ブラック系?農業法人の章アフターストーリー⑧(最終回)~有能な農場長~
それから3年の年月が流れました。
僕は野菜販売の仕事が忙しくなって、農場にほとんど行けなくなりました。
しかし、人手が必要な時には頼まれて働くことがあります。その時に近況も確認します。
強面のおじさんは大人しくなって、たんたんとタマネギの皮むきをしています。
新規就農希望者は入れ替わりがあり、辞めたり入ってきたりしているようです。
四捨五入ができない若者たちは友達を呼んでおしゃべりしながら働いています。自転車通勤しているため、バイクはまだ買えないようです。
高齢者たちは、おばあさんが畑で一人で倒れていたという事件はあったものの、あれ以来死人は出ず、みんな継続して働いています。
そして、農場長の部下に正社員が入ってきました。
親会社の工場の社員でしたが、昔から農場の仕事を希望していました。その念願が叶ったようです。
そして、なんと!全農場で唯一の黒字農場だということで表彰されていました。
収益のほとんどはタマネギの皮むきなのですが、、、
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それからまた1年後、
僕はもっと忙しくなって完全に農場に行けなくなりました。
野菜売りの仕事中、電話がかかってきました。
農場長からでした。
「私、転勤することになりました。東北に行くことになりまして、、、」
「東北?左遷ですか、、いや、あれですね?」
「そうです。あれです。」
農場に行かなくなったため、私はニュースで会社のプロジェクトのことを知っていました。
「栄転ですね!」
この農場長は有能だったのかもしれません。
ちょうどいいタイミングだったので、僕もこの時に退職することを伝えました。
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その少し後、噂が流れました。
農場の母体である工場がこの地域から撤退するという噂が広まっていました。
「いよいよこの会社も終わるのか。」
「農場はどうなるんだろう?」
僕はネガティブな想像をしました。
僕はもうここの従業員ではなくなったので、詳しくは分かりませんが、お工場は本当に撤退するようで、代わりに連携している会社が入っているようです。
農場の方はまだ続いていますが、タマネギ畑はうまくいっていないように見えました。
やはり、農場長は有能だったのかもしれません。
おわり
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