アオアシ24巻をぶっ通しで読んでしまった
ここ一週間でアオアシ全24巻、ぶっ通しで読んでしまった。GEOで少しずつ借りてゆっくり読むつもりが、一日5冊借りたら4時間かけて一気に読んでしまうし、それを3日間で結局24巻一気に読んでしまった。
タイムマネジメントを考えると思い切り時間を無駄にしたと思われるが、飽き性で集中力の全くない私が珍しくゾーンに入った経験をしたのではないでしょうか?
このゾーンに入る経験はそう滅多に経験することではないので、喜ばしい限りです
アオアシというのは、主人公の青井葦人が愛媛の無名中学のエースプレイヤーであり、彼が名門Jクラブの下部組織に入って奮闘するサクセスストーリーである
愛媛のエースプレイヤーといっても、あんまり強くない中学であり全国レベルからするとそこまでのプレイヤーではなく、ただ仲間とサッカーするのがすごく楽しいというキャラなのだが、たまたま愛媛の地を訪れたユースの監督が葦人の天性の才能を見抜いて、Jユースのセレクションに参加するのである
葦人は足元のテクニックや足の速さやフィジカルは全国レベルとしてみると並み以下だが、「視野」に天性の才能がありそこにほれ込んでJユースのセレクションに誘われたのだ。
しかし、当の本人はそのすごさを自分で自覚しておらず、普通のこととして考えているし、フォワードとして足元の下手さを課題にしているような感じ
でも天性の才能を自分も周りも気が付かない人間はいっぱいいるし、ここ最近の私の中では、「自分にとっての当たり前が、ほかの人にとってはうらやましい才能」ということをすごく意識し始めている。さらに厄介なことに、天性の才能に気が付いたとしてもどう活かせばよいのかわからないというのも、可能性をつぶしてしまっている
そんな選手だったらどこにでもいるけど、Jユースの東京エスペリオンのセレクションにチャレンジできるということが、大事なことであり私がこの年になってもあこがれて、わかりやすいチャンスでも素通りした自分にものすごく後悔もある
このようにいえば「何でもいいからチャレンジすればいいじゃん」って思いがちだけど、東京エスペリオンはJユースの最高峰なのでセレクションを受けることやBチームの練習に加わること度に「何もできなかった・・・・」ばかりで自問自答を続けることになってしまう
葦人の「俯瞰でみる」能力は確かに天性のものを持つのだが、もし自分に同じようにそれを持っていたとしても、活かしきることができたのだろうか?
そういう能力は自分も含めて何かは持っていると信じている・・・大事なのはそれに自分で気づいて認識し活かしきることができるのかであり、常にアップデートが求められるし、そんな作業が今の私に必要なことなのではないかと思う
一方で数多くのサッカーマンガって高校サッカーやプロサッカーに集約される。学校のサッカーの派生だったら、キャプテン翼やホイッスルで小学校や中学が取り上げられるが、大体高校サッカーだろう。プロサッカーでもJクラブか日本代表か海外サッカーに単身乗り込むのが王道とされる
そんな中でJクラブユースを舞台にするのは初めて見る
Jクラブっていうのは日本のプロスポーツとしてはかなり先進的で、若年層から可能性のある選手を自前で育ててJクラブの戦力の底上げを図ることもできるし、さらには日本代表の強化においても効果的な役割を果たすのは間違いない
なので中学・高校年代で「本当にうまいヤツ」ってJユースに行っているので、高校サッカーって一段劣ると考えられるのだが、毎年のインターハイや選手権では毎回ドラマが産まれ、熱い感動をよぶ。
なにより強豪校もそうでない高校も少なくとも同じ高校の生徒からは応援される
一方で一番うまいとされるJユースって何やってるの?年代最強なのに誰がいるのかわかんねーんだけど?
そこそこのサッカーフリークでも日本U-18に選ばれるか、さっさとトップチームで試合に出るぐらいじゃないと注目されない
なにより高校と違って応援する人って身内かトップチームのコアファンぐらいになってしまう。
要するに、日本サッカーを担うぐらいの人材なのに謎に包まれているのだ
そんなJユースにスポットを当て、葦人がそこで苦労しながらステップアップしていくさまが感動をよぶのだ
その葦人のステップアップの仕方が、もしかしたら特殊なのではないかと感じる
課題は敵チームより味方チームにあるのが特徴なのだ
そう考えると、サッカーマンガにありがちな「敵チームを倒す」よりも、「今置かれた立場で活躍する」というのがよりリアリティーにあふれているのではないかと考えられます
そんなアオアシは、24巻ぶっ通しで読み切ってしまう魅力が詰まっておりました