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クリームの夢を見た朝に

麻雀牌を並べながら全然違う事を考えて
程良い冗談を飛ばしていた
配牌は最悪、こういう時は静かに待つ事が大切らしい
本当にそうか?でも確かにそうか、勝負するにも手札が無かった

何度も何度も叩く蓋は今回も堅い
内訳を聞いて伝わったが納得はしていない
どうしても前線と戦う際につきまとう知名度
今回もそこに持っていかれた
こればっかりは何度も何度も味わう事だけど
仕方ないね、にならないだけまだいいのかもしれない

100の負けでもなく、別側からの評価は貰えていて
さっきまでは黒毛和牛の木箱が次から次へ
でも言葉の端々を接ぎ合わせていくと
口の中では悔しさが滲んでる
評価をくれるならそれをくれよって喉元まで出かけた
中のみで上がり、点数は低い

ぼこぼこと牌が立ち上がる
土中の虫みたいに思う、上がってくるだけマシか
途中で死ぬ奴もそれこそ履いて捨てるだけ居るだろ
手札はまたぐちゃぐちゃなまま
こじ開けるには何が必要なんだろうと思うけれど
順子なりかけが2つ、どちらに選びきれない今の状態は
本当にそれがしたいのか?みたいなのにも似てる気がしてる
そのまま流局、ボタンを押してまた穴に牌を戻して
持ち上がってズレた牌を指で整える

当たり前に座ってるこの卓席
これだってきっとすぐ横で狙ってる人がいて
笑顔と謝辞をくれた彼も
知らない所でやらせて欲しいって言ってたみたい
それそのものは悪い事じゃない、けど言い方を変えれば
殺しに来てるって事だ
椅子はいつもひとつだから同時に2人は座れない

最近始めた格ゲーみたいにすくすく強くなれれば
強さを実感する事が自分でも出来れば
なんて思うけどあれはあれで
運と積み上げの功とも入り混じってる
努力があっさり刈り取られたりする
なんだか似てるから面白がれてるのかもしれない
やっと入れた目標リーグ
まだ入口みたいな書き方もされていて
なんだか似てるような似てないような

ほんとにしたい事は何なのか自答しようね
そうじゃないと何にでも嫉妬する化物になっちゃう
目の前の感謝と寄せてくれた期待に対して
結果を作らないとね、次は簡単に吹いて飛ぶ
無欲すぎてもダメ、強欲すぎてもだめ
ポケットの中、左手でセブンスターを握り込む
楽じゃねえなあ、と苦笑いしたところでツモ
点数とか役を知らないけど何だかいい手だったみたい

誰かから得るだけじゃなくて
自分で引くのだっていいじゃんねと思った日

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