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Switchを買ったというそれだけの話。

任天堂Switchを購入しました。
今日、手元に届きました。
初期設定の途中で、ドキドキして胸が苦しくなりました。

実は私、生まれてこの方ゲームをしたことが数えるほどしかありません。
理由は少しだけ特殊な我が家の教育方針にありました。
我が家ではテレビやゲームなどの娯楽はほとんど禁止されていました。理由は“神様が嫌われているから”でした。
一度だけ友人の家でゲームを横で見ているのを親に見つかったことがあります。その時親は氷のような笑顔で私を引きずって帰宅し、そのまま全裸にして、尻を叩き、ベランダにそのままの姿で叩き出しました。私は服を脱がされた羞恥心よりも、尻を叩かれた痛さよりも、「なんでこんな子になっちゃうのよ!!!!」と叫んでボトボトと涙をこぼす母を見て、当時すでに小学生でしたが、世界の全てだった母に嫌われてしまうことが怖すぎて、私もぼたぼたと泣きました。

そんなエピソードもあり、私にとってゲームは羨望であり、欲求であり、同時に絶対に手を出してはいけないものとなりました。

時は流れ、私は実家を出て、母と同じく信仰していた宗教を辞め、生きる意味を一度失い、死線に近いところをずっと漂いながら死に損ねて生きていて、やがてエネルギーが全て尽きていた心が少しずつ力を取り戻し、“あ、ちょっとだけ生きてみます?”くらいのレベルにまでなった頃。

私は少しずつ、禁止されていたことに手をつけるようになっていました。
例えば推しのライブに参戦してみたり、大きなテレビを買ってみたりといったような、抑圧からの反動形成からなるものでしょうか。
ひとつずつのことを成し遂げるたびに、毎回“ああ、こんな簡単なことだったんだ”と驚き、拍子抜けしながら、“失っていたもの”を取り戻していました。

買ったテレビでYouTubeに繋いでゲーム実況主さんの配信を観ているうちに、ゲーム私もやってみたいなぁという思いが小さく、でも確かに芽生えてきました。
でも、それと同時に母の顔が思い出されて、母に嫌われてしまう怖さみたいな、なんと言えばいいのでしょう、わからないけど、心に掬う闇に侵蝕を脅かされていて。

2年くらい葛藤した末に、“頑張ったご褒美に買ってもらおう”と決めました。
もちろん金を払うのは自分なんですけど。笑
そこまで物を買うことに抵抗を感じるなら、“ご褒美”ならありじゃないかなーって。

頑張る対象は人生初の国家試験に設定しました。
夏から仕事と両立しながら学校に通い、平日の夜や土日を潰して試験勉強に勤しみ、私なりに頑張って、試験の日を迎えました。

ちなみに“合格したら買ってあげる”だとなんとなく支配感が出て嫌だったので、(幼少期、努力に対する評価ではなくて、成果に対する評価を受けていたためなんとなく嫌でした)“試験を受ける”という努力に対してのご褒美として購入することにしました。

試験終了したものの本当に買っていいのかを葛藤すること10日。
ええいままよとポチったゲーム機は私の思い入れなんて関係なくサッとスッと届きました。(日本の流通業界よありがとうございます)

箱を開けてゲーム機本体が入っていた時、思わず箱を閉めて一度くるくると回ってしまいました。
我が家に!!!我が家にゲーム機がきたよ!!!!!
その事実が嬉しくて、嬉しくて!!!
頑張ったらご褒美がもらえることが嬉しくて!!!!
(買ったのは自分ですが笑)

今私は、多分今という世界線を生きると同時に、過去に戻って、自分の育て直しをしている最中だと思います。
昔、してほしかったこと。やりたかったこと。
それをそのままにしておかずに、昇華する。
ただ焦がれて卑屈になるんじゃなくて、
自分で自分を抱きしめて、育ててあげればいい。
今はそう思います。
それは生きるのすら息苦しかった頃に、たくさん抱きしめて、無償の愛を他人である私にたくさん注いでくれた人たちのおかげだと思います。


とりあえず、イカが色を塗るゲームを購入したのでエイム上げに勤しみたいと思います。おすすめのゲームあったら教えてくださいね。できれば平和なやつがいいです。

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