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途上国での医療活動に必要な英語力とは?:団体別で徹底比較!
みなさん、こんにちは。
さっそくですが、途上国での医療活動に必要な英語力ってどれくらいだと思いますか?
これ、すごくよく聞かれる質問なので、私が参加した国境なき医師団、青年海外協力隊、国際緊急援助隊、ジャパンハートに絞って、必要な英語力をまとめてみました。
国境なき医師団(MSF)
1次選考(書類選考)とオンラインテスト
それでは、国境なき医師団(以下:MSF)から見ていきましょう。
まず応募に必要な英語力から。
MSFでは英語力に関する応募条件は以下のどちらかでした:
英語またはフランス語で業務が可能
英語またはフランス語での高いコミュニケーションスキル
ポジションによって微妙に異なっているようです。
そして、なんとMSFへの応募には英語スコアの提出は不要です。
「え、ラッキー」と思ったそこのあなた、実は書類選考の後に恐怖のオンラインテストがあるのでご注意下さい(私が応募した2016年にはなかった)。
で、このオンラインテスト、試しにやってみたのですが、普通に難しい😭
噂によると、語学力の国際基準であるCEFRにおいて最低でもB2ランク(TOEICだとおよそ800-950くらい)の点数が必要なのだとか。これは本格的な学習が必要ですね。
無料の模擬試験があるのでご興味があればどうぞ↓
2次選考(英語面接)
オンラインテストに合格すると、次は英語面接が待っています。
私の時は、60分ほどの英語面接でしたが、面接官がとても親切で、伸び伸びと話す事ができました。
実はMSFの面接で聞かれた内容をこっそり記事にしたので、こちらも是非!
現地で必要な英語力
それでは、実際にMSFの現場では、どれくらいの英語力が必要なのでしょうか。
私の結論では、
「英語力はあればあるほど良い、でももう気にするな」です笑。
MSFでは基本的に多国籍のスタッフと仕事をします。色んな癖の英語が飛び交うので、わからない事が多いです。なので、もう気にしないで飛び込むしかないでしょう。
青年海外協力隊(JOCV)
応募に必要な英語力
次に青年海外協力隊です。こちらは、JICA(国際協力機構)が定める「語学力目安表」に基づき、案件に必要な英語レベルが設定されています。
TOEICに絞って語学目安表を作成しました↓
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みなさんは、どこに該当しますか?
TOEICだけではなく、TOEFLやその他のスコアでもレベル分けがされています。詳細はJICAの公式ページで。
では、JOCVの案件ではどれくらいの英語ランクが必要でしょうか?印象としては、多くの英語案件がBからDランクで設定されています。MSFと比べると、何とかなりそうですよね。
また、仮に語学力が基準に達していなくても、専門性を評価されて合格している人も多くいます。
現地で必要な英語力
では次に、現地で必要な英語力に関してです。
JOCVでは、国や任地によりますが、英語の基準を設けている案件であれば、現地の医療スタッフは比較的英語を話せます。なので、医療スタッフとのやりとりは現地語でも英語でも良いでしょう(もちろん現地語の方が喜ばれますが)。
私は、英語力をどうしても伸ばしたかったので、現地の医療スタッフとは英語で話すというスタンスを取りました。
また、場所によっては完全に現地語での活動となるので、その場合、英語力は読み書きだけで良いでしょう。
国際緊急援助隊(JDR)
応募に必要な英語力
次に国際緊急援助隊(JDR:Japan Disaster Relief)に関してです。JDRは救助チーム・医療チーム・感染症対策チーム・専門家チームに分かれますが、今回は医療チーム・感染症対策チームに絞ってご紹介します。
英語力に関する応募条件は以下となっています:
「英検2級程度・TOEIC540点程度を有することが望ましい」
JICAの語学力目安表で言うと、Cランク以上です。こちらも英語面接はないので、比較的登録されやすいでしょう。
現地で必要な英語力
では実際にJDRで派遣されると英語力はどれだけ必要でしょうか。
私は感染症対策チームにしか参加していないので、偏った印象かもしれませんが、現地で必要な英語力は「派遣が少数精鋭かどうかによる」と思っています。
派遣が少数精鋭の場合、一人一人が現地保健局・WHO・国際NGOなどの関係機関とコミュニケーションを取る必要があります。よって、かなり高い英語力が求められます。
一方、派遣人数が多い場合は、一部のスタッフがコミュニケーションを取れれば済むので、全員が高い語学力を有する必要はないと感じました。
なので、派遣が少数精鋭かどうかによって必要とされる英語力は異なる。という結論です。
ジャパンハート
最後にジャパンハートです。
ジャパンハートでは、いくつかの参加方法がありますが、短期ボランティアと長期研修の2つに注目してみたいと思います。
まず短期ボランティアでは「語学力は不問」となっており、一方の長期研修では「中学生レベルの英語力が必須」となっています。
その他の団体に比べ英語力はそこまで重視しないようです。
それもそのはず、私が短期ボランティアで現地に参加した際も、日本語を話す現地スタッフがいたので、日本語だけで最低限の活動ができました。
ただしカルテは英語になるので、英語の簡単な読み書きは必要という事なのでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
団体によって求められる英語力が違いますよね。ただ共通して言える事は「英語力があるに越した事はない」という事だと思います。
やはり英語は現地と心を通わす重要なツールですから。
では、目標に向かってコツコツ頑張っていきましょう!
以上です。最後まで読んで頂きありがとうございます。
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