婚礼業界の仕組み【カスタマーファーストとビジネスのはざまで】
どうも、pan87です。
今回は婚礼業界がどのようにして成り立っているかをお伝えしたいと思います。
上記記事の通り、結婚式では様々な人と企業が関わっています。
各々が新郎新婦様に幸せな結婚式を迎えて頂く為に日々努力し、日々を務めています。
意思統一図り、同じベクトルに向かって突き進む事でより大きなシナジーを生みます。
しかし、結婚式場と各協力企業との関係性がそれを邪魔しています。
大きく分けて2つの障害があります。
1,パワーバランスの問題
2,利益を生み出す方式の問題
1,パワーバランスの問題
式場と協力企業は「買い手と売り手」。結婚式場は上位の立場にあり、結婚式場は新郎新婦様に対してベクトルを合わせるよう指示命令します。
しかし、協力企業には協力企業の経営方針や販売戦略があり、そこに軋轢が生まれます。
新郎新婦様はプランナーから結婚式場のマインドの説明を受けます。
しかし、そのマインドは協力企業にまで落とし込む事は難しい。
例えばA美容㈱という会社のスタッフがBブライダル㈱という結婚式場の担当をしています。
担当している間は会場からの指揮命令に従いますが数年、数ヵ月の間に担当が変わります。
一般企業に於ける担当変更と同じ様に思われますが、A美容㈱のスタッフはBブライダル㈱で受けたマインドを色濃く受け、別式場の担当になります。
するとどうでしょう、A美容㈱のスタッフがC結婚式㈱に異動したとき、マインドを上書きするまでに時間がかかります。
同業他社へ転職するようなものです。
その結果、新郎新婦が惚れ込んで契約したマインドを協力会社は100%発揮する事は難しいのです。
また、パッケージングされた商品のみ受ける事ができます。
会場施設の強みを生かした商品開発はなかなか難しいのが現実です。
2,利益を生み出す方式の問題
1,の通り、協力会社はいわゆる下請け業者で、そこで発生するのが、「マージン」というものです。
例えば記録映像が20万円だとします。
20万円の内、数10%が式場の売上になり、その残りが協力企業の売上になり、高額商品を販売しながら粗利は非常に少なくなります。
東京都の平均結婚式予算は390万と言われていますが、協力企業に支払われるのはそのうちの数万円です。
その結果、コスト削減の為に研修機能が十分に働かず、最低限の研修の後、実際の結婚式の撮影を行います。
※あくまで私個人の見解です。
しかし上記は全てお客様には関係のないことです。
その上で何ができるのか、プランナーに全てをまかせる事は危険です。
プランナーの言葉に嘘はありませんが、プランナーの言葉が全て正しく実現できるかは別の問題だという意味です。
必ずご自身がしたい結婚式の形をコンセプトにし、プランナーへ提示して下さい。
それは協力会社にも落とし込まれマインドに関係なく同じベクトルで進む事ができます。
詳細はいつか記事でお伝えしようと思いますが、ほとんどのプランナーはルーチンをこなす教育を受けますが、いわゆる営業スキルの教育は受けません。
※あくまで私が見てきたプランナーであり、全プランナーがそうだというわけではありません。
営業の基本となるヒアリング、ニーズ把握、潜在ニーズを引き出す提案。という考え方では無く、「誰の為に結婚式をしたいですか?」「どの様な結婚式にしたいですか?」形にはまった情報などを書き留め、全く関連の無い商品提案等を行います。
新郎新婦様から提案をしやすいよう、コンセプト(骨組み)を提示する事で、プランナーはそのコンセプトに合わせた提案(肉付け)をしてくれます。
もしご自身も気付いていなかったような要望(潜在ニーズ)を引き出してほしい、という事であればクレイジーウエディングで婚礼を行う事を強くお勧めします。
いかがでしたでしょうか?
結婚式はいまや衰退する業界です。
あの手この手でテコ入れを行っておりますが、根底にあるこの仕組みが邪魔をしています。
そのような手前勝手に巻き込まれる事はありません。
是非幸せな結婚式にお役立てください。