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看板のライトをつけるとき
中々コンセントが入らない時は良い時
すぐに入る時は時間が長く感じる時
大体そんな感じ
作った料理の残りを持ち帰って冷蔵庫へ
食物が増えた事による少しの生活の安堵
昨日の味噌汁がまだ残っているのにスープ
違う
これから期限を迎えるこれらを前に
どう消費するかを考えている
違う
作りすぎてしまう所に商才を感じないなと思う
喜んでもらえればあとはなんでもいいという気持ちの結果
違う
でもそれ以上に貰えてしまっている事に対して
自分の価値と申し訳なさと感謝が溶け合っている
途中経過に一憂するのはおかしい
松坂牛で成形されたとわざわざ一筆添えられたハンバーグ
口に運びながら5時間分の価値を再度問うている間に
賄いは空になった
これは明らかに当たり前な事じゃない
それでも人の脳は慣れていこうとする
これが無くなった時きっと落胆するんだろう
そこじゃない、全然違う
まず対価分の返礼をするべきで
見世物小屋の動物は
自分を安売りした先の事をよく考えた
高く売る、そうする事で価値をつける
高すぎると感じた事はなかったのは
全てを結果に変えてきたからであって
結果を残さずに高く売れてしまう事は
考えた事がなかった
恐らく良いとされる事でもある
自分に何のダメージもない
むしろもう一本自分の為の仕事が出来てしまう位だ
でもきっとロープにはテンションが掛かっていて
終わりに明らかな格上が消耗しているのにも関わらず
わざわざ時間を割いてくれて労われてしまう
対価は倍に膨れ上がっている
恥ずかしい
そうか、恥ずかしかったんだな
何を望んでいるんだろうか
目先以上に返したいものがある
今日も背中を追っている
同じだと思うな
わざわざ降りて来てくれてわざと
同一線にしてくれている
これも当たり前じゃない
早く噛み付きたい
スマートに見せてくれているけれど
泥臭くやっているのも知っている
最近は新しいタイプの苦悩も垣間見る
一本取ろうとする前、捕まえたと思ったら
残像を追っていたような気持ちになるのは
すごく歯がゆい
同じ壇上に居るのにものすごく遠い
それでも君くらいしか居ないと言ってもくれる器が悔しい
目の前の人を幸せにする為にはと幸福論を唱えている
すっげー遠い、本当に同じ壇上にいるのかも疑う
境遇のせいにしそうになる、絶対に違う
どう咀嚼しよう
昼過ぎに格好良い奴じゃないと嫌だって言ってたのに
全然追いつけないな、困った
もっと格好良くなりたいと思った日