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ジャニーズ事務所が気になる理由。

ジャニーズ事務所という日本で最も有名な芸能事務所がある。

正直、他の事務所は聞いたことがあっても、代表者の方の名前やどんな方かも知らないことが多い。所属されているタレントの方も知らないことが多い。

でも、ジャニーズ事務所だと、なぜだかテレビの前の人も皆「あ!ジャーニーさん」ってわかると思うし、所属されているタレントさんなんかもなんとなくわかるんじゃないかと思う。

その位、知名度が高い事務所なのである。
だから、私がこうやって書かなくても、多くの人が日本の「アイドル史を語る上でジャニーズ事務所は欠かせないよね。」って言ったらきっと賛同してくれるんじゃないかと思う。

ジャニーズ事務所というのは、世界的にみてもすごい事務所だと勝手に思っている。
欧米でいうと若い芸能人でも交際はオープンだし、いつしか年を重ねるごとに
「あれ…こんな顔だったっけ?」なんて思ってしまうこともしばしば。
変わらないかっこよさを保ち続けているのは稀有だ(Enrique Igrasiasさんとかは、私の中で「神」となっている。)。
ひどいところだと、「最近見ないなぁ…」って思うと、逮捕されていたり、入院してしまったりと胸が傷むニュースを聞くことの方が多い。

ジャニーズ事務所に所属されているタレントさんは、比較的そうゆうゴシップが少ないのではないかと勝手に思っている。
今でも、テレビに出ている方は年を重ねているのにそれを感じさせない。
日本という国のトップアイドルが、30歳超えているなんて言ったら、世界中の人は皆驚くんじゃないかと思う。
その息の長さは本当にすごいと思うのだ。ただ、もって生まれたものをそのまま自然に活かしているだけではない。きっと私達のあずかり知らないところでスゴい努力をされているのだろう。

それよりなによりも気になる理由がある。
入所のきっかけが「自発的でない」タレントさんがとても多いことだ。
家族や周りの人の勧めで、事務所に入っている人多いんではないかと思う(ファンではないから、詳しくは知らないのだけれど)。

自分がある日突然思いもしなかった環境に、「ポン!」と入れられて、続けていく内に「楽しい!このお仕事をしたい!」って思う魅力のあるお仕事だとは思うのだけれど。
「アイドル」って、実はとっても制約も多くて、大変な仕事なのではないかなぁと思う。得るものとは裏腹に失っているもの・得られないものだってきっときっと私達より多いはずだ。

その葛藤の中で、特にグループとしてデビューした人達は、ただの「ラッキー」では片付けられない重圧と責任とそして好奇の目に晒されながら、私達の「理想」を追及しようとする。まさに「アイドル」として。
結果が出ないときはもがきながら、そして結果が出た時は期待を背負いながら…
本当は色んな葛藤がありながらも、決してそんな「大変さ」を感じさせずに彼らは今日も日本のエンタメ業界で活躍している。

そこに私は惹かれるのかもしれない。
正直、「ファン」といえるほど熱狂的なものではないし、なんとなく自分の人生において、目に入る番組・広告でお見かけする程度で、好きか嫌いかで聞かれたら勿論好きと答えるのだろうけれど、だからといって動向が気になったり、直接何かアクションを起こすわけでもない。

ただ、妹が小中高で「嵐」を好きになり、母も好きだと言っていたり、年上の従姉妹が昔ジャニーズのアイドルが好きで壁にポスターを貼っていて、おかえりのキスをしていたなんて話を聞くと、ジャニーズ事務所のタレントを好きになることは、日本における女子の「通過儀礼」なんじゃないかとさえ思えてきて、なんだか感慨深い気持ちをもったことがあった。

私にとってジャニーズ事務所はそんな存在なのだけれど、そんなファンとはかけ離れた存在ではあるが、なんか気になるのだ。

とあるアイドルの15週年を記念したドキュメンタリーを観ていて、気になる理由がちょっとわかった気がするのである。

彼らも「葛藤」している。理想と現実の狭間で葛藤している人達なんじゃないだろうか。
望んで人前に立つ訳ではなかったかもしれない。でもそこに立っている責任と一人の人間としての生き様に葛藤しているんだと思う。
それがあまり表にでることはないのかもしれないけれど、私はそこに魅力を感じている。

私も今の道を望んでいたわけではない。「司法試験」を受けたいと思っていなかったし、「弁護士」という職業に魅力を感じているわけでもない。
でも、今目の前にあるのは司法試験だ。思ったほどの結果は出せていない。だから、並行して就職活動もやらなくてはならない。

本当は、思いっきり作詞をしたい。思いの丈を音楽に乗せてカタチにしたい。

そう思いながらも、私はパソコンに向かい「御社を志望した理由」をなんとかひねり出している。
そして、なんとか楽しさを見つけては司法試験に取り組んでいる。

「目の前のことを一生懸命やれないヤツに、他のことを一生懸命できる訳ない。」

テレビの中で、皆の理想とされるキラキラした人も葛藤している。

その人の頑張りに比べたら、私の頑張りなんてとるに足らない。
そう思ったら、なんでも頑張れるし、その人達以上に目の前のことに一生懸命取り組んで、テレビの前で人知れず胸をはってやりたいと思う。

だから私は、ジャニーズ事務所に惹かれるのだ。

きっとそう。


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