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音楽作りに切符は必要か

歌を歌う事は特別な事なのか、と問われれば
特別な事ではないですよ、と返す
特に免許がある訳でもない
好きな形で好きなように歌うと良い
物心ついたかつかないかの幼児ですら勝手に歌う

一般人が外部に何か吐き出したい事があるという事は
不思議な事のように思う

と聞いた、成程
思考がぐるぐる回る

料理屋がいる中料理をするのは別に普通な事だし
家具屋がいる中DIYをするのも別によくある事だ
こと、音楽屋がいる中歌詞を作り歌う事は靄がかる事のようで

何故不思議なんだ
何処かにハードルを感じたのだろうか

モノを作る上での感覚性の強さ、結局のところ答えがない
そういう部分に対して神格化される何かがあるんだろうか
神聖視されやすくはありそうだ
実際自分の中にもそういう存在は居る

吐き出したい事は生きていれば死ぬ程あるんでは
パンクバンドやブラックメタルの歌詞だったりは
物凄くシンプルにエネルギーの先が収束されている
でもそれをするのは何か不思議になるのか
なんだろう
言いたい事が無くなってく事もあるのだが
本来言いたい事を本当に言ってるんだろうか
とも思うところ
夢と現実を織り交ぜて話を作るから

そもそも一般と芸能の区切り、違いは何だ
芸に時間を費やしている時間が長いか短いか位か
そもそも費やしている時間が短かったとしても
ゴーストに作られたものでも、たまたまでも
売れてしまえば芸能扱いになる
これまた曖昧だ

では、レッスンプロは芸能か?と言われると
そこもまた不透明で
世界そのものが不思議なのかもしれない

売ろうとすると確かに様々な技量
マーケに加えて運も必要になるし
万全を期しても、運があってもダメも当たり前

ただ、やっぱり歌詞を書いて曲を作り歌う事そのものには
そこまでのハードルはない筈
という事は曲なのか?
確かにパッと見、複雑そうに触る奴は多い

確かに思い返せば最初、曲なんてまるで出来なかったし
4~8小節のフレーズ位しか出来ない、繋がらない
それで一年くらいぐえーってなってた気がする
ただそれは倣わなかったから、だけ

実際音楽教育は中学生で止まっている
頼りの綱は先人の音楽とリットー辺りから出てる本
楽典の本なんて持ってなくてもモノは生まれる

闇雲からそのうち構成の規則性だったり、
ある一種の既定路線から
自分なりのフィルタを介して出力する事で
「自分なりの好き」が色濃く出るようになってくる様になった

それを煮詰めればアートになり得るし
入力を増やして引き出しを増やして
適切なコントロールが出来るようになれば
売れるかどうかはともかく所謂商業作家が出来上がる

うーん?なんだ?離れてるよなこれ
外部に対して吐き出したいのが不思議、とは違う
当人も答えを持ってない状況だったから
深い意味なんて特にないのかもしれない
でも考えるのは面白い
勝手に独り歩きの思考がくるり

そんな訳で
誰でも学習する事で平等に作る事が出来ると思っている
コードはいつも音階の並びとして一緒
展開のさせ方もある程度出尽くしている
そう言っても過言じゃない

ただ、それをどう組み合わせるかだとか
どのようにダイナミクスを付けるのかだとか
音程に対してどこまで丁寧に寄り添う事が出来るかだとか
それに対してのジャッジだったり
そういうのには時間がかかる、途方もなく掛かる
そして味も出る、AIの曲と対比しても
常套句は出せても結局琴線の領域には踏み込めない

考えた内訳、何をどのように強調して
差し引きするかは個人個人で皆正解が違う
それはトップエンジニアでも意見が食い違うし
音楽家だってそう
「良い」の答えを一つに纏めるのは中々に難しい

ただそれだけ、ある種そこ特化で生きていこうとするのは
狂ってるって言ったって変じゃない、
だって効率がひたすら悪い
なりたい人は履いて棄てる程湧いては消える
一般と称する側の方が賢い事は間違いない
ブレーキを踏めなかった奴が生きてるだけの世界なのかも
加速しながら別事業展開する人もいるから
そんなことも無いか、なんだろね

それよりか思うのは
折角一生懸命に書いて歌っても
それ以外の要素での評価が先に来る事に対しての落胆

表現の豊かさ、技術を見て貰いたいダンサーが
結局性の対象として近づかれてなんてろ
なんて良く在り過ぎる話だけど
音楽ジャンルでも一緒で、良くその辺の軋轢を目にする

逆手にとって営業するのも良く在る手法だったり
タレント稼業は第六次産業なんて提唱をする人もいるが
確実に擦り減っていくものがある
俯瞰で見るのと当事者じゃまるで違う
そもそもタレント性がどこでも必要であるべきなんだろうかとも思う
が、エンタメは結局「芸」な訳で

ここで芸を磨く人を志すのが
音に対してだけフォーカスしていくかでも
フォークしていく
よりよく分からなくなっていく

近く安く近付けるホスト
キャバ嬢状態になったシンガーソングライターは
気が付いたらなんで音楽やってるんだろう
っていうのも男女問わずよく見る光景で結構苦しい
全方位で求められる絵面と
突き詰めたい事に乖離が生まれても止められない

そうしなくちゃ人が増えない現状、
音楽そのものの価値損失や、
消費スピードはとんでもなく早い
掛けた時間に対してびっくりするくらい
費用対効果が悪い

そこを補完するべきして生まれた特典会ビジネス
これが先行した収益なのも
タレントなのかアーティスとなのか
訳わかんなくなるのには理由として充分だ
けど、そうしないと生存そのものがままならない

うん、この辺は全然まとまんないな
必要悪だって馬鹿みたいにあるし
じゃあ不幸なのか?と言われればそれだけでも無いし
清濁飲み合わせる事が芸能なのか?と問われれば
イエスともノーとも言える、だから魔窟

なんだろね
そこに変な政治が何も無く
人に聞いて貰って嬉しいね
って事なら
それはとても尊い事に感じてならないよ

だから純然として
歌を歌う事は自由で
作る事だって自由で
それでいい

そこに理由なんてものは本来
どの立場であれ無い筈だと思うの、

歌いたいから歌う
作りたいから作る

精神衛生上ヘルシーな創作は
自分の深層を掘るには楽しくて
上下もなく、良く分からない変な競争もいらなくて
凄く自分自身に対して平等で楽しいものの筈

だから必要なのは好きかどうかだけ
だから音楽家の切符なんてもんは特に必要もなく
後は最初の数行でfixだと思うのです

うん、不思議そのものは
不思議だから不思議なのかも

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