ショートストーリー 転生したら女子高生の人面瘡だった件 2話

僕はゲロを吐き続けている。すると、

ドシンッ

何かが倒れるような音がした。

その音と同時に、何かに叩きつけられるような衝撃が僕を襲った。しかし、その衝撃の後、すぐに揺れは収まり、また僕は仰向けに静止した。暫くじっとしていると嘔吐も治った。

気がつくと辺りは静まりかえっていた。少し遠くの方からTVの機械音が微かに聞こえてくるくらいだ。先程までの女の声はもう聞こえない。
気持ちを落ち着かせるために深呼吸をする。呼吸する度に顔に吸い付く吐瀉物がひどく僕を不快にする。
それにしても妙である。
ここはどこだ。本当に僕は事故により病院に搬送されてきているのか。先程の女は誰だ。今の僕に一体何が起こっているのか。次々と疑問が湧いてくる。
こう言う場合、まずは落ち着く事が大切だ。状況を整理しよう。
今の僕は視界は覆われ、体も動かせる状態ではない。僕に出来る事は現状、何もない。以上。

(あれ、やばくないか⁇)

落ち着け。深呼吸。深呼吸だ。くーっっ、酢っぺぇ。
そうだ、女だ。今はどこかに行ってしまったようだが、もしかしたらあの女がこちらに戻ってくるかもしれない。そうすれば、話次第で今の現状を知ることが出来る。少し希望が湧いてきた。もし、今度あの女が帰ってきたら、平身低頭に話をしよう。また悲鳴をあげられたら今度は何が起こるか分からない。今度は失敗する訳にはいかない。

「う〜ん……」

そうすると、女の声が近くから聞こえてきた。なんだ近くにいたのか。微睡むこの声の様子では、もしかしたら気絶でもしてたのかもしれない。僕は下手に下手にを意識して女に声をかける。

「あの〜少しよろしいでしょうか……^_^?」

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