒い。輪っかになってる。空気を入れないといけない。いろんな大きさがある。ブリジストンとか横浜ゴムとかダンロップとか…。パンダが遊んでる。etc.

色々出てくると思いますが、自動車においてタイヤは
とっっっっっっても重要な部品です。

今回は自動車の縁の下を支える『タイヤ』についてのお話です。

タイヤで乗り心地や燃費が変わる?自動車の要ともいえるタイヤのお話

自動車の要? エンジンじゃないの? という声も聞こえてきそうですが、
実はタイヤってとっても重要な部品なんです。

自動車の中で唯一、地面と接している部品がタイヤです。

エンジンやモータから発生した動力は車軸を介してタイヤを回転させます。
タイヤの摩擦力によって、自動車は走っています。

言い換えると、いかにエンジンやモータが素晴らしくても、タイヤがダメだと自動車はちゃんと走りません。

一口にタイヤと言ってもたくさんの種類があることは、何となくご損時とは思いますが、「じゃあ何がいいの?」と聞かれると難しいと思います。

『タイヤは靴と同じです』
使用環境によって適した靴があるように、タイヤにも使用環境に応じて適したタイヤが存在します。
例えば、ランニングやウォーキングをするときはどんな靴を選びますか?
クッション性があって、靴の中で足が遊ばないぴったりしたものを選択すると思います。まさか、サンダルやヒールの高い靴、登山でつかうブーツや長靴でランニングを行う人はいないと思います。同じように、タイヤにも目的に合わせた様々種類のタイヤがあります。

自動車用のタイヤには以下のような種類があります。

・乗り心地と静粛性を重視したコンフォートタイヤ
・燃費性能を重視したエコタイヤ
・グリップ性能を高めたスポーツタイヤ
・ラフロードを想定したオフロードタイヤ
・雪道や氷上を走行するためのスタッドレスタイヤ

それぞれ、どんな特色があるのかもう少し詳しく見ていきましょう。

コンフォートタイヤ
車の乗り心地や静かさといった快適性を重視したタイヤです。
車の乗り心地はシートの造りだけではなく、道路に直接触れるタイヤの性能によるところが大きいです。基本的に、道路は平坦な場所だけではなく、凹凸や坂道がありますし、路面の状態も整っているところ、荒れているところなど様々です。車の乗り心地を良くするには、路面の凹凸による振動を吸収したり、ロードノイズなどの騒音を低減したりと、あらゆる要素が重要になります。そのため、タイヤの溝を工夫したり、内部に消音材やクッション材を加えたりしたものが、コンフォートタイヤです。
ブリヂストンのREGNO、ヨコハマタイヤのADVAN dBやBluEarth1、ダンロップのLE MANSやVEUROなどが当てはまります。

エコタイヤ
日本自動車タイヤ協会が策定した低燃費性(転がり抵抗性能)と安全性(ウエットグリップ性能)がそれぞれの基準値をクリアしているタイヤです。
転がり抵抗が低いと小さな力で転がるため、最小限のアクセル開度で車が進む為、燃料消費を抑えることが出来ます。大きなメリットですが、転がり抵抗が低いとタイヤのグリップが低下するため、ブレーキの制動距離が伸びたり、カーブを曲がるときに外に膨らんでしまいます。最新のエコタイヤでは転がり抵抗の低減とグリップ性能という相反する2つのバランスを高い次元で実現したタイヤとなっています。
ブリヂストンのECOPIA、ヨコハマタイヤのBluEarthシリーズやECOS、ダンロップのエナセーブなどが当てはまります。

スポーツタイヤ
グリップ性能に特化したタイヤです。スポーツドライビングやサーキット走行で使用されるタイヤです。レーシングカーに使用されるスリックタイヤ(溝の無いタイヤ)の技術をロードカー用に取りいれており、グリップ性能を高める為、摩擦係数を高めています。燃費や乗り心地といったモノは二の次においたスパルタンなタイヤなので、コンフォートタイヤやエコタイヤの対極にあるタイヤと思ってください。
ブリヂストンのPOTENZA、ヨコハマタイヤのADVAN SportやNEOVA、ダンロップのDIREZZAなどが当てはまります。

オフロードタイヤ
悪路走行での走破性に特化したタイヤです。砂地や沼地、岩場といった不整地で推進力を得るために凹凸したタイヤパターンを有したタイヤです。見た目のゴツさもあるので、SUVに装着する人も増えています。ただし、舗装路ではノイズが大きかったり、燃費が悪くなる傾向にあります。
ブリヂストンのDUELERシリーズ、ヨコハマタイヤのGEOLANDARシリーズ、ダンロップのGRANDTREKシリーズなどが当てはまります。

スタッドレスタイヤ
スノータイヤの一種で、雪道や氷上での走行性能を重視したタイヤです。
1970年代からスノータイヤに金属製の鋲を打ち込んだスパイクタイヤというものが販売され、凍結路で非常に安定した走行性能を有するとして日本でも販売されていました。しかし、積雪や凍結のない路面でスパイクタイヤを使用するとアスファルトを削り、路面を痛めるだけでなく、削れた粉塵による健康被害が増加したことで、1980年代からスタッドレス(鋲が無い)タイヤが販売されるようになり、日本ではスノータイヤ=スタッドレスタイヤという認識が一般化されています。タイヤ表面は深い溝と細かい溝で構成されたパターンを有し、雪上や氷上でのグリップ性能を重視したタイヤです。そのため、降雪や凍結の無い路面ではノイズが大きかったり、燃費が悪くなる傾向にあります。
ブリヂストンのBLIZZAK、ヨコハマタイヤのiceGUARE、ダンロップのWINTER MAXXなどが当てはまります。

また、近年ではパンクしても一定の距離を走ることが出来るランフラットタイヤというタイヤも販売されています。欧州車や国産車の上級グレード車種の一部などで標準採用されています。ランフラットタイヤはタイヤの側面(サイドウォール)を通常のタイヤよりも厚くすることで、タイヤの空気が抜けた状態でも80km/hで80km走行することが出来ます。通常のタイヤでは、パンクした際は安全を確保した上で直ぐに停車し、スペアタイヤに交換するかJAFや保険特約のサポートに頼ることになりますが、ランフラットタイヤならタイヤ交換可能な場所まで自走で移動することが出来ます。
機能面としてはとても良いタイヤですが、サイドウォールが厚く固いので、タイヤ自体の重量も重い為、高速走行時やロングクルーズでは安定感が出ますが、低速域での乗り心地やロードノイズの大きさでは、コンフォートタイヤと比較すると若干劣る部分はあります。

御自身の使用環境を考えた際、乗り心地や静粛性が欲しい場合はコンフォートタイヤを選ぶと良いでしょうし、少しでも燃費よく走りたいならエコタイヤを選択すると良いでしょう。「そうじゃない、楽しく走れるのが一番だ!」という方はスポーツタイヤ一択かもしれません。

最近は、エコタイヤに分類されても静粛性や乗り心地をよくしたタイヤ、コンフォートタイヤでも燃費性能を高めたタイヤなど、良い所取りを行ったタイヤも各メーカーで販売されています。そろそろタイヤ交換してから4年ぐらいたったかな…という方は一度、ご覧になってみるのも良いかも?

国内メーカーでは、先ほどからご紹介しているブリヂストン、ヨコハマタイヤ、ダンロップに加え、TOYOタイヤ、ファルケンなどがありますし、海外のメーカーではF1等でも使用されるミシュラン、ピレリを始め、ハンコックやグッドイヤー、コンチネンタルなどもあります。この他、韓国や台湾、東南アジアをはじめとして新興メーカーも多数あります。そういったメーカーは大手量販店では取り扱いが無い場合もありますが、オートウェイやFUJIなどのタイヤ系大手通販サイトでは取り扱いのある場合が多いので、ご興味があれば検索してみてください。

タイヤサイズ表記の不思議

タイヤの種類が分かったところで、次はタイヤサイズの表記について。
御自身の車のタイヤサイズは覚えていらっしゃいますか?
タイヤサイズって「155/65/R14」とか「195/45R17」とか「275/35/RZ21」とか数字が並んでて良く分からないという方も多いと思います。
一般的にタイヤサイズは【タイヤ断面幅】/【扁平率】R【リム径(=ホイール直径)】で表されます。例えば先ほど例に出した「195/45R17」では「タイヤ幅195mm、扁平率45%のラジアルタイヤで17インチホイール用」のタイヤという意味になります。

画像2

タイヤの絵で見ると
①がタイヤ幅(断面幅)
②が断面高さ(サイドウォール高さ)
③がタイヤ内径(リム径/ホイール径)
④がタイヤ外径
となります。

タイヤ幅は細ければ軽く、空気抵抗が減ります。
逆に太いとグリップが増し、走行安定性が上がります。

扁平率はタイヤ幅に対する断面高さの比率を表しています。「①タイヤ幅(断面幅)」を「②断面高さ」で割って100を掛けたものです。
数値が大きいほどサイドウォールの高さが増します。
サイドウォールが高くなると、その分クッション性が上がります。

リム径は組み合わせるホイールの径を表しています。
R14なら14インチ、R20なら20インチといった具合です。
数字が大きくなるほど、ホイール径が大きくなります。

では、タイヤの幅や扁平率、リム径はどのように決められるのでしょう?
一般的に車格や車重によって決定されています。
軽自動車やコンパクト系は車格も小さく、車重も軽いので、足元の重量も軽くするために14~15インチといった小さい径のホイールを選び、タイヤ幅は細くすることで燃費を向上させ、タイヤのクッション性を高めて乗り心地を出すために扁平率は高め60や65のものが選ばれます。
ミニバンやファミリーワゴン、最近流行りの小型SUVでは、乗員数や積載量が増えるため、それに合わせてタイヤ幅は185~235と太くなり、リム径は16~17インチ辺り、扁平率は乗り心地優先の為に60~50あたりが選ばれます。
同じぐらいの排気量となるミドルセダン系では、タイヤ幅215~255などのやや太めの幅となり、最近は見た目の格好良さやスタイリングも考慮して、扁平率は50~40、リム径は17~18インチが標準、オプションとして19インチが設定される場合が多いです。
上級セダン、大型SUVになるとタイヤ幅は245~275と更に幅広のタイヤで高速安定性や運動性能向上を図り、ホイールも大きく18~19インチが標準、オプションとして20や21インチが用意されます。それに伴って扁平率も40以下の薄いタイヤが選ばれ、見た目のエレガントさも重要になっています。
スーパースポーツになると車重もそうですが、300km/hに近い速度に耐えられるように、タイヤ幅は285以上が当たり前、20インチや22インチといった大きなホイールで強度を確保、そんなホイールを履かせるためにタイヤは薄く、35や30扁平の薄いタイヤが選ばれます。

タイヤの役割で注目したいところ

タイヤの種類、サイズの意味が分かったところで、タイヤの役割について少し目を向けましょう。

タイヤはエンジンからの出力を路面に伝えるという役割と、路面の情報をドライバーに伝えるという役割を担っています。
路面からの入力(凹凸よる振動や騒音)は、まずタイヤに入ります。そして、サスペンションを伝わり、シャシー(車体)に入り、最終的に乗員に伝わります。タイヤはゴムから出来ています。そのため、路面の凹凸、特に凸については最初はタイヤが撓んで吸収します。タイヤが撓んで吸収しきれない衝撃はサスペンションが吸収します。それも間に合わないぐらいの大きな衝撃はシャシーまで到達するため、トンッと突き上げられるような衝撃となって乗員に伝わります。こういった入力は運転する際に重要な情報です。
「車との一体感」や「車との距離が近い」という表現にはこういった「路面からの入力がちゃんと伝わってくるか」というトコロも重要になります。だからといって『入力が多いから楽しい』というわけではありません。余計な入力、つまり過剰な振動や騒音が多いと、本当に必要な情報を感じ取るのが難しく、単純に疲れやすく、運転しづらいだけです。『過度な入力が無く、精確な情報がドライバーに伝わる』のが大切となり、スポーツカーをはじめとしたドライバーズカーと呼ばれるジャンルの車は、車との距離や一体感を感じるに必要な情報量の入力に調整されています。
逆に高級車と呼ばれる車はシャシーを始め、タイヤ、サスペンションの調整(チューニング)が緻密に計算されているので、騒音や振動が極めて少ない上質な乗り心地を実現しています。その分、車との距離は遠いかもしれませんが、車での移動の快適さ、ラクさでいうと振動や騒音が少ない方が体への負担も小さいので、『運転の楽しさ』を求めるのか、『移動の快適さ』を求めるのかでもタイヤ選びが変わります。
とはいえ、今のタイヤでも少しでも乗り心地をよくしたい!という方もいらっしゃると思います。そんな方は、裏ワザの様な感じにはなりますが、タイヤの空気圧は規定値から若干少なくするとクッション性が良くなります。空気が沢山入ってパンパンに張ったボールが良く弾むのと同じような原理で、空気圧が高いと路面からの入力がサスペンションやシャシーに伝わりやすいです。なので、規定値よりも0.1~0.2程下げると少しタイヤのクッション性が上がる感じで突き上げなどがマイルドになります。ただし、過度な空気圧の変更(プラスマイナス0.5以上)はタイヤの片減りや燃費悪化、ハンドリング悪化などが起こる可能性もありますので、御自身の責任の下で行いましょう。

アナタのタイヤ、大丈夫?

車検や定期点検の際に整備士やディーラーマンから「タイヤそろそろ替えないとダメですよ」と言われても、なんだかんだと理由を付けて結局そのまま使い続けてませんか?
それはボロボロの靴を履き続けているのと同じです。

擦り減って溝が無くなると、ハンドル操作やブレーキが利かなくなります。
年数が経って劣化が進むと、表面がひび割れてきてきます。
そして、このひび割れは最悪の場合、バースト(破裂)の原因になることもあります。

アナタのお車、使っているタイヤはいつ点検しましたか?
使い始めて5年以上経っていませんか?
溝が浅くなっていませんか?
表面にひび割れが発生していませんか?

溝が無いタイヤで水溜りを通過したらどうなるの?

こうなります。
このように水溜り上を走行した際、ハンドルが効かなくなることをハイドロプレーニング現象と呼びます。ハイドロプレーニング現象はタイヤと路面の間に水の膜ができ、ハンドルやブレーキなどが制御不能となる現象です。タイヤの溝が無いと路面の水をタイヤ接地面の外に排出することが出来ないので、水の膜ができやすく、動画の様にコントロールが効かないという状況に陥ります。もし、公道上で同様の現象が起こった場合、側壁や街路樹、さらには横を走っている車や人と接触します。

高速道路を走行中にタイヤがバーストしたら?

こうなります。
Youtubeに丁度良い動画がありましたので引用しました。この他にも、目の前の走っている車がバーストしたドラレコの映像や撮影車両がバーストした際のドラレコの映像が投稿されています。
自車が側壁に衝突するだけで済めばまだ良いですが、他車を巻き込み、多重事故になってしまう可能性も大いにあり得ます。

このように、溝が無くなったタイヤや古くなってひび割れが発生したままのタイヤで走行していると最悪の場合、周囲を巻き込んでの事故を引き起こす可能性があります。

こういった事故は事前の点検で未然に防ぐことが出来ます。
日ごろから日常点検として、タイヤの目視、空気圧の確認を行いましょう。

最後に

いかがでしたでしょうか。

タイヤって「なんとなく付属品」なイメージだったかもしれませんが、実はとても重要な役割を持った大事な部品なんです。
普段、気にして見たことないかもしれませんが、改めてタイヤの状態を確認してみてください。スリップサインが出ていたり、タイヤの溝に小石が挟まっている場合や思いもよらない拾いものがあったりする場合もあります。そういった異物は走行中の異音の原因にもなりますし、遠心力で外れた場合、他の車を傷つける可能性もありますので、確認した際はタイヤのゴムや自身の手を傷つけない様にマイナスドライバーなどを使って取るようにしましょう。

JAFでは日常点検15項目ということで、ちょっとの時間で出来る点検項目をまとめています。エンジンルーム内、タイヤ、灯火類の点検で、大きな不具合や余計な違反をせずに済みます。

日常の足として自動車を使われている方がほとんどと思います。
足元をおろそかにしては思いもよらない事故につながるかもしれませんから、車の足元(タイヤ)も月に一回ぐらい確認するようにしましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?