日々よしなしごと~オカアサンて呼ぶ癖~
最近当店、若いお客様が多くどうもインスタグラムを見て巡礼?的にいらっしゃる感じで、それはそれでありがたいことだし、ごく普通にこちらはお迎えし対応している。この手のお客様の店に入っていらっしゃる様子に一つのパターンがあって面白い。
1.お店に入るとほぼ必ず女子は可愛い!男子はすっげー!という
2.メニューを持っていくとほぼ全員「アリガトゴザイマース」という
3.写真撮っていいですか?~という(OKですヨ、というと撮影会)
4.撮影会は、場所を変え、シーンを変え時に演出が入るときもある
と、こんな感じで、特に4は女子の場合、大撮影会と化すこともあって、チラ見しつつ苦笑い・・なんてことも
そういうのは全く問題ないのだけど、ある時若い男子のおふたり連れのお客さまのが来店の時に、ちょこっとへんなスイッチが入ったのよね~
それは何かというと、このお客様やたらとオカアサンと呼びかけるのだ。まあ、オネエサンでもオジョウサンでもないから、オカアサンくらいなのだろうと思うけど、なんだか気持ち悪い。私はあなた方のオカアサンじゃないんだけどなあとか、ちょっぴり皮肉な気持ちも沸き起こる。
もちろん、それは親しみを込めて言っているというのも分かる。でも・・・と私は思ったのだ。
こんな若い時から、女性店主をみんなオカアサンと呼ぶ癖をつけてはいけないゾと。なので思わず、もののついでにそのことを伝えたのだ。
オカアサンという呼び方はやめておいた方がいいと思う。私はあなたたちのオカアサンではないし、あなたたちがもっと立派な青年になり、もっとステキなレストランやカフェに行くようになった時、そこの女性店主にオカアサンと呼びかけるのはあり得ないことなのよ。用があれば「すみません」だけでもいいだろうし、どうしてもであればママさんかしらね。
ママとオカアサンは一緒じゃないかというのにも、一般的にマスター&ママで通ると思う。とにかくオカアサンというのはやめておいた方がいい。
と思わず説教してしまった。なぜオカアサンがいけないのか、いわく言い難く納得のいく説明は難しいが、親しみを超えて、少し馴れ馴れしさを感じてしまうオカアサンという言い方。時と場合によってはそれもいいこともあるにしても、当たり前に使う「癖」はつけない方がいいと思う。これって、案外その人のセンスや少し大げさに言えば品格にもかかわってくるような気がする。ステキな大人になるためには、いろいろ小さな癖も見逃してはならぬ。
彼らは、どういっていいかわからなかったので教えてもらって嬉しかったと言ってくれた。本当は口うるさいバアサンと思っているかもしれないけどね。(本当は彼らの方がオトナかも! 笑)
そしてそこで思い出したことがある。
ずいぶん前、パリに行った時、歩いていて後ろからマダム、マダムと呼びかけられ、しばらく自分のことと気づかなかったが、手袋を落としたのを若い女の子が拾ってくれていたのだ。その時マダムと言われたことになぜか少しテンションが上がった気がする。日本ではそういうことはないですからね~
フランスでは、若い女性には一応マドモアゼル、既婚または少し年齢の行った女性はマダム(いったいどれくらいの年齢が基準なんだろう?)というらしく、これは案外便利なのかもしれないな・・・・
ていうか、そもそも呼びかけられる私が、どう見えるかってこともあるよな~はい。気軽にオバチャンとかオバアチャンとか呼びかけられるのも、悪くはないけど、ちょっと躊躇させる感じ?を目指しておこうかな・・なんてね